涼 風 2    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
涼風の江戸川堤草団子 原和三 末黒野 201110
溶岩沈む池の涼風木椅子かな 鈴木照子 201110
涼風に夢みるみどり児の寝息 上田雪夫 ぐろっけ 201110
涼風の吹きて賑はふ峡の野良 松岡和子 201110
涼風や万を刻める歩数計 加藤千津 ろんど 201110
涼風に交すことばのさらさらと 市村健夫 馬醉木 201111
寄る辺なき身を涼風に凭せ掛け 湯川雅 ホトトギス 201111
身に叶ふわが涼風の立ちにけり 来海雅子 201111
涼風や木立の下の自転車屋 渡邊孝彦 やぶれ傘 201112
幹の中から涼風が吹いてくる 岩岡中正 ホトトギス 201112
涼風に関西人となりゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207
涼風や窓より入りて窓にぬけ 藤生不二男 六花 201209
涼風と初の馬刺にもてなされ 赤座典子 あを 201209
涼風の砂浜久し妻と立つ 四條進 201209
涼風や旧家は柱際立ちて 柴田佐知子 201209
涼風を受けて父似の怒り肩 小西和子 201209
護摩壇の火が涼風を呼びにけり 高橋将夫 201209
仏壇に涼風通し供へけり 長島清山 かさね 201210
墓に句碑に涼風とどめなかりけり 林いづみ 風土 201210
涼風やクピド現はれさうな森 岩月優美子 201210
涼風に熟寝を得たり浜の宿 北尾章郎 201210
涼風に身を委ねたり椨の蔭 今越みち子 万象 201210
涼風やまなこ大きく遮光土器 工藤ミネ子 風土 201211
涼風や苔厚く着て無縫塔 新堀満寿美 末黒野 201211
一景の芯涼風の芯に我 湯川雅 ホトトギス 201212
山からの涼風吹いて綾子の忌 中山純子 万象 201212
涼風の曲り家抜けてきたりけり 志方章子 六花 201212
涼風の上りくる磴下りけり 大島英昭 やぶれ傘 201212
涼風の抜けて金環日食に 稲畑汀子 ホトトギス 201305
涼風の止むよりアスファルト地獄 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307
涼風やあはれ落蝉道の端 田島昭久 かさね 201310
夕暮れに涼風流れ赤とんぼ 山本草風 かさね 201310
涼風の渡る湖面や関所跡 吉田博行 かさね 201310
涼風や突如ひらめく数学者 古川夏子 201310
涼風や野道歩きて花を摘む 田島昭久 かさね 201310
粥すする暁天講座涼風に 宮越久子 201310
涼風や掛け声ひびく朝の市 後藤克彦 かさね 201311
その日のままてふ涼風のカレンダー 田所節子 201311
涼風の涼しいところ選び吹く 後藤立夫 ホトトギス 201311
涼風や稲穂を撫でて色かへる 山本草風 かさね 201311
涼風や見渡す限り日本海 岩木茂 風土 201311
時折の涼風恃む写経かな 石黒興平 末黒野 201311
一筋の涼風さぐる肘枕 高地勝峰 馬醉木 201311
涼風のある路地もまた古都らしく 今橋眞理子 ホトトギス 201312
涼風のやうに歩いてみたきかな 岩岡中正 ホトトギス 201312
涼風や蓮華升麻に耳澄ます 吉田克美 ろんど 201312
折紙の舟涼風に動き出づ 斉藤マキ子 末黒野 201404
涼風に乗せたき弔句ありぬべし 稲畑汀子 ホトトギス 201405
後頭部に涼風の立つはね太鼓 篠田純子 あを 201406
どこに立ちても涼風の安国寺 稲畑汀子 ホトトギス 201406
裏戸開け涼風部屋に呼びにけり 渡辺安酔 201408
涼風は百年樹齢のけやきかな 渡辺安酔 201408
涼風や上がり框の丈やさし 矢野百合子 201409
涼風や柳すぢまたけやき筋 豊田都峰 京鹿子 201409
涼風や半身浴の白昼夢 水貴 ろんど 201410
涼風を小督とともにする木陰 豊田都峰 京鹿子 201410
涼風の快きかな詣で道 佐々木和子 201410
涼風は竹生島より浦住まひ 駒井でる太 馬醉木 201410
涼風や石を金剛界に積み 田中佐知子 風土 201411
涼風や五感と窓を全開に 及川照子 末黒野 201411
涼風の独歩の碑より鳥瞰す 吉武千束 太古のこゑ 201411
涼風を呼ぶ少年のサキソホン 吉武千束 太古のこゑ 201411
うち解けて涼風みぞおちまで渡る 乾有杏 201412
涼風にそぐはぬ騒ぎ団地火事 伴秋草 末黒野 201412
白川に沿ひ涼風を親しくす 豊田都峰 京鹿子 201507
船音が涼風誘ひ出してをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507
涼風や鳥ごゑだけの山の椅子 市村明代 馬醉木 201508
この涼風この座を得たく来し句会 上坂渥子 雨月 201509
金色堂拝し涼風受けにけり 大木清美子 201509
涼風や鼻から歩き出す子象 小林陽子 201509
ささやきのやうに涼風とあるく 雨宮桂子 風土 201510
なかんづく涼風通ふ二月堂 落合絹代 風土 201510
涼風や塔の見ゆれば塔を指し 落合絹代 風土 201510
涼風や声の遅るる腹話術 藤井彰二 馬醉木 201510
救世観音みて涼風の土塀みち 内海良太 万象 201511
カーテンに又涼風のひるがへる 稲畑汀子 ホトトギス 201605
涼風を誘うてゐる樹齢かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
再会の句碑に涼風加はりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201607
涼風にとさかも立てず放し鶏 山田六甲 六花 201608
涼風は鶏のとさかへ県境 山田六甲 六花 201608
涼風を出し惜しみして館の庭 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
濡れ仏より涼風の生まれけり 山田春生 万象 201610
涼風やおのころ島の見ゆる丘 金森教子 雨月 201610
涼風や湖に映え万国旗 佐藤康子 末黒野 201610
涼風やブラスバンドの音合はせ 斉藤マキ子 末黒野 201611
懐に涼風はあり人送る 杉原ツタ子 201612
本堂の涼風釈迦と分かちあふ 亀井福恵 京鹿子 201701
リフォーム終へ涼風窓を吹き抜くる 長谷仁子 春燈 201709
涼風の限界にゐてペン重し 丸井巴水 京鹿子 201709
涼風の充つ境川小学校 中嶋陽子 風土 201709
涼風に龍太の筆の立つばかり 南うみを 風土 201709
涼風や路地吹きぬくる笛の音 五十嵐富士子 末黒野 201712
涼風の真直ぐに抜くる畳の間 永井惠子 春燈 201803
涼風の生まるる城の木蔭かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
城灯るより涼風の囁ける 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
涼風や今日は鴎のよく鳴く日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
涼風や三生先生笑顔にて 山田六甲 六花 201807
涼風に助けられたるスケジュール 稲畑汀子 ホトトギス 201807
涼風に刻解く御影浮御堂 松本鷹根 京鹿子 201808
涼風に鴎の声の裏返る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
涼風 →3

 

2023年8月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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