落 穂    39句

落穂拾ひ鶉の糞は捨てにけり    鬼貫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
晩鐘に落穂拾ふ手休めけり 黒田政男 春耕 199812
しかと踏み通りしあとに落穂かな 鷹羽狩行 199812
農学部落穂拾ひし教授かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200010
落穂拾ふ薬師寺の塔まなかひに 前阪洋子 俳句通信 200012
一日の仕舞の落穂拾ひけり 唐沢静男 春耕 200101
海嵌る鳥居の前の落穂かな 岩木茂 風土 200112
ともる灯の落穂のごとし棚田村 佐藤真次 200112
飽食の世にも落穂を拾ふかな 北村きみ子 ぐろっけ 200201
鴉らも落穂拾ひか故郷の田 村越化石 200301
とろとろと夕日沈まぬ落穂村 松田都青 京鹿子 200302
落穂拾ふ姿もなくて不作なり 高倉恵美子 200404
落穂食む雀も神の視野の中 田所洋子 雨月 200601
旅なれば棚田の落穂拾ひもし 中島知恵子 雨月 200603
落穂もて小脛の絮をはらひけり 吉田明子 200701
日本海高鳴る落穂拾ひけり 小田司 馬醉木 200811
あの向かう遥かにおろしゃ落穂かな 定梶じょう あを 200812
稲架くぐりくぐり落穂を拾ふ母 木内博一 春燈 200901
落穂拾ふ昔安保の闘士なり 竪山道助 風土 200912
つつましく日を拾ふごと落穂拾ふ 岡田真澄 風土 201001
落穂田の朝光余すところなし 遠藤和彦 遠嶺 201001
落穂拾ひ遠嶺は白き雲被き 川口襄 遠嶺 201001
はやばやと鴉の落穂拾ひかな 早崎泰江 あを 201111
ほの青き落穂ころがす生命線 中山皓雪 201201
逃げ出したインコも混ざり落穂食ぶ 大日向幸江 あを 201212
落穂ひろひのやうな晩年いとしめり 渕上千津 201311
道端の落穂ひろふや群すずめ 伊藤和子 201312
白鳥の落穂啄む車窓かな 坂根宏子 201401
刈られゆく田に落穂などなかりけり 田中臥石 末黒野 201412
授業とて落穂拾ひし我が戦後 山口弘子 201502
雀らは落穂拾ひに暮るるまで 工藤義夫 馬醉木 201601
山の田に鬼も落穂を拾ふころ 服部早苗 201601
深みゆく闇に落穂をひろひけり 宮崎洋 春燈 201612
落穂田に潮風通る鐘の音も 柴田佐知子 201701
競ひつつ落穂拾ひの学校田 鈴木良戈 201702
鳩群れて落穂啄む名残の田 大橋晄 雨月 201801
山里の風立つ昼の落穂かな 小田嶋野笛 末黒野 201802
遠を行くサイレン落穂拾ふかな 定梶じょう あを 201811
頓首して雀の落穂拾ひかな 松尾龍之介 201904
立ち上がる熊胸座に落穂つけ 工藤ミネ子 風土 201905

 

2021年11月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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