迎 鐘      38句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
迎鐘ひと突きのため雨に列 本山卓日子 京鹿子 199910
吾が前の稚なが撞さし迎鐘 平橋昌子 199911
迎鐘もの足りなさの残るまま 大橋敦子 雨月 200010
強者も弱者の撞くも迎鐘 大橋敦子 雨月 200010
見えてゐず難しかりき迎鐘 大橋敦子 雨月 200010
迎鐘現し世の灯をくぐりきて 高橋照子 雨月 200111
万人の手擦れの綱や迎鐘 高橋照子 雨月 200111
塔婆手に片手に迎鐘を撞く 山田耕子 京鹿子 200211
舞妓らに撞く手助けや迎鐘 山田耕子 京鹿子 200211
蜿蜒とつゞく行列迎鐘 山田耕子 京鹿子 200211
迎鐘撞きて家路をひた急ぐ 吉村幸子 雨月 200311
冥土より引綱が出て迎鐘 粟津松彩子 ホトトギス 200412
鍵善に雨を見てゐる迎鐘 丸山照子 火星 200511
迎鐘撞く列路地を曲つても 森津三郎 京鹿子 200512
奈落まで届けと打ちて迎鐘 小川匠太郎 200908
迎鐘撞きに行きたしままならず 島貫寿恵子 雨月 200911
六波羅の雨にむせびて迎鐘 久保田雪枝 雨月 200911
行列のしづかに詰まる迎鐘 浅田光代 風土 200911
迎鐘撞きて父母近くせる 池田倶子 雨月 201001
迎鐘この世混雑してをりぬ 田丸千種 ホトトギス 201001
地獄絵を瞼に浮かべ迎鐘 五十嵐勉 201011
列につく婆に烈日迎鐘 奥田順子 火星 201011
目鼻なき地蔵ばかりよ迎鐘 奥田順子 火星 201011
父母亡くて迎鐘の音聞きゐたる 大橋敦子 雨月 201211
迎鐘響く余韻に妣の声 田中浅子 201311
六道の辻に涼しき迎鐘 横山昭子 雨月 201410
迎鐘いまおくり鐘鰯雲 内藤静 風土 201411
渾身の力を綱に迎鐘 播磨武子 雨月 201412
迎鐘撞く新たなる魂多く 藤浦昭代 ホトトギス 201501
漸くに順番のきて迎鐘 大石よし子 雨月 201511
迎鐘撞くと長蛇の列につく 今井妙子 雨月 201709
地獄絵に似た顔ありて迎へ鐘 丸井巴水 京鹿子 201810
風畳み喪心に打つ迎鐘 山田天 雨月 201810
迎鐘倅のために撞きたけれど 後藤比奈夫 ホトトギス 201901
香煙の中で聞きをり迎鐘 福澤聡子 末黒野 201911
迎鐘手擦れの綱を握り締め 片山喜久子 雨月 201911
愛するも憎むも今は迎鐘 三木亨 202111
迎鐘土踏まずには届かざる 江見巌 六花 202212

 

2023年8月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。