利休忌    84句

利休忌の白紙にちかき置手紙   上田日差子   日差集
作品
作者
掲載誌
掲載年月
利休忌や螺鈿を蒔きし琵琶の胴 太田寛郎 199906
利休忌の風かたくなを通しけり 北川孝子 京鹿子 199907
利休忌や鼎しづむる炉のほむら 丸山海道 全句集 199910
利休忌や手の切れさうな釣貰ふ 柳未央 いろり 200104
利休忌や涙の茶杓展示され 二村蘭秋 雨月 200207
男傘借りて戻りぬ利休の忌 師岡洋子 ぐろっけ 200207
利休忌のよぢれくづれつ鳥柱 大野英美 風土 200304
人生に裏表あり利休の忌 塩川雄三 築港 200305
釣釜のゆれ納まらず利休の忌 谷口みちる 200307
利休忌や墨の流れの暗示めく 鳴海清美 六花 200307
回廊に畳敷かれて利休の忌 香川正子 200307
養老に利休忌修しごころの茶 落合由季女 雨月 200308
利休忌や若き命の惜まるる 稲畑汀子 ホトトギス 200404
利休忌や生涯一日一日あり 稲畑汀子 ホトトギス 200404
利休忌に侍る心を普段着に 稲畑汀子 ホトトギス 200404
利休忌の葦間にきゆる波がしら 神蔵器 風土 200404
一楽二萩いづれも好み利休の忌 丹生をだまき 京鹿子 200405
水音の部屋に満ちたる利休の忌 高倉和子 200503
黒もじに切先ありし利休の忌 成瀬櫻桃子 春燈 200506
利休忌や極めし人のみな痩せて 齋藤實 200506
利休忌の松風にふと包まるる 稲畑汀子 ホトトギス 200604
利休忌の淀川下る小舟かな 三由規童 雨月 200606
坪庭に日の射し込みて利休の忌 田中清司 200607
もののふの心抱きぬ利休の忌 稲畑汀子 ホトトギス 200704
服のよき茶の一ト口や利休の忌 武田宗陽 春燈 200706
金と黒茶碗が語る利休の忌 武田宗陽 春燈 200706
似て非なる茶道の流派利休の忌 武田宗陽 春燈 200706
利休忌の千家辺りの華やげる 市橋章子 ぐろっけ 200706
利休忌やダム湖に強き紺どよむ 大島翠木 200707
日の入りてよりの夕焼利休の忌 神蔵器 風土 200707
利休忌や正座出来なくなりし今 稲畑汀子 ホトトギス 200804
折目とは心にありて利休の忌 稲畑汀子 ホトトギス 200804
利休忌の沖の雲母きららの赤味かな 小形さとる 200805
白き書の帯のむらさき利休の忌 林いづみ 風土 200806
利休忌の過ぎたる茶室かたく閉ぢ 加地芳女 雨月 200806
利休忌や誰が好みたる納戸色 斎藤弘行 遠嶺 200807
早世の宗匠偲び利休の忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
利休忌や茶の湯の世界裏表 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
利休忌や白佗助のおちよぼ咲き 神蔵器 風土 200904
掛花の一輪の香や利休の忌 卜部黎子 春燈 200906
顔色を変へぬ男や利休の忌 竹内慶子 春燈 200906
利休忌や夜さりは雨の音となり 本多俊子 201005
利休忌や切つ先白き竹の筒 関根洋子 風土 201005
結ひ上げる衿もとに風利休の忌 松浦洋子 201005
麻沙子師に通ず何かが利休の忌 井田実代子 雨月 201006
利久忌や利休饅頭うすみどり 池園二三江 春燈 201007
丑満の風の声聞く利休の忌 前田美恵子 201008
利休忌や死を賜ふ世のおそろしき 竹貫示虹 京鹿子 201102
淀川の悠然として利休の忌 片岡久美子 201106
利休の忌ほのかに礁匂ふなり 小形さとる 201106
利休忌の雨に色濃き落椿 三輪温子 雨月 201106
利休忌や二タめぐりして人力車 神蔵器 風土 201106
杉箸の柾のうす紅利休の忌 山本町子 風土 201107
ボヘミアングラスにワイン利休の忌 瀬島洒望 やぶれ傘 201108
腹召さぬ政治家ばかり利休の忌 篠田純子 あを 201204
椿見て日向に出でし利休の忌 戸栗末廣 火星 201306
竹林に雨音幽か利休の忌 田中浅子 201307
いささかの茶の湯心得利休の忌 稲畑汀子 ホトトギス 201404
利休忌の花定まりてしづかなり 槇野あさ子 風土 201406
利休忌や計れぬ幸と不幸あり 江島照美 201406
利休忌や二つほほばる胡麻団子 前田美恵子 201406
打刷毛の音とんとんと利休の忌 福本すみ子 璦別冊 201408
利休忌や家紋を替ふる江戸小紋 渡辺容子 春燈 201505
利休忌や寝しなに見しは白椿 鳥居美智子 ろんど 201505
利休忌や傷あればこそ味ありし 江島照美 201506
利休忌や本坊閉ざす大徳寺 竪山道助 風土 201507
楽茶盌にひびの音あり利休の忌 熊川暁子 201605
内弟子の帯をきりりと利休の忌 藤井明子 馬醉木 201705
利休忌の雨の銀いろ椿落つ 藤井明子 馬醉木 201705
利休居士の四百年忌雪椿 田村すゝむ 風土 201803
紐ときし形見の茶碗利休の忌 加藤良子 春燈 201804
てのひらに白日燃ゆる利休の忌 水野恒彦 201805
満ち潮の音立てて来る利休の忌 戸栗末廣 201807
利休忌の墨絵のすはゑ刃めく 平沢恵子 春燈 201905
春氷つつけば沈む利休の忌 宮内とし子 202004
利休忌や椿割りたる蕊あかり 平松うさぎ 202005
利休忌や茶碗の銘の無一物 近藤悦子 馬醉木 202005
秀吉の奢り果てなし利休の忌 及川照予 末黒野 202006
誰が止めるプーチン暴走利休の忌 七郎衛門吉保 あを 202204
理不尽な露の侵攻や利休の忌 赤座典子 あを 202204
若き等に茶事の心得利休の忌 坂本依誌子 春燈 202205
白梅の白の輝よふ利休の忌 中村洋子 風土 202205
利休忌の烏が屋根に飛び来たる 天野美登里 やぶれ傘 202206
利休忌の句会に抓む琥珀糖 小林輝子 風土 202207

 

2023年3月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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