大 阪     217句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大阪に下足噛んでゐる夕立かな 城孝子 火星 199809
大阪の空のどこかがほつれ秋 津田このみ 船団 199903
大阪の秋の日ざしの大頭 南村健治 船団 199903
上げ潮の香や大阪の夏が来る 西村和子 火星 199905
シャボン玉大阪湾へ落ちにけり 飯塚ゑ子 ヒッポ千番地 199906
大阪駅0番ホーム霾れる 大東由美子 火星 199910
大阪へ見つつ来し雲初時雨 稲畑汀子 ホトトギス 199911
啓蟄やどっち向いても大阪人 津田このみ 月ひとしずく 199912
天高く大阪人の早歩き 津田このみ 月ひとしずく 199912
修善寺の紅葉の下の大阪弁 中路間時子 火星 200001
鶏頭の大阪弁に枯れ始む 山尾玉藻 火星 200001
大阪の真ん中は人牡丹鍋 信崎和葉 六花 200002
名は大阪なんばはりはり鍋はあり 岡井省二 200003
大阪で刀の鍔を初買へり 松崎鉄之介 200003
義士祭大阪にてもありにけり 松崎鉄之介 200004
大阪に人の名の橋水温む 水谷芳子 雨月 200005
大阪の薄暑にはかに忌日来る 山田弘子 円虹 200007
花楝大阪すこし夕燒くる 蔦三郎 円虹 200008
大阪の川の濁りに灼け灼くる 大橋敦子 雨月 200009
大阪の終電に乗るさくら冷え 林朋子 船団 200011
大根が好き大阪の落語が好き 戸田春月 「光陰」 200012
大阪にまだ見ぬ島の暮の秋 後藤比奈夫 円虹 200101
大阪の橋越えてきてかき氷 東莎逍 船団 200102
大阪城見ての集ひの河豚と鍋 赤池貴のえ 春耕 200103
大阪の大店閉ざす西鶴忌 朝日彩湖 船団 200105
大阪の夕陽を吹いて冷ましたき 星野早苗 船団 200106
獅子頭大阪弁にかこまるる 城孝子 火星 200108
大寒の大阪駅に潜り込む 東莎逍 船団 200108
鮎づくしの膳の果なる「大阪〆」 加藤廣子 火星 200109
大阪のロックバンドに鳥渡る 山尾玉藻 火星 200110
遠花火大阪城に舟渡御に 金澤明子 火星 200110
大阪に鴨来ゐしきに根太あり 岡井省二 200112
大阪城九月の光当りをり 堀義志郎 火星 200112
上品な大阪弁の生身魂 赤井よしを 円虹 200112
大阪弁の上司となりて西鶴忌 小田道知 円虹 200112
天高き大阪城に茶会かな 神原操 雨月 200112
遊船に刻刻の大阪の景 宮地玲子 円虹 200201
川よりの大阪の秋ありにけり 塙告冬 ホトトギス 200202
大阪に来て水鳥の貌ならぶ 彌榮浩樹 銀化 200203
大阪の匂ひの中に鷽替へぬ 大山文子 火星 200204
大阪は雨となりたる牡丹雪 城尾たか子 火星 200205
大阪や水の都の夏祭 山田六甲 六花 200208
宮入の大阪締めに祭果つ 和田清 雲の峰 200211
大阪市あめりか村や天高し 山田三江子 200212
マンションに大阪府警居待月 野澤あき 火星 200212
鈍色に大阪暮るる神無月 阪谷村比呂未 銀化 200301
大阪の石叩き乗せフェリー着く 星加克己 ぐろっけ 200303
大阪の目白は黒し白椿 堀義志郎 火星 200305
杉菜摘む大阪駅の植ゑ込みに 品川鈴子 ぐろっけ 200306
大阪の帝國ホテル夏つばめ 中川二毫子 遠嶺 200308
大阪よりも暑き日のつづきゐる 榎本孤星 築港 200309
夕焼の大阪生れ誇りとし 塩川雄三 築港 200309
サンタマリア(大阪港) 塩川雄三 築港 200309
大阪の午後大梅雨にはまり込む 海輪久子 円虹 200310
暑もなんの水の大阪橋めぐり 泉田秋硯 200310
