パセリ 〈含む他季)     68句

パセリ青し日曜といふ週はじめ    岡本眸

作品
作者
掲載誌
掲載年月
筒袖がパセリの水を切りにけり 山尾玉藻 火星 199807
花パセリ弗に換算してをりぬ 飯塚ゑ子 火星 199810
パセリ食む遠く列車のゆっくりと 星野早苗 船団 199902
秘め事のパセリ一束二〇〇円 朝倉晴美 船団 199902
戦後派と比べられけり花パセリ 飯塚ゑ子 火星 199908
箱庭のパセリを植ゑしひとところ 吉田島江 火星 199908
青くさき後悔ばかりパセリ噛む 頓所友枝 199910
パセリ刻み美人の母を無視したる 小林あつ子 火星 200008
パセリ青し癒えねば何も片づかず 岡本眸 200008
パセリ噛む日脚の伸びし街眺め 宮津昭彦 200104
パセリもぎ洗いもせずにほうばれり 平井奇散人 船団 200106
パセリ噛む川に小鳥が降る感じ 齋藤一湖 海程 200107
パセリ噛むすでに峰なす朝の雲 岡本眸 200110
コップにパセリ身辺雨季に入りにけり 岡本眸 200208
朝ごとの暑氣鮮しや青パセリ 岡本眸 200211
テポドンにきざみパセリをふつてをる 栗栖恵通子 200306
老住みの軽さコップにパセリ咲き 金田きみ子 200309
朝摘のパセリを添へて日曜日 石本百合子 馬醉木 200310
考へるヒントパセリを噛みながら 白井墨絵 遠嶺 200311
ボンゴレにパセリはらりと夏兆す 隅田享子 200407
パセリ摘み朝のスープに浮かべけり 伊東政勝 遠嶺 200408
スクランブルエツグに庭のパセリ摘む 森木久美 雲の峰 200408
パセリ噛む皮肉言ひたき口閉ざし 栗原公子 200408
ワイン注ぐ音の届きしパセリかな 飯塚ゑ子 火星 200409
朝露の光るパセリを摘みにけり 坂口美代子 河鹿 200501
パセリはむ忘れまじきは今日のこと 花島陽子 遠嶺 200610
マグカップにパセリの森を作りけり 西面和子 200709
イタリアンパセリも花となれば供華 嶋田摩耶子 ホトトギス 200712
瓶に挿すパセリ厨の小さき森 千田百里 200808
眼裏のパリも刻みしパセリも青 千田百里 200808
まつ白な皿をパセリのために買ふ 天谷翔子 火星 200808
六月の刻みパセリに揚げパセリ 辻直美 200809
起きぬけの空の青さにパセリ摘む 岡田満壽美 夢のごとしと 200904
パセリみな食うべ涙のあともなし 浜口高子 火星 200909
海を見て鉢にパセリのよく育つ 平田恵美子 ぐろっけ 200909
出席と決め大空ヘパセリ盛る 齋藤厚子 200910
足し算はパセリのみじん切りの色 倉持梨恵 200910
菜園のパセリに育つ揚羽蝶 下野啓子 200910
大皿の散らばるパセリ晩夏の夜 陽山道子 船団 200912
ポタージュの刻みパセリの色に春 丑久保勲 やぶれ傘 201007
宴終へ皿のパセリの孤独感 北尾章郎 201009
梅雨しとど庭に元気なパセリ摘む 嶋田摩耶子 ホトトギス 201011
後活祭パセリを森のやうに盛り 荒井千佐代 祝婚歌 201110
どの皿もパセリの残り秋祭 荒井千佐代 201201
枯れの中パセリ一鉢買いにけり 金田けいし ろんど 201205
ピザ料理仕上げの色のパセリ摘む 宮田香 201208
買うて来しコップのパセリ森のやう 村上倫子 201208
パセリにも生命托して黒揚羽 宮地静雄 末黒野 201210
少女いまパセリのやうな春休 佐々木紗知 京鹿子 201407
雨と陽のパセリの力添へにけり 高橋泰子 201408
残せるは夕餉の皿のパセリのみ 森下康子 201408
夏料理仕上げにぽんと置くパセリ 塩千恵子 201408
魚焼きパセリの匂ふ青を添ふ 塩千恵子 201408
ジューン・ブライドパセリの残る宴の皿 布川直幸 201505
知恵湧くと思ふ朝なりパセリ食む 野上杳 201505
健やかなパセリのための白き皿 鳥居おさむ ろんど 201505
初鶏の声暁天を震はせり 下平しづ子 雨月 201505
夭折す皿にのこれるパセリ青く 木下夕爾 春燈 201508
たべのこすパセリのあをき祭かな 木下夕爾 春燈 201508
梅雨豪雨人の生活狂はせり 今井充子 201511
蝉は腹我は心を震はせり 江島照美 201511
パセリ噛んで血を青くせりけふ立春 塩貝朱千 京鹿子 201704
ポタージュにパセリぱらりと春の音 浅井洋子 201806
ふいに声かけられて二月のパセリ 陽山道子 船団 202006
プランターの幼虫育つパセリかな 大内由紀 末黒野 202008
閃きの失せてひたすらパセリ噛む 岩月優美子 202009
花束のやうにパセリを渡されて 武藤節子 やぶれ傘 202009
オムレツの山にパセリの植樹かな 土井ゆう子 風土 202010
掴みけりパセリの森のひと束ね 辻美奈子 202109
だまし絵は騙し絵としてパセリの虫 林田紀子 京鹿子 202211

 

2023年6月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。