楝の実 (栴檀・あふち・樗・金鈴子)   66句

みづうみへひたと簾や樗の実   田中裕明   読本・歳時記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
櫛形の山風に鳴る楝の実 池内けい吾 春耕 199902
墓地の陽にかがやきを増す楝の実 皆川盤水 春耕 199903
栴檀の確と実をつけ去年今年 河野友子 六花 200004
温習会栴檀の実のなりしころ 岡田芳子 ぐろっけ 200201
十字墓へ栴檀大樹実を降らす 松崎鉄之介 200202
楝は実に南蛮文化発祥地 松崎鉄之介 200202
底抜けの空を埋めたる楝の実 天野きく江 200202
曼陀羅図なす青空と金鈴子 大橋敦子 雨月 200202
大寺の大空占むる金鈴子 谷村祐治 雨月 200203
金鈴子のための碧天とぞ仰ぐ 田所洋子 雨月 200203
黄色黄光かくのごとしと金鈴子 大橋麻沙子 雨月 200204
林則徐の生誕の地の栴檀実に 松崎鉄之介 200301
金鈴子大蹲は礎石なる 林和子 雲の峰 200302
栴檀の実の風まかせ鳥まかせ 内藤順子 酸漿 200303
暈厚き日の光あり楝の実 永田二三子 酸漿 200304
栴檀の実のかがやけり江川邸 大里快子 酸漿 200402
沈黙は多弁なりけり楝の実 小林和子 風土 200412
寺小春日につやつやと楝の実 谷野由紀子 雲の峰 200501
城山の土に踏みけり金鈴子 星加克己 ぐろっけ 200501
楝の実砂場に砂山忘れられ 清原彰子 河鹿 200502
楝の実黄金色して空真青 長村雄作 栴檀 200503
古巣箱懸けて空家や楝の実 菊池由惠 酸漿 200601
溜池の冬澄む水に金鈴子 阿部ひろし 酸漿 200601
金鈴子古都に仰ぐも初景色 永田二三子 酸漿 200604
栴檀の実に天界の風を聞く 熊岡俊子 雨月 200612
楝の実寂しからずや風に鳴る 熊岡俊子 雨月 200612
別離もよし栴檀の実の青ければ 山元志津香 八千草 200702
金鈴子青空の青深ければ 隅田恵子 雨月 200704
雲に濡れ木漏れ日に落つ樗の実 鴨下昭 200712
金鈴子より目を移す金の鯉 後藤比奈夫 ホトトギス 200803
鵯の来て澄む空揺らす金鈴子 西山美枝子 酸漿 200803
孫文の亡命の地の金鈴子 角直指 京鹿子 200804
金鈴子革命と言ふ風に鳴る 角直指 京鹿子 200804
灯籠の火影にたわわあふちの実 山田六甲 六花 200812
あふちの実輝かしくある日なりけり ことり 六花 200812
滝離れ仰ぎをりなば金鈴子 萩谷幸子 雨月 200902
ひそやかに鳴りゐて風の楝の実 渡部志津子 200912
堀川に枝を張り出す樗の実 鳥取博子 200912
御所公開黄金に揺るる金鈴子 石川かおり 201001
七七忌栴檀の実の降りにふる 平野加代子 春燈 201002
中之島に万の光の金鈴子 大橋晄 雨月 201103
大仏へ空のふるまひ楝の実 田中一美 ろんど 201103
楝の実冬日の重さほど揺るる 中島讃良 ろんど 201103
空おおう栴檀の実の光りけり 芦田迪子 201103
囃されゐ金には遠き金鈴子 後藤比奈夫 ホトトギス 201105
堀川に枝を張り出す樗の実 鳥取博子 200912
鳥たかるほどに実栴檀減りもせず 佐藤山人 201212
葉の間ヒにまだ葉の色に楝の実 湯川雅 ホトトギス 201302
空青くして金鈴子光なす 大橋晄 雨月 201302
正月の空に残りし楝の実 大坪景章 万象 201304
耀ふや彦根城下の金鈴子 西村しげ子 雨月 201403
境内をよぎる近道樗の実 忽那みさ子 やぶれ傘 201412
青空や鈴振るさまに樗の実 小川玉泉 末黒野 201501
幼子の喜ぶ顔にあふちの実 鈴木阿久 201502
図書館はチャペルの前や楝の実 奥田茶々 風土 201502
蒼天や黄を深めたる楝の実 原和三 末黒野 201502
栴檀の実に風音を聞く夜かな 石川倜子 馬醉木 201511
樗の実垂るる高さに水平線 深川淑枝 201605
金鈴子名残の鈴を冬空に 竹内喜代子 雨月 201804
あをぞらにその音聞かばや楝の実 内藤静 風土 201901
蒼天に栴檀の実のゆたけしや 落合絹代 風土 201901
図書館の前や楝の実のたわわ 大橋晄 雨月 201902
妻の身を案じし芭蕉楝の実 奥田茶々 風土 201902
見事なる石に筆跡金鈴子 浜田久美子 六花 202012
ひよ鳥の食みこぼしたる樗の実 山田六甲 六花 202202
樗の実まだ青々と入江かな 廣畑育子 六花 202212

2023年10月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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