なんばんぎせる・思い草   50句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
水音に坐り直して思ひ草 白澤良子 200007
野だたらの跡をさぐるに思ひ草 松崎鉄之介 200011
思ひ草紫の舌ぺろり出す 松崎鉄之介 200110
腰まげて南蛮煙管覗きゐる 小林螢二 春耕 200111
聞き直すわけに参らず思ひ草 藏本博美 ぐろっけ 200202
南蛮煙管ひさびさなりし庭手入 阿部ひろし 酸漿 200209
庇護をえて南蛮煙管しづかなり 吉弘恭子 あを 200210
振袖柳すこしはなれて思ひ草 佐藤喜孝 あを 200211
脛(なぎ)のばす先になんばんぎせるかな 雨村敏子 200311
思ひ草咲かせひとりの老教師 岡本明美 雲の峰 200311
なんばんぎせる小さき嘘を一つ吐き 河内桜人 京鹿子 200312
何処からたどり咲きしや南蛮煙管 杉山喜代子 帆船 200312
虚子句碑となんばんぎせる並び立つ 九万田一海 河鹿 200401
熔岩かげに思ひ草てふ名もて咲く 山下繁子 河鹿 200401
活火山なんばんぎせるをふところに 九万田一海 河鹿 200402
冤罪のけむりなんばんぎせるかな 伊藤希眸 京鹿子 200402
横むくは思案の果か思ひ草 小林リン 春燈 200411
あかときの雨気やなんばんきせる咲き 中谷葉留 風土 200412
バトミントン逸れし南蛮煙管かな 堀志皋 火星 200501
パイポパイポ南蛮煙管咲きにけり 上野泰子 対岸 200511
重ね着のいちばん下は思ひ草 直江裕子 京鹿子 200701
禁煙の席に南蛮煙管かな 岩垣子鹿 ホトトギス 200801
ともかくもナンバンギセルまで戻る 坪内稔典 稔典句集U 200804
日の影に明るくなんばんきせるかな 松本蓉子 六花 200901
卒爾ながらなんばんきせるとはこれ 大島翠木 200911
紅にじむなんばんぎせるロもとは 小林玲子 ぐろっけ 200912
思ひ草残りの未来濃くあらむ 平澤侃 末黒野 201001
ひそやかな愁ひ南蛮煙管かな 近藤喜子 201001
続日本紀武寧の血すじ思ひ草 林日圓 京鹿子 201009
俯きて謎ありさうに思ひ草 坂根宏子 201012
流し目のひと日なんばんぎせるかな 梶浦玲良子 六花 201101
里山の繁みの蔭や思ひ草 山崎稔子 末黒野 201204
ふれあひて南蛮煙管向き向きに 細野恵久 ぐろっけ 201209
さりげなく外す耳輪や思ひ草 田渕昌子 京鹿子 201211
横を向く南蛮煙管小粋とも 伊藤和子 201211
鮮しき土押し上げて思ひ草 熊切修 末黒野 201301
思ひ草亡夫の生地訪ぬれば 渡たみ 馬醉木 201410
うつむきし心おきくる思ひ草 近藤喜子 201412
終末論沸騰なんばんぎせる咲く 小林愛子 万象 201501
照り翳り南蛮ぎせる見えて来し 水野恒彦 201512
草叢に見つけ南蛮煙管かな 渡邊孝彦 やぶれ傘 201611
思ひ草丈きそふことなかりけり 犬塚李里 201711
うつむきてなんばんぎせる人を恋ふ 岩田洋子 201802
芒の根南蛮煙管にて点火 森なほ子 あを 201811
南蛮のつらぬくごとき辛さあり 伊藤由良 末黒野 201812
風呂敷に迷ひを包む思ひ草 西村白杼 京鹿子 201901
南蛮ぎせる墨東の刻ゆるやかに 田邑利宏 202001
たつぷりと濡れて南蛮煙管かな 増成栗人 202001
火をひとつどうぞ南蛮煙管かな 服部早苗 202104
忘れ得ぬ人ありて摘む思ひ草 善野行 六花 202301

 

2023年9月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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