林檎の花     60句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
林檎の木疲ると摘花急ぎをり 佐藤淑子 雨月 199910
花林檎児の明眸は母ゆづり 田中藤穂 「水瓶座」 200002
花の芽の吹く剪定の林檎榾 山崎羅春 春耕 200007
好きと言ふ声のかたちよ花林檎 北畠明子 ぐろっけ 200011
風に乗る木遣の声や花林檎 唐沢静男 春耕 200107
藤村を慕ひしむかし花林檎 山下佳子 200108
一目惚れされさう林檎花開き 中村房枝 六花 200204
林檎摘花梯子を跨いでをりにけり 宇田喜美栄 200208
北限の五千本なる花林檎 続木元房 ホトトギス 200212
川野辺の町の明るさ花林檎 峰幸子 200306
宙みつめ嬰笑ひをり花林檎 祐森彌香 遠嶺 200306
この星は万華鏡なり花林檎 祐森彌香 遠嶺 200307
おもむろに回る風車よ花林檎 石井邦子 酸漿 200309
樹下真白となるまで林檎摘花かな 加地芳女 雨月 200310
車窓いま林檎の花に置く旅路 稲畑汀子 ホトトギス 200404
白といふ林檎の花に秘めし色 稲畑汀子 ホトトギス 200404
背景は立山と花林檎かな 稲畑汀子 ホトトギス 200405
花林檎かつて集団疎開の地 中村葉子 帆船 200406
前歯欠く林檎摘花の一老ぞ 伊藤白潮 200406
花林檎咲けば母の忌来たりけり 山田暢子 風土 200406
花林檎少年の手に動物記 花島陽子 遠嶺 200407
ひとところ白き丘なす花林檎 二口毅 築港 200408
昏れなづむ花林檎まで送りけり 野澤あき 火星 200408
姥捨の棚田傾めに林檎の花 長村雄作 栴檀 200408
青々と星育ちゐる花林檎 近藤喜子 200506
花林檎津軽の里を一色に 吉村一郎 百鳥 200507
みちのくの友の便や花林檎 唐澤よしもと 酸漿 200508
訪はまくと沙翁生家の花林檎 菅谷弘子 雨月 200508
独りごと言うは恐ろし花林檎 大森桂子 200508
安曇野に立てば林檎の花ぐもり 増田久子 酸漿 200607
花林檎明治の恋のけなげなる 椙山正彦 200707
花林檎白い岩木となっている 貝森光洋 六花 200707
訪ねたき水のふるさと花林檎 土岐明子 遠嶺 200707
花林檎信越五岳霞む中 宮入河童 200708
暁天に奔る水音花林檎 永峰久比古 馬醉木 200806
花林檎土蔵の窓の開けられて 根橋宏次 やぶれ傘 200806
そのかみのまつろはぬ郷(さと)花林檎 小林呼溪 200905
北に負ふ雪嶺あをし花林檎 小田司 馬醉木 201006
オルレアンいまし林檎の花盛り 伊藤一枝 酸漿 201007
花林檎撓りて子規の句碑飾る 宮田香 201007
花林檎浅間を前に詩の過る 浅野恵美子 酸漿 201009
林檎円く剥きたる母は花りんご 藤原冬人 火星 201106
花林檎嗅ぐや齢を忘れをり 中島陽華 201505
汽笛だけ聞こえる丘や花林檎 大川ゆかり 201507
おしらさま遊ばせる日の花林檎 大崎紀夫 虻の昼 201510
みちのくに俳誌の歴史花林檎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
津軽富士まだまだ白く花林檎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
一村の夕日に沈む花林檎 碇天牛 雨月 201605
花林檎常念岳は裾を見せ 柴崎甲武信 春燈 201607
照り映ゆる遠嶺の雪や花林檎 鍋島武彦 末黒野 201708
雲の上に浮かぶ浅間嶺花林檎 長尾タイ 末黒野 201804
県境の山を近くに林檎咲く 廣瀬雅男 やぶれ傘 202007
何時見ても鳥海晴や花林檎 園部蕗郷 春燈 202107
林檎咲けば妻に津軽のことば増ゆ 土井三乙 風土 202107
嫁ぎ来て林檎の花を守る生活 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
花林檎津軽訛の羽音寄せ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
花林檎みちのく遠き静寂かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
おとうとの饒舌となる花林檎 野村昌代 202207
梓川の風はまどやか花林檎 山岡純子 202207
雨つづく林檎の摘花里便り 伊藤昌枝 202209

 

2023年5月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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