麦 飯 (麦の飯)     36句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
大盛であり麦飯でありにけり 山田弘子 春節 199503
麦飯といふ過去つなぐ未来あり 稲畑汀子 ホトトギス 199805
麦飯のつぶつぶ噛んでゆく甘さ 稲畑汀子 ホトトギス 199905
麦飯といはるるまでは分らずに 稲畑汀子 ホトトギス 199906
水底にザリガニの死と麦飯と ロツキイ 六花 200107
麦飯のその一粒をすかし見る 川端実 遠嶺 200110
料亭に麦飯食うぶ粋ごころ 竹内喜代子 雨月 200210
大寺の合掌造り麦の飯 中島陽華 200010
麦飯を食ふや故郷の夕明かり 大串章 百鳥 200407
とろろかけ旨さ十倍麦の飯 二村蘭秋 雨月 200409
麦飯に命すくはれ卒寿なり 二村蘭秋 雨月 200409
麦飯やつくづく瑞穂国平和 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
麦飯をいただく臍の位置ととのへ 辻美奈子 200507
麦飯の湯気の立ちゐる仏間かな 大城戸みさ子 火星 200608
麦飯の湯気の中なる伊勢木綿 浜口高子 火星 200608
金運の良き日殊更麦の飯 石岡祐子 200608
麦飯に麦茶掻つ込み昭和生れ 中山純子 万象 200810
世も変り麦飯好む暮しとは 東野鈴子 雨月 200908
麦飯を炊いて山荘暮しかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005
麦飯は飽食の世の馳走とも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201005
貧しきといふでもなくて麦の飯 金森教子 雨月 201010
麦飯の麦の少なきこと気づく 稲畑汀子 ホトトギス 201105
白米に少し加へて麦の飯 増田一代 201107
麦飯やランプシェードにガレの蝶 間島あきら 風土 201108
麦飯や何度も聞きしことながら 井上信子 201109
父も師も厳しかりけり麦の飯 吉田耕人 ぐろっけ 201209
麦飯を噛みて昭和を沸々と 嵐弥生 末黒野 201211
麦飯や皺の数ほどえびす顔 井上静子 201311
麦飯やいくさを知らぬ人増えて 西千代恵 雨月 201401
麦飯の歯応へ松も過ぎにけり 小林愛子 万象 201704
麦飯の湯気盛り形身の有田焼 禰寝瓶史 京鹿子 201710
雲を追ふ雲のまぶしき麦の飯 深川淑枝 201811
麦飯は胃の腑にやさし隠元忌 松尾龍之介 201812
麦飯やまだまだ行ける一万歩 岡井マスミ 末黒野 202108
薬とて食ぶる麦飯昨日今日 平田きみ 末黒野 202108
登頂の明日へ麦飯炊くことも 須藤常央 ホトトギス 202110

 

2022年5月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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