大阪の女になりきり船祭 林美智 ぐろっけ 200311
大阪の鉦や太鼓や秋暑し 滝本香世 百鳥 200312
秋かすむ遠き大阪墓標群 泉田秋硯 200401
病窓に灯る大阪長き夜 山下佳子 200402
凍豆腐子は大阪に馴染みたり 高橋道子 200403
大阪の日を受く塵に福笹に 山田美恵子 火星 200404
大阪の張付いてくる暑さかな 須佐薫子 帆船 200404
風花や昼の大阪うなぎ焼く 大堀鶴侶 雨月 200405
大阪をとんぼがへりに花槐 黒田咲子 200408
大阪に着くやいなやの油照 有山紫於 雨月 200411
大阪の百景画集繰る夜長 中村章乃 雨月 200501
子供達は大阪育ち零余子飯 堀志皋 火星 200501
鳴呼三月東京、大阪大空襲 松山律子 六花 200504
大阪の曇天の下亀鳴けり 大山文子 火星 200505
大阪の真ん中銀杏芽吹き初む 辰巳あした 雨月 200505
大阪に住み馴らされし春の宵 加藤君子 火星 200506
梅仰ぐ大阪城の野良犬も 泉田秋硯 200506
花の駅伝言板に大阪弁 堀内千鶴子 帆船 200506
蕾固き大阪城に花見茣蓙 宮原利代 ぐろっけ 200507
大阪城炎上見し山鳥渡る 岩田都女 風土 200601
大阪や川より秋の深まり来 安達風越 雨月 200602
冬川のゆくへ大阪烟りをり 大山文子 火星 200603
大阪風に海鼠を値切り旅好日 本城布沙女 雨月 200604
一望の大阪平野霾ぐもり 山下青坡 200608
青梅雨の夜の大阪観覧車 大山文子 火星 200609
星の恋大阪の空めくらねば 大島雄作 200609
出口違へて大阪の西日かな 櫨木優子 200610
気ぜはしく鳴く大阪の油蝉 中村洋子 風土 200611
大阪の町を一望初詣 赤松丹山 雨月 200704
大阪のなんじやもんじやの花あかり 岩下芳子 200706
バスの中大阪弁の暑さかな 鎌倉喜久恵 あを 200707
大阪の暮し重ねて鱧の皮 今谷脩 ぐろっけ 200709
大阪にひとり修する虚子忌かな 井上浩一郎 ホトトギス 200709
大阪の街を見下ろすかたつむり 大塚のぼる 火星 200709
大阪の夜を照らしぬ熱帯魚 藤田素子 火星 200710
激安の多き大阪涅槃西風 竹内蒼礁 200710
いぼむしり大阪弁に構へけり 戸栗末廣 火星 200712
大阪はぬくいと老婆一人住む 浮田胤子 ぐろっけ 200802
元日の大阪埠頭巨船出づ 羽田岳水 馬醉木 200803
春雪の大阪に降る一途なり 大橋敦子 雨月 200803
ひよどりのひょっと来ている大阪に 坪内稔典 稔典句集 200804
大阪をすこし離れて赤まんま 坪内稔典 稔典句集 200804
大阪に頑固に住んで百日草 坪内稔典 稔典句集 200804
大阪にふえる猫の木走り梅雨 坪内稔典 稔典句集 200804
水張って大阪の田に空戻る 坪内稔典 稔典句集 200804
黒南風のべろのべろべろ大阪は 坪内稔典 稔典句集 200804
大阪やぷくんぷくんと布袋草 坪内稔典 稔典句集 200804
水つなぐ京大阪の春めける 久保田雪枝 雨月 200805
絶景や大阪城に雪激し 河井富美子 ぐろっけ 200805
夏負けの吾が身より出る大阪弁 山尾玉藻 火星 200807
大阪に虻の宙ある端午かな 城孝子 火星 200808
大阪のビルの屋上蓮咲けり 中村斉子 火星 200809
南風吹く大阪駅の砂時計 橋添やよひ 風土 200809
大阪のはづれに育ち祭鱧 杉浦典子 火星 200810
大阪をとんぼ返りに西鶴忌 橋添やよひ 風土 200812
新大阪に長姉見送る冬日和 萩谷幸子 雨月 200902
今朝冬の大阪湾の潮の香 次井義泰 200902
大阪に虫出しの宙とどろけり 落合由季女 雨月 200907
