納税期      50句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
納税期終へたり数字頭より消ゆ 松崎鉄之介 199905
直ぐ觸るる顎ひげの伸び納税期 中原道夫 銀化 199905
孕み猫ばかり目に付く納税期 松崎鉄之介 200005
納税期こまごまと出る妻の愚痴 堀田政弘 200102
ごった煮をごったに盛りし納税期 柳未央 いろり 200104
牛飼ひを廃業(やめる)三月納税期 保坂加津夫 いろり 200107
納税期逆さ睡毛を増やしけり 松崎鉄之介 200205
納税期ぶつきらぼうのプラタナス 松崎鉄之介 200205
ポケットに「奥の細道」納税期 勝野薫 ぐろっけ 200206
和紙帳簿に祖先の手垢納税期 北尾章郎 200206
球根の配布に並ぶ納税期 加古みちよ 冬菜畑 200301
納税期ホワイト・デーもありにけり 松崎鉄之介 200305
駐車場右往左往の納税期 田中敏文 ぐろっけ 200306
納税期人頭税石背比べ 松崎鉄之介 200403
古傷の疼き出したる納税期 茂木妙子 雲の峰 200404
天引きの天とは何ぞ納税期 金子つとむ 雲の峰 200404
納税期退会届出しに行く 松崎鉄之介 200405
筍を邪慳に剥きて納税期 佐々木ひさこ 築港 200406
納税期告ぐ垂幕も百貨店 秋田谷明美 帆船 200505
納税期終へ沈丁花みな開く 松崎鉄之介 200505
木の洞に鳥の来てをる納税期 竹内悦子 200506
納税期鉄板踏めばはね上り 坂ようこ 200506
納税期あをあをと反る硝子ビル 山元志津香 八千草 200509
納税期胸につかえて落着かず 中田芳子 ぐろっけ 200604
納税期来るに序文の執筆終う 松崎鉄之介 200604
納税期去年も今年も雨もよひ 長屋璃子 火星 200605
納税期添付書類に臍を噬む 田中英子 200605
納税期終へて葉牡丹茎立てり 松崎鉄之介 200605
パソコンも喝入れらるる納税期 こばやしきょうこ 200605
印鑑の木の香新し納税期 伊藤律子 四葩 200606
生家売りたること悔いつ納税期 伊藤百江 春燈 200705
農機具も車のひとつ納税期 高倉恵美子 200711
納税期来る文筆を糊口とし 伊藤白潮 200803
傷痍もつ醜の御楯も納税期 松崎鉄之介 200804
納税期眼鏡・補聴器・計算機 河原一夫 200805
長々と付き合ひ来たり納税期 北尾章郎 200904
納税期パソコン入力完了す 森下康子 200905
息かけても印のかするや納税期 卜部黎子 春燈 200906
医療費の嵩張る齢納税期 宮田香 201105
納税期無職と書きて手の止まる 石田きよし 201205
納税期笑顔忘れし女将かな 北尾章郎 201206
長々と世にある限り納税期 北尾章郎 201405
納税期蛇口の水の気負ひすぎ 能村研三 201504
家中のカーテン洗ふ納税期 齋藤厚子 201506
正確な妻の下書納税期 濱上こういち 201506
会議室に猫の寝息や納税期 竹中一花 201605
納税期高さ揃はぬ椅子に掛け 内山花葉 201901
マネキンの脚を遠目に納税期 石田静 202104
「次の方」と呼ばれてやをら納税期 塙誠一郎 202105
密避けて消毒検温納税期 梅野宏子 末黒野 202206

 

2023年2月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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