野牡丹    61句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
野牡丹の一番花の濃むらさき 大橋敦子 雨月 199808
野牡丹のむらさき四辺払ひけり 大橋敦子 雨月 199809
野牡丹に逢ふや先師を憶ふ切 岡田ン太雄 雨月 199908
野牡丹の人恋しさの色を濃く 上林孝子 199912
野牡丹の咲いて瘤取り翁かな 小形さとる 200008
かくも名に咲きて野牡丹濃むらさき 大橋櫻坡子 雨月 200010
南米の旅野牡丹に癒さるる 山本喜朗 雨月 200108
野牡丹の花より先に歩きたし 石橋翠 いろり 200109
野牡丹の紺をつくして散りにけり 福田みさを いろり 200109
野牡丹の母の散る日や兄は逝く 福田みさを いろり 200111
野牡丹や怒濤寄せ来る伊豆の湯に 門屋大樹 春耕 200112
野牡丹の散りて一夜の海荒るる 門屋大樹 春耕 200112
野牡丹の良き紫に開きけり 網野茂子 酸漿 200202
野牡丹の紫愛し師を偲ぶ 吉田眞弓 雨月 200301
追慕せむこころ咲きつぐ野牡丹に 吉田眞弓 雨月 200301
野牡丹の一片はらり濃紫 東海林とし 帆船 200301
野牡丹に風吹いている離宮道 延川五十昭 六花 200301
野牡丹散る私の幕はまだ下りず 大塚まや 京鹿子 200302
日溜りや紫紺野牡丹花を了ふ 的池遙 百鳥 200302
野牡丹の咲くより散れる花の数 松崎鉄之介 200310
野牡丹の散りし花びら斯く遠くに 宮津昭彦 200310
野牡丹へ堤防越えし川の風 宮津昭彦 200310
野牡丹に留守を預けて小走りに 増田智子 帆船 200311
野牡丹の色むらさきと言ひ切れず 今井千鶴子 ホトトギス 200312
修道女行くに野牡丹散りにけり 新倉舒子 200312
野牡丹の紫こぼれたる静寂 稲畑汀子 ホトトギス 200407
野牡丹の色を栞りし夕べかな 稲畑汀子 ホトトギス 200407
ひとことで言へぬ紫野牡丹に 稲畑汀子 ホトトギス 200407
野牡丹の暮れ残りたる寺の庫裡 上薗シヅ子 河鹿 200510
野牡丹の一花あえかに桜坡子忌 大橋淳一 雨月 200602
野牡丹の紫こぼし咲きつづく 稲次登美子 雨月 200711
野牡丹の紫早も暮れてをり 盧田富代 ホトトギス 200803
野牡丹の咲けども媼逝きにけり 松崎鉄之介 200809
野牡丹も供華の中なり閼伽の桶 中山皓雪 200811
野牡丹の紫深み桜坡子忌 稲次登美子 雨月 200901
野牡丹に呼ばれしごとく立止まる 隅田恵子 雨月 200902
野牡丹や気休めほどの木戸の鍵 荒井千佐代 200909
落人島姫野牡丹の貴人色 品川鈴子 ぐろっけ 200911
野牡丹の散りつぐといふ華やぎに 椋本一子 雨月 200912
野牡丹の色を深めて昏れにけり 鈴木礼子 末黒野 201004
野牡丹の花と知らずに見てをりし 稲畑汀子 ホトトギス 201007
野牡丹の明日へととのふ花の数 稲畑汀子 ホトトギス 201007
蕾とてその色見ゆる野牡丹は 面足立典子 雨月 201011
先師恋ひ蕊むらさきに野牡丹よ 池田倶子 雨月 201101
野牡丹の紫紺ひたすら癒えを待つ 鳥居おさむ ろんど 201106
初盆に濃き野牡丹の彩や欲し 川崎良平 雨月 201109
父に焚く野牡丹の榾魂迎ふ 上坂渥子 雨月 201110
さなきだに野牡丹に知る父子の情 出口賀律子 雨月 201110
今日はどの蕾咲くかと野牡丹は 大橋敦子 雨月 201111
野牡丹の意気弓なりの蕊残し 大橋敦子 雨月 201111
野牡丹はひと日花かや夕べ散る 大橋敦子 雨月 201111
野牡丹は父のいまはの刻の視野に 大橋敦子 雨月 201111
野牡丹にお薄一服もてなさる 浜福惠 風土 201301
野牡丹にあふは先師にあふ思ひ 竹内喜代子 雨月 201303
牛の眼も野牡丹も濡れ雨季長し 見田英子 春燈 201411
王朝の恋の色かな野牡丹は 高橋道子 201411
禅寺の野牡丹法衣色にかな 田中一美 ろんど 201412
我が街の父の絶句の野牡丹咲く 大橋晄 雨月 201512
一色に徹し野牡丹濃紫 大橋晄 雨月 201701
日照雨して野牡丹いよよ濃紫 宮本加津代 万象 201802
野牡丹や濃く出すぎたる普洱茶 服部早苗 202112

 

2023年7月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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