船でゆく大阪城の花見かな 浅田光代 風土 200907
たんぽぽや大阪城の巨石割り 浅田光代 風土 200907
大阪は原色の街秋暑し 窪田粧子 馬醉木 200911
大阪が魔法にかかる颱風圏 望月木綿子 200912
大阪へ雲伸び六甲山の春 稲畑汀子 ホトトギス 201002
木枯の大大阪を揺らしゆく 椋本一子 雨月 201002
大阪空襲その夜鶏鳴春寒き 田中芳夫 201005
大阪に団体あまた梅日和 山口キミコ 201005
大阪城ぬけて天満橋へ梅行脚 山口キミコ 201005
大阪城を確と浮べて春の闇 赤座典子 あを 201006
春の月大阪城にかかりけり 山口天木 雨月 201007
大阪の土用遣りゐる肘枕 山尾玉藻 火星 201009
大阪の川の匂ひや舟遊び 塩路五郎 201010
大阪湾一気呵成に野分くる 古田考鵬 雨月 201011
大阪や麦藁章魚と祭鰹 雨村敏子 201011
大阪の地下は迷路よ秋暑し 竹内悦子 201012
大阪の残暑かきわけゆく歩み 中原吟子 雨月 201012
大阪の下町巡る小六月 大橋晄 雨月 201101
大阪に珍らの雪の大晦日 大橋敦子 雨月 201102
綿虫をまとひ大阪城聳ゆ 助口もも 火星 201102
戎笹大阪弁の渦に買ふ 会田仁子 ホトトギス 201106
大阪を半分落し大霞 古賀しぐれ ホトトギス 201107
鴨引きぬ大阪城の陣を解き 古賀しぐれ ホトトギス 201107
梅雨雲に大阪のビル頭を隠す 泉田秋硯 201109
葡萄棚大阪駅の屋上に 中田寿子 ぐろっけ 201111
大阪を離るる友と鱧尽くし 日下徳一 ホトトギス 201112
大阪のアンリ・マティスは秋のバラ 坪内稔典 船団 201201
大阪城見ゆる病室大冬日 白石善子 雨月 201203
大阪を起こす男と関東煮(くわんとだき) 柳川晋 201203
幕間の大阪鮨や年の内 緒方佳子 火星 201203
高知発大阪着の八頭 松下八重美 夢見の鐘 201203
大阪の未来へ動き出す師走 古賀しぐれ ホトトギス 201204
悴みて大阪駅に迷ひけり 樺山翠 雨月 201204
たつぷりと大阪に寝ね初鴉 中島陽華 201205
四月馬鹿大阪駅に迷ひけり 田下宮子 201206
なつかしき大阪弁の花見せり 早崎泰江 あを 201206
大阪の風忙しなきとんどかな 山田佳乃 ホトトギス 201206
乗つ込みや大阪城を揺るがせる 柳川晋 201207
鱧食べて大阪のことなつかしむ 早崎泰江 あを 201207
水都大阪樟若葉樫若葉 大橋晄 雨月 201208
大阪やばたばた鰻焼く煙 北崎展江 くりから 201209
船渡御の大阪締めや威勢よき 中村ふく子 201210
噴水の前で邂逅大阪城 林哲夫 ぐろっけ 201210
門々の朝顔の鉢鉄砲町 北村淳子 ろんど 201212
水都大阪日の斑こぼせる都鳥 池田華甲 201302
大阪の初観音の人出中 大橋敦子 雨月 201303
春の灯へ大阪締めを反しけり 今澤淑子 火星 201304
老いたりな避暑にも行けず大阪に 細川コマヱ 雨月 201310
水都大阪商ひの水を打つ 池田華甲 201311
一度だけ見し大阪の大夕焼 宮崎正 ホトトギス 201311
大阪の夜の宴といふ恵方 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
大阪城に浮雲三つ淑気かな 大橋晄 雨月 201403
大阪の海の暗さに黄砂降る 涼野海音 火星 201406
老鶯や眼下遥かに大阪湾 赤松赤彦 六花 201409
花胡桃大阪城の風の中 加藤みき 201409
秋暑濃き新大阪へ降り立てり 川村文英 ろんど 201411
大阪の蟻階段を登りけり 岩下芳子 201411
