三月十一日      26句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
三月十一日日本地図歪む 吉田政江 201105
三月十一日あめつち暗転す 細川洋子 201105
三月十一日海牙を剥き爪を立て 木村茂登子 あを 201105
三月十一日想定外と言ふなかれ 須賀敏子 あを 201105
非力さのまざと三月十一日 来海雅子 201106
地震のあと三月十一日の畳拭く 外川玲子 風土 201106
三月十一日地球滂沱せり 石田きよし 201107
暦剥ぐ凶しき三月十一日 遠藤とも子 ぐろっけ 201107

 三月十一日午後二時四十六分

黙祷のこの刻大地冴返る

鈴木照子 201205
飛白めく記憶三月十一日 千田敬 201205
三月十一日復興切に願ふかな 大嶋洋子 春燈 201206

 三月十一日東北大震災

喋らねば凍えてしまふ激震地

中山純子 万象 201106

 三月十一日

大津波阿修羅のごとく冴返る

門伝史会 風土 201106

 三月十一日東北大震災

いろといふいろすべてもちさり春の海

森理和 あを 201106

 三月十一日

風船を百千放つ慰霊かな

綱徳女 春燈 201206
三月十一日といふ忌心に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
彼の日とは三月十一日のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201303
過去形にできぬ三月十一日 頓所友枝 201305
三月十一日ご飯硬めに炊きあがる 田村園子 201306
市役所に半旗三月十一日 大橋晄 雨月 201306

 二〇一一年三月十一日 あと

被災地に四度目の春ならひ吹く

赤座典子 あを 201405

 二〇一一年三月十一日 あと

何もかもが当たり前となる石牡丹

赤座典子 あを 201405
鐘の音の澄みて三月十一日 波戸辺のばら 201506
祷る日となりぬ三月十一日 亀卦川菊枝 末黒野 201506
三月十一日朝のコーヒー濃く淹るる 田村園子 201606
三月十一日の沖たひらかに 石田きよし 201606
三月十一日もう五年まだ五年 橘正義 春燈 201606

 三月十一日

紅梅のくれなゐ燃ゆる震災忌

安立公彦 春燈 201905
三月十一日ラヂオ一分無音なり 篠田大佳 あを 202105
三月十一日黙祷サイレン遠く聴く 永井惠子 春燈 202106

 

2022年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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