二輪草   52句

一輪散り一輪残り二輪草   岡田日郎
作品
作者
掲載誌
掲載年月
一輪草二輪草とも吹かれをり 小林あつ子 火星 199905
寺裏の藪に記憶の二輪草 穴澤光江 遠嶺 200005
二輪草崩るる崖に縋りをり 木村コウ 酸漿 200206
早々と一輪開く二輪草 石川元子 酸漿 200206
木洩日に育ちし森の二輪草 吉田眞弓 雨月 200207
二輪草ばかりが咲きて流刑小屋 稲田節子 200208
踏み入りて風やはらかし二輪草 渡辺立男 馬醉木 200209
岩に添ひ流れにまかせ二輪草 高木晶子 京鹿子 200210
二輪草の群落なせる山の窪 冨板公子 200308
二輪草山肌白くして咲けり 河村靖子 築港 200308
二輪草の群落はかり知れぬほど 加地芳女 雨月 200310
二輪草胸突坂のしんがりに 伊藤白潮 200406
二輪草咲く静かなる池畔かな 川島澄子 酸漿 200409
岳人の鈴の鳴り過ぐ二輪草 澤田緑生 馬醉木 200509
一輪草二輪草咲き氷室みち 瀧春一 菜園 200509
靄ふかく湖眠りをり二輪草 千手和子 馬醉木 200605
綾子より喜美子へ声の二輪草 小澤克己 遠嶺 200605
二輪草風にふるへて咲きそむる 宮川みね子 風土 200606
つくづくとやさしき人や二輪草 大西洵子 遠嶺 200707
町を出るに野原一面二輪草 大沼トシ子 200707
一りんはかしづくごとく二輪草 小島みつ代 200707
船頭の齢八十路や二輪草 谷沢秀子 200807
二輪草「いわなの郷」に食事会 羽賀恭子 200807
二輪草高嶺颪に蕾上ぐ 岡田貞峰 馬醉木 200808
一輪草あり二輪草見つからず 吉原一暁 200903
風出でて日暮の明り二輪草 長崎桂子 あを 200906
句心もそこはかとなく二輪草 森山のりこ あを 200906
二輪草夕暮れ迫る下山道 森理和 あを 200907
兄弟の背丈違へて二輪草 曽根治子 風土 200908
二輪草次の風待つ間合かな 清海信子 末黒野 201006
字越えて水走り来る二輪草 佐々木みどり 馬醉木 201007
一輪に一輪の影二輪草 松井倫子 火星 201007
二輪草まことに二輪頭垂れ 大橋敦子 雨月 201105
仙人ケ岳つづくにつづく二輪草 須賀敏子 あを 201107
山小屋の跡地にも白き二輪草 須賀敏子 あを 201107
筑波嶺やときどき雨の二輪草 須賀敏子 あを 201207
見上ぐれば迫る山肌二輪草 坂根宏子 201208
二輪草畦に小さきみちしるべ 川村欽子 雨月 201208
そこここに木陰やさしや二輪草 内田郁代 万象 201208
二輪草群生の地や山の涯 高橋照子 雨月 201210
うちとけて二輪草の風とゐし 鈴鹿仁 京鹿子 201405
丸木橋のむかうひぐれの二輪草 豊田都峰 京鹿子 201406
詣路にこころ和らぐ二輪草 川鍋絹子 馬醉木 201408
二輪草手折るや騒ぐ山の風 和田和子 馬醉木 201605
豪族の館の径や二輪草 山田春生 万象 201607
かばかりの風に戦き二輪草 西川保子 春燈 201707
杣の道尽きたる畔の二輪草 安斎久英 末黒野 201709
里山の風やはらかし二輪草 岡野里子 末黒野 201808
沢の奥その奥の奥二輪草 山田六甲 六花 201906
二輪草ひとり静に押され気味 林いづみ 風土 202007
振り返り合はせる歩幅二輪草 佐俣まさを 春燈 202106
二輪草日陰寸土の清らなる 林いづみ 風土 202207

 

2023年4月2日 作成

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