結 葉   30句

むすび葉に心ためたる宮ゐかな   鬼 貫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
結び葉にこもる潮鳴り魚付林 田中英子 199811
結び葉や樹下の仏は印結び 鷹羽狩行 199908
結び葉にとまりし虫や雨はげし 山荘慶子 あを 200208
結び葉や幼の頃の秘密場所 毛利慶子 200211
結葉をときをり通る鋭き日 加藤みき 200408
姫宮の梛の結び葉木霊棲む 山上カヨ子 200408
結葉の桐の大葉も虫が食ふ 清水伊代乃 酸漿 200410
結葉や巫女の手桶のたぽたぽす 米澤光子 火星 200509
粗朶道や結び葉の闇濃くなりし 大磯幸子 河鹿 200510
結葉や命の繭をひそませり 鎌倉喜久恵 あを 200607
結葉や雨を躱せば雨に濡れ 半澤正子 馬醉木 200712
結び葉や月日重ねし並木なり 田中きよ子 酸漿 200911
結葉の陰の守れる桜の根 網野茂子 酸漿 201011
結葉を婆娑と伐つたる目眩かな 柴田志津子 201109
結葉や妻と書く字の伸びやかに 小幡喜世子 ろんど 201110
結葉や瀬も淵もなき街の川 鳳蛮華 201112
結葉の窮深くしてルルド径 常盤しづ子 馬醉木 201307

 祝春燈800号

結葉や脈々と継ぐ師の余情

小局昭夫 春燈 201310
石塔婆抱く結葉浄土かな 森屋慶基 風土 201310
街路樹の結葉婆娑と剪られけり 柴田志津子 201408
結び葉の川面をおほひ橋の下 田村加代 末黒野 201409
結葉や水の暗きに鯉の群 岡野里子 末黒野 201410
結葉や伊勢へ向きゐる木の鳥居 坂口夫佐子 火星 201410
結葉を洩れて閃めく真昼の日 小川玉泉 末黒野 201410
結葉や聖書の紙は薄く透け 栗原京子 201503
結葉や明史夫妻に逢ひし宿 鈴木石花 風土 201609
結葉の揺るる洩れ日を踏み行かむ 成田美代 201710
結葉や丹沢山系はるかにし 岡田史女 末黒野 201711
結葉のあをき影汲む手水鉢 河野由美 馬醉木 201908
結葉や句を拾ひたき山の道 滋野暁 末黒野 202104

 

2023年6月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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