桜 草       149句

桜草灯下に置いて夕餉かな  富田木歩    

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
弟亡き庭にそちこち桜草 松崎鉄之介 199805  
昃りても花かげ失せず桜草 下田水心子 円虹 199905  
桜草訪ふ人ごとに揺れてをり 下田水心子 円虹 199905  
桜草きれいに咲かせる散髪屋 黒田さつき 船団 199908  
こんなにもキスは簡単桜草 津田このみ 月ひとしずく 199912  
ボロ市の人分けて買ふ桜草 田中藤穂 水瓶座 200002  
咲きかねてうす彩見せし櫻草 久保田一豊 いろり 200005  
いとほしみ使ふ手足や桜草 政木紫野 馬醉木 200006  
つぼに鍼触れゐる桜草の部屋 加藤真起子 火星 200006  
桜草見下ろす朝の影と立つ 立岩利夫 海程 200006  
亡き夫へ思こもごも桜草 笠原フミ 酸漿 200007  
桜草すぽっと抜いて行きし人 三輪慶子 ぐろっけ 200008  
さくら草触れ来し苑の風に遭ふ 佐藤ナオ子 遠嶺 200009  
古書展のところどころに櫻草 鬼頭桐葉 春蘭 200010  
絵手紙の大きく描きし桜草 鈴木多枝子 あを 200105  
咲きにけり桜草の句を作りたし 須賀敏子 あを 200106  
おのづから来し庭のここ桜草 阿部ひろし 酸漿 200106  
全身で泣く子なだむるさくら草 山本雅子 馬酔木 200107  
桜草窓辺に雨を聞きゐたり 会川昌子 春耕 200107  
咲きつぎて散るを忘れし桜草 森をさむ ホトトギス 200109  
制服を試着してをり櫻草 石田邦子 祭笛 200109  
あはれそは雨にふるへるさくら草 松本秀子 200204  
花過ぎの地を彩れりさくら草 阿部ひろし 酸漿 200205  
母子観音はマリヤ観音さくら草 字佐美祐喜子 酸漿 200205  
咲きたくて咲きたくて咲く桜草 北畠明子 ぐろっけ 200206  
少女らの群るる孤独や桜草 北畠明子 ぐろっけ 200206  
桜草きょうも明るく愛らしく 北畠明子 ぐろっけ 200206  
咲くことのほかは思はず桜草 北畠明子 ぐろっけ 200206  
子の描く母の似顔絵さくら草 平田良子 春耕 200206  
とりあえず今日は幸せ桜草 北畠明子 ぐろっけ 200206  
原色の溢るる花舗に桜草 酒井康正 百鳥 200207  
病むことの親し枕頭桜草 高浜年尾 円虹 200212  
宮前に明治の駅舎桜草 深川知子 雲の峰 200304  
テーブルの今日の一句はさくら草 村上田鶴子 風土 200304  
桜草半日かかる探しもの 木野本加寿江 火星 200305  
我が事は笑ひすごせる桜草 渡海美代子 築港 200306  
櫻草咲かせ老後の無計画 岩上とし子 200306  
零れ種百にも零れ桜草 大屋和子 帆船 200306  
天窓のあかり取り込む桜草 田中倫代 ぐろっけ 200307  
桜草カップで水を注ぎけり 谷上佳那 百鳥 200307  
桜草雨に打たれてそっぽ向く 西塚成代 六花 200307  
嬰児抱く母のまなざしさくら草 白井墨絵 遠嶺 200307  
還暦をさらりと迎え桜草 達山丁字 200307  
姿よく蝶の止まれり桜草 渋谷ひろ子 酸漿 200307  
低温にとまどひがちに桜草 早川尚子 帆船 200403  
桜草の中へスピッツまぎれけり 松崎鉄之介 200404  
朽ち果てし発破避難所桜草 梅村達子 帆船 200405  
桜草子はバレリーナ夢に見て 藤井智恵子 百鳥 200405  