追悼会ひと日大阪さみだるる 竹内喜代子 雨月 201411
大阪の人情ばなし近松忌 稲畑汀子 ホトトギス 201412
大阪の秋刀魚腹より蒲焼きに 柳川晋 201501
秋雲と並びて大阪望みたり 山田佳子 201501
大阪のおばちゃん鰻ひとうねり 中林明美 船団 201502
グランフロント大阪一匹で鳴く油蝉 早瀬淳一 船団 201502
煮凝や大阪弁の丙午 鈴木みのり 201503
注連飾りはづし大阪無季となる 熊川暁子 201504
大阪城に先陣を切る梅一樹 大橋晄 雨月 201504
大阪は手乗り鶯ほんまやねん 江島照美 201505
水菜食べ大阪弁を忘れざる 大久保白村 ホトトギス 201506
大阪の夜を流して川朧 木暮陶句郎 ホトトギス 201507
船渡御や大阪じめの風の吹き 山田佳子 201510
鱧ちりや大阪城を窓にして 西村しげ子 雨月 201511
小鳥来る大阪一の低い山 ふけとしこ 船団 201602
羽抜鶏大阪弁は嫌ひなり 森岡正作 201609
春の日の大阪梅田鳥轍図 陽山道子 船団 201612
晩秋やバス一台の大阪弁 岩田洋子 201701
天守より鷹大阪を脾睨す 樺山翠 雨月 201703
大阪はほなさいならと西日入る 石田きよし 201708
大阪の淀川花火ラインに咲く 石森理和 あを 201709
寝坊助の商都大阪冬木立 たかはしすなお 201803
卯浪寄す大阪湾を折り畳み 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
七色の大阪メトロ図子供の日 増谷とし子 京鹿子 201808
大阪の三十八度てふ残暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
大阪城も揺れゐる地震や梅雨晴れ間 金森信子 雨月 201809
綿虫や異国になじむ大阪弁 福岡貴子 船団 201809
大阪の最古の文庫風薫る 大橋晄 雨月 201810
梅雨寒の大阪の地震友見舞ふ 小倉純 末黒野 201810
小春日の大阪城を徘徊す 大橋晄 雨月 201903
冬ぬくし大阪城にハングル語 たかはしすなお 201903
大阪城は妙に金ぴか寒雀 おーた一えつこ 201903
番線が変り新大阪暑し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
大阪は都(と)にはなるまい虎が雨 柳川晋 201909
秋の宵大阪ミナミわちゃわちゃと 采野久美子 202001
綿虫や大阪城の非常口 本郷 公子 京鹿子 202001
大阪のマスクの数に風乾く 立村霜衣 ホトトギス 202006
炎昼の大阪ヒートアイランド 荻布貢 202007
サミットを終へし大阪とは涼し 稲畑汀子 ホトトギス 202007
大阪の秋晴三日使ひ切る 稲畑汀子 ホトトギス 202009
大阪で会ひ東京で遇ふも秋 稲畑汀子 ホトトギス 202009
昨日来て今日も大阪冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 202012
大阪のをばちやん年の市値切る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
大阪へ行きし間違ひ乗初す 稲畑汀子 ホトトギス 202101
ウィルスを防戦大阪夏の陣 高橋将夫 202109
大阪ヘスマホで送る今日の月 福田肇 202112
降り立てば人出新大阪薄暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205

 

2023年10月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。