落し水     87句

足あとのなき田わびしや落し水    蕪村

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
落し水低きに就くは沈む日も
丸山海道
花洛以後
199905
更けてなほ耳をはなれぬ落し水
西川よし子
春耕
199912
野火止の堰にしぶきて落し水
塩谷はつ枝
馬醉木
200003
落し水母の手甲の流れ来し
岡本高明
200010
落し水南瓜の蔓を叩きをり
高橋とも子
200107
千枚田の落し水なり海に落つ
神蔵器
風土
200110
堰一つはづして田水落しけり
平田安生
風土
200111
鳩尾になに蟠る落し水
槐布由子
銀化
200112
落し水神の山裾沿ひゆけり
福山悦子
200201
山里の空軽くなる落し水
杉浦典子
火星
200201
銀色の小石奔りぬ落し水
杉浦典子
火星
200201
落し水瑞穂の国の音を聴く
滝青佳
ホトトギス
200203
星空へひびく棚田の落し水
天岡宇津彦
200203
溝蕎麦の影もろともに落し水
高尾豊子
火星
200211
まほろばの礎石にひびき落し水
長沼冨久子
馬醉木
200212
落し水重荷かなぐり捨ててゆく
塩川雄三
築港
200212
落し水まなざし侵す野のからす
宇都宮滴水
京鹿子
200212
落し水みづのゆくへを鳥に聞く
宇都宮滴水
京鹿子
200212
音立てゝ海へ旅立つ落し水
大井貞一
京鹿子
200302
一鍬に奔流となる落し水
宮坂恒子
雪底
200304
ぶつかつて立ち上がりけり落し水
今瀬剛一
対岸
200312
落し水して澄みにけり夕の月
宮川みね子
風土
200401
遠くより見ゆる棚田の落し水
藤井昌治
200401
籠堂に聞えてきたる落し水
佐々木美智子
草の花
200401
千枚の音をひとつに落し水
常盤しづ子
馬醉木
200412
良きひびき神話の里の落し水
嶋崎茂子
百鳥
200412
水神を高きに祀り落し水
佐野幸子
百鳥
200412
兄逝きて百日田水落しけり
井口ふみ緒
風土
200501
王廟に響きて高麗の落し水
野崎ゆり香
馬醉木
200501
落し水また太りたること言はれ
今瀬剛一
対岸
200510
棚田毎水を集めて落し水
塩川雄三
築港
200511
平群
落されて素直に流る落し水
塩川雄三
築港
200511
畦抜けて荒武者となる落し水
早水秀久
河鹿
200512
落し水岐れて細き川生る
吉武美子
200512
落し水峡のくらさを七曲り
山本耀子
火星
200601
野面積み龍太の里の落し水
佐々木建成
百鳥
200601
落し水古代の音を立てにけり
小田司
馬醉木
200612
高円の草のをどりし落し水
山本耀子
火星
200612
脱藩の文は届かず落し水
和田照海
京鹿子
200709
祖谷万緑ひとり操る落し水
和田照海
京鹿子
200709
洋までの長途思へり落し水
笠井敦子
200712
落し水家号で呼び合ふ隣組
宮本幸子
京鹿子
200801
田の神を送る音なり落し水
山田六甲
六花
200809
その上の星はゆるがず落し水
鷹羽狩行
200810
茜して宮の石段落し水
飯田ひでを
200811
落し水休耕田に稚魚孵る
飯田ひでを
200811
杖を手に動かぬ男落し水
飯田ひでを
200811
里山の棚田千枚落し水
中村春宵子
春燈
200812
舟の腹打ちどほしなる落し水
浜口高子
火星
200812
落し水解き放たれし音のして
丸尾和子
雨月
200901
落し水とて鉢の田のすくひ水
小平恒子
酸漿
200912
落つる音流るる音へ落し水
湯川雅
ホトトギス
201001
落し水笹舟一つほどけたり
堤堅策
201002
落し水塒に帰る鳥の影
久保久子
春燈
201011
寄合の月夜を帰る落し水
蘭定かず子
火星
201011
落し水して合鴨の役終へり 年森恭子 ぐろっけ 201111  
萍の流れてゐたる落し水 根橋宏次 やぶれ傘 201111  
高円山の月中天に落し水 山本耀子 火星 201112  
釣瓶落し水辺の鳥の脚短か 千田百里 201201  
落し水わづかに残る田の光 山田佳乃 ホトトギス 201203  
落し水斯かるところに標べ石 安武晨子 201210  
よろこびの大いなる束落し水 小野恵美子 馬醉木 201211  
一鍬に小躍りをして落し水 菅谷たけし 201211  
側溝に藻の流るる日や落し水 古沢幸次 ろんど 201211  
水の星自転の音す落し水 犬塚李里子 201211  
稔り田の鯉追ひ上げて落し水 木内博一 春燈 201212  
暮れきつて音を絶やさず落し水 戸栗末廣 火星 201212  
さらさらと学校田の落し水 鈴木良戈 201311  
水音に厚みありけり落し水 山本久江 201312  
水口の喜んでゐる落し水 菊川俊朗 201401  
夕暮のいづくともなく落し水 吉武千束 太古のこゑ 201411  
思ほへど詮なきことや落し水 犬塚李里子 201411  
落し水身軽に生くるにも努力 都留百太郎 末黒野 201412  
落し水つとに流転の音聞かす 齋藤晴夫 春燈 201412  
落し水峡の闇夜を奏でけり 浅木ノヱ 春燈 201412  
人の手に託すたんぼや落し水 岡田史女 末黒野 201502  
落し水能登はひねもす日の匂ひ 鈴木鳳来 故山 201505  
落し水落ちいそぐ夜となれりけり 木下夕爾 春燈 201508  
盗みたる水もあるなり落し水 池田崇 201512  
老農の鍬の一撃落し水 鈴木齊夫 201512  
落し水収穫間近友の笑み 伊吹之博 京鹿子 201512  
田から田へ更にまた田へ落し水 石黒興平 末黒野 201512  
澄みゐるは住吉さんの落し水 後藤立夫 ホトトギス 201602  
抗ふも乗るも小魚落し水 升田ヤス子 玫瑰 201604  
一村の海に出でゆく落し水 水谷文謝子 雨月 201610  
一鍬に畦を切りたる落し水 水谷文謝子 雨月 201611  
田の力抜けてゆくなり落し水 角野良生 201702  

 

2017年10月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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