紺着ればいまも青春桜草 岡本眸 200405  
いちにちに楔の三時さくら草 鷹羽狩行 200405  
さくら草あづかつてゐる駐在所 梅村達子 帆船 200406  
転んでも児はもう泣かず桜草 安藤ヒサ子 河鹿 200407  
さりげなく背のびもせずに桜草 佐藤俊雄 帆船 200410  
行燈に屋号夜桜草増やし 中田みなみ 200412  
机居はひとり居のこと桜草 鷹羽狩行 200504  
女医の椅子くるりと回る櫻草 土屋豊 帆船 200504  
年の春庭に咲き出づ桜草 松崎鉄之介 200504  
荷造を終へてさびしきさくら草 斉藤裕子 あを 200506  
ちりてみな星になりけりさくら草 斉藤裕子 あを 200506  
父逝くや書斎に残る桜草 平山勝子 河鹿 200506  
何色が御好みですか櫻草 長崎桂子 あを 200507  
何もかも話せた頃のさくら草 須賀敏子 あを 200507  
桜草やたらに咲いて留守の家 島谷征良 風土 200507  
定年や庭に長(た)け初むさくら草 村上和子 ぐろっけ 200507  
淡き日に淡き色見せさくら草 長沼紫紅 200603  
さくら草鉢いつぱいに種こぼれ 斉藤裕子 あを 200604  
ケーキ焼く子の眼の丸し桜草 神山テル 栴檀 200605  
花言葉「希望」美し桜草 上村葉子 風土 200605  
弾かずしてピアノ大切桜草 荒井千佐代 200606  
上方のものと愛でける桜草 大橋敦子 雨月 200606  
デジカメの画面溢るる桜草 金山藤之助 200607  
青空に人を偲ぶやさくら草 土岐明子 遠嶺 200608  
老人ホーム五階建てなり桜草 物江晴子 八千草 200610  
桜草よりほどけゆく旅疲れ 稲畑汀子 ホトトギス 200704  
桜草二鉢置いて男去る 伊藤白潮 200705  
手折れずや莟もいとし桜草 斉藤裕子 あを 200706  
県庁の廊下小暗し桜草 服部早苗 200707  
弟の背を撫づる眼に桜草 木野本加寿江 火星 200707  
粧ひて羞じる暇なきさくら草 宇都宮滴水 京鹿子 200802  
鏡の中で笑ってみる朝さくら草 斉藤裕子 あを 200804  
母在しますかに庭の桜草 大橋敦子 雨月 200805  
七人の句座に置かれてさくら草 長沼紫紅 200805  
句座の灯のやはらかくあり桜草 長沼紫紅 200805  
桜草くれなゐの花ともしけり 長沼紫紅 200805  
灯ともして灯影やさしきさくら草 長沼紫紅 200805  
桜草両手囲ひの小宇宙 上原重一 200806  
この皺もむかし乙女よ桜草 横井明子 200807  
郵便夫何時も小走り桜草 望月知恵子 万象 200807  
病む妻に客の久しき桜草 廣畑忠明 火星 200807  
散るさくら草除る老の位置変らず 瀧春一 深林 200901  
闇淡し大樹を囲むさくら草 北島正太郎 炎環 200904  
身構へる心を揺らす桜草 森山のりこ あを 200904  
わが影を落として覗く桜草 杉良介 200904  
そばかすの看板娘桜草 木村美猫 ぐろっけ 200905  
嬰の名の今様流行さくら草 佐藤山人 200905  
口重き犬神人(つるめそ)提げし櫻草 荒井和昭 200906  
桜草嘘でもいいのやさしさを 犬塚李里子 200906  
桜草一と日はなやぐ旅ごころ 西出しづ子 雨月 200906  
遠望のベイブリッジや櫻草 松吉惠子 遠嶺 200906  
君癒えて寧きかんばせ桜草 東野鈴子 雨月 200907  
老犬の濁りたる目や桜草 岩永はるみ 春燈 200907  
