皀 莢(さいかち・皀角子)   34句

長命寺

皀莢の風にからめく月夜哉   正岡子規

作品
作者
掲載誌
掲載年月
我が悔は皀角子の実の折れしこと 大橋敦子 雨月 199901
皀角子の紫檀の色を拾ひけり 金森教子 雨月 199902

 「さいかち」七十周年を祝して

さいかちの一斉に鳴る風出でよ

鷹羽狩行 200005
日に捩れ風に捩れて皀角子は 和田崎増美 雨月 200103
捩れたる皀角子振れば音の素直 水谷芳子 200103
皀角子を日照雨の鳴らす峠道 原茂美 雲の峰 200112
皀角子や夕鐘届く坂下る 遠藤匡子 遠嶺 200112
皀角子を振ればさらさら簓めく 西村しげ子 雨月 200201
奇なるかな皀角子のこの捻れやう 岡淑子 雨月 200201
皀角子が鳴り夕暮の冷え加ふ 落合伊津夫 馬醉木 200203
さいかちを拾ふ谷中の福詣 安藤衛門 春耕 200204
ひねりくねり本領発揮さいかちは 大橋敦子 雨月 200211
さいかちの直情径行厭へるか 大橋敦子 雨月 200211
アトリエの窓皀角子に風の鳴り 岡淑子 雨月 200212
さいかちの実は地に還るだけのこと 笹倉さえみ 雨月 200212
皀角子の莢くねくねとお化道 後藤志づ あを 200212
皀角子や谿をへだてし能舞台 大山里 200302
泣き癖の皀莢の実に風暮るる 佐藤国夫 馬醉木 200404
皀莢の青きが早も曲りゐて 林典子 雨月 200412
皀角子の音乾びゆく休館日 谷野由紀子 春耕 200412
皀角子の音乾きゐる夜風かな 神谷信子 雲の峰 200501
よなよなの皀角子の実の音なりき 加藤みき 200511
皀角子の捩れねぢれて乾涸びて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200512
皀角子やアテネフランセ前の坂 牧知子 炎環 200901
蓮如寺の皀角子すでに乾びをり 谷村幸子 200902
皀角子の反りを鞣すに術の無し 上田明子 雨月 201002
つぶやきに皀角子鳴つてをりにけり 松原仲子 201101
皀角子を土産に上州より佳人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
曲屋の空p角子のからからと 今井妙子 雨月 201412
皀莢は老いの頑固さぶらさぐる 原田達夫 箱火鉢 201511
泳ぎ子にさいかちの枝伸びきりし 竹内弘子 あを 201601
さいかちの実のさわさわと一揆の地 吉永すみれ 風土 201610
皀莢の影の揺れゐて蔵の壁 岡本秀子 201701
皀莢の芽吹きを天へ光昌寺 田中臥石 末黒野 201706
乾し皀莢吊す曲屋ほととぎす コ田千鶴子 馬醉木 201807

2021年10月5日 作成

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