狼     93句

狼のまた啼く雪の歩哨かな    高島茂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
苺紅らむ狼谷戸の入口に 神蔵器 風土 199807
狼をりゆう神と呼びしわが祖 金子兜太 海程 199812
暁闇を猪やおおかみが通る 金子兜太 海程 199902
おおかみがの村を歩いていた 金子兜太 海程 199902
おおかみに目合(まぐわい)の家の人声 金子兜太 海程 199902
おおかみに蛍が一つ付いていた 金子兜太 海程 199902
狼生く無時間を生きて咆哮 金子兜太 海程 199904
山鳴りに唸りを合わせ狼生く 金子兜太 海程 199904
山鳴りときに狼そのものであった 金子兜太 海程 199904
月光に赤裸裸な狼と出会う 金子兜太 海程 199904
狼や緑泥片岩に亡骸(なきがら) 金子兜太 海程 199904
山陰に狼の群れ明(あか)くある 金子兜太 海程 199907
狼の往き来檀の木のあたり 金子兜太 海程 199907
狼墜つ落下速度は測り知れず 金子兜太 海程 199907
海嘯やかの狼の共鳴きも 岡井省二 199912
うらないのわれは狼耳立てる 川島ひとみ 船団 199912
狼もこの蒼き星見つらむか 長山あや 円虹 200001
いはれなくてもあれはおほかみの匂ひ 青山茂根 銀化 200001
狼に転がり墜ちた岩の音 金子兜太 海程 200001
狼を龍神と呼ぶ山河かな 金子兜太 海程 200001
狼が消えて大野のはげしい尿意 山田緑光 海程 200004
占いのわれはおおかみ一人好き 川島ひとみ 船団 200007
狼のこゑの谷をり脛腓 岡井省二 200101
追随を許さぬ證おほかみに 中原道夫 銀化 200101
大年の一匹狼などを思ふ 中原道夫 銀化 200102
狼の曠野に啼きて世紀継ぐ 斉藤静枝 あを 200102
狼に似し野犬行く埋立地 篠田純子 あを 200102
東京砂漠おほかみを飼ひ馴らす 堀内一郎 あを 200102
山から村へ狼がくる携帯電話 堀内一郎 あを 200102
灰色の帳の向かふおほかみ来 村上瑪論 銀化 200103
狼が嗤ひ山家の灯が燃ゆる 後藤志づ あを 200103
狼の出てくる童話子を寝かす 芝尚子 あを 200103
狼の滅びし谿に紅葉狩 品川鈴子 船出 200104
狼の顔して川を渡りけり 川島ひとみ 船団 200108
狼の背の語りたる叙事詩かな 堀川夏子 銀化 200203
狼のやうにさみしがる遠ざかる 山崎未可 銀化 200204
狼の出てくるはなし日本たんぽぽ 梶浦玲良子 六花 200208
狼の桃に火の香や送り盆 宮京子 銀化 200210
狼と化すか月光浴びし犬 島谷勲 200212
狼の祭や地鳴りせし夜明け 石原歌織 銀化 200212
おほかみの薔薇色の舌夜に垂らす 山崎未可 銀化 200301
風の夜の狼のこゑ聞きたくて 加藤みき 200303
隣人の祖は狼を絶せり 佐藤喜孝 青寫眞 200304
おほかみの足跡昨夜に向きしまま 村上瑪論 銀化 200305
狼も朱鷺も絶えたる国に生く 伊藤白潮 200311
狼の住みたる森で茸狩 足立陽子 200401
狼のこゑ森の気の集まり来 近藤喜子 200403
赤頭巾は狼が食ぶ手鞠唄 木村みかん 200404
狼の生涯じつとしてをれぬ 富沢敏子 200404
短夜のやまんば狼のこゑ忘れ 中島陽華 200410
狼の合ひの仔犬を連れ歩く 須佐薫子 帆船 200502
狼に古墳の月の上がりけり 柴田佐知子 200503
むらさきの闇に聞きしは幻狼よ 加藤みき 200504
影の濃き山狼もまた影に 豊田都峰 京鹿子 200504
狼の眠れる時は己身抱く 瀬下るか 200504
狼になりたき一夜ありにけり 原田達夫 虫合せ 200506
導きの星追ひゆくや餓狼の目 後藤眞由美 春燈 200603
狼と羊の絵本花は葉に 竹中一花 200606
日本狼守りしめとす奥の宮 服部早苗 200608
海鳴りの遠のく中に狼も 片山タケ子 200704
火を囲み人狼を懐かしむ 湯浅夏以 樹も鳥も 200806
狼撮るももいろの携帯電話 田島健一 炎環 200902
狼の声うしなひし木霊かな 近藤喜子 200903
山巓に現れし狼月と和す 山田富朗 遠嶺 200904
遠吠えは檻の狼寒夕焼 沼澤石次 馬醉木 200904
狼よ還りこよ羊皮紙の本ひらく 沼田巴字 京鹿子 201001
狼の消えてしまひし神の黙 水野恒彦 201002
おほかみの護符ふところに山眠る 服部早苗 201003
おほかみの毛皮着てゐる人と話す 伊藤敬子 201003
ふさふさのおほかみ毛皮の毛の太し 伊藤敬子 201003
狼にあぎと佳人に斑気あり 柳川晋 200902
狼の声に鎮まる鐘の音 吉村摂護 201104
狼の終焉の地や山桜 谷岡尚美 201106
中天に月蝕耳底に狼 成田美代 201203
狼の滅びし闇の弛みけり 近藤喜子 201203
朱鷺・狼・日本獺浮いてこい 石崎和夫 201211
狼の血を引く犬と猟夫行く 笹倉さえみ 雨月 201303
狼や吉野に深き星の色 竹中一花 201403
狼を心待ちして年明くる 鴨下昭 201504
狼を探し疲れて山眠る 大木清美子 201602
狼の眼のなかにある月明り 坂本徹 201603
我は狼人に頭は撫でさせぬ 有松洋子 201603
狼は童話の中に生き不滅 松田明子 201604
読み聞かす狼の声雪の夜 平野みち代 201703
凩や狼祀る木の家に 北川美美 201707
狼となるまで髪を逆立てる 有松洋子 201802
猛りたる山火は狼の墓標 深川淑枝 201807
群狼の離別の地なり萩揺れて 能村研三 201810
昏き眼に狼檻をひた巡る 浅田光代 風土

201904

人滅ぶ一線のあり狼よ 中田禎子 202001
狼のいまも去りゆく奥嶺かな 藤生不二男 六花 202002
凩や狼連れて来るごとし 美昌二郎 202003
笹子鳴くかの狼の句碑近く 松田那羅生 202003

 

2020年12月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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