饅頭屋にさくら草など褒めてをり 佐々木秀子 200908  
老夫婦置いたまま去り桜草 佐田昭子 ぐろっけ 200908  
寒最中つつましく咲く桜草 橋本貞二 酸漿 201003  
スカートを押へ縄跳び桜草 伊勢ただし ぐろっけ 201003  
毀つ家の庭明るうす桜草 水原春郎 馬醉木 201005  
大鉢に桜草咲き盛んなり 友野よし子 酸漿 201006  
桜草あまた買ひしが身罷りし 石井邦子 酸漿 201006  
産院に波打つごとく桜草 磯田せい子 ぐろっけ 201006  
桜草よその赤ん坊すぐ育つ 田中藤穂 あを 201006  
こぼれ種見事に咲けり桜草 杉本綾 201006  
はなやかに庭飾りけり桜草 先崎きくよ 酸漿 201007  
春寒の風のあつまるさくら草 金澤明子 火星 201007  
次の橋までの土手道桜草 木下和代 末黒野 201007  
桜草夕ベの闇に色浮べ 小島三恵 酸漿 201007  
いく重にも囲むさくら草の群れ 吉弘恭子 あを 201007  
葉隠れにつぼみ無数にさくら草 吉成美代子 あを 201102  
花のいろかすかに違へさくら草 布川直幸 201103  
賑はへるパン屋の軒の桜草 飯田角子 酸漿 201106  
妹遺すスケッチ半ばの桜草 三井尚美 ぐろっけ 201107  
弾かずともピアノ大切桜草 荒井千佐代 祝婚歌 201110  
誰もみな母より生まれ桜草 コ田千鶴子 花の翼 201111  
今日でおしまい本屋の佐野屋さくら草 中原幸子 船団 201201  
坪庭の風の意のまま桜草 只野美代子 末黒野合同句集 201203  
断れぬ稿債一つ桜草 稻畑汀子 ホトトギス 201204  
鉢植の桜草とて身ほとりに 稻畑汀子 ホトトギス 201204  
つつがなく生きて今あり桜草 三浦澄江 ぐろっけ 201206  
駆けつけし会議の卓の桜草 大崎ナツミ 雨月 201305  
姉となり歩き始むる桜草 小林朱夏 201305  
こぼれ種の紅の濃淡桜草 佐用圭子 201306  
健(したた)かに生きる約束桜草 中田禎子 201405  
プランターの並べる町家さくら草 竹内悦子 201406  
太陽をひきとめてゐる桜草 柳川晋 201407  
訪ねては田島ヶ原に櫻草 森田尚宏 201407  
図書室の机上なごます桜草 落合由季女 雨月 201412  
ポケツトの硬貨桜草買えるほど 津野洋子 京鹿子 201501  
きのふ父けふ母の夢さくら草 中山静枝 201505  
喪の家に季節移らふ桜草 小渕二美江 春燈 201505  
がらがらと鉄扉ひく音桜草 松原三枝子 万象 201505  
珈琲の香定位置にゐる桜草 塩見かず子 京鹿子 201506  
ある時の太宰に似合ふ桜草 飛高隆夫 万象 201506  
しあはせの色ひろげけり桜草 太田昌子 馬醉木 201506  
畦にまで飛んで実生の桜草 内海良太 万象 201507  
主宰迎へ殊に華やぐ桜草 辻田玲子 雨月 201605  
求めぬと決めて幸せ桜草 宮井知英 201606  
桜草育てて齢楽しめり 安部和子 雨月 201606  
原稿は今なほ手書き桜草 楠原幹子 201607  
桜草歩をゆるめたる母を待つ 秋川泉 あを 201607  
桜草咲いてあなたの誕生日 須賀敏子 あを 201806  

 

2019年4月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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