諸 子     61句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
釣人のビクの諸子のうすい息 平井奇散人 船団 199903
文庫本ほどの杉折本諸子 辻享子 ヒッポ千番地 199908
味見せし諸子の小骨残りたる 辻享子 ヒッポ千番地 199908
靄に浮く夕ベの竹生初諸子 朝妻力 雲の峰 200003
竹串の味噌焦げてをり初諸子 辻のぶ子 俳句通信 200004
客五人諸子五匹の焼かれけり 堀田清江 雨月 200104
諸子焼く箸丁寧に使ひては 大橋敦子 雨月 200204
諸子焼くかんてきの火の頃合ひと 西村しげ子 雨月 200204
肌理ぴと張り寒諸子焼きあがる 大橋敦子 雨月 200204
こんがりと主自負とす寒諸子 大西正栄 雨月 200204
焙じ茶をすすつてをりぬ寒諸子 谷村幸子 200303
網寄せて諸子の鱗零しけり 吉田康子 青山椒 200303
みづうみの空うすうすと初諸子 稲畑汀子 ホトトギス 200303
町医者の一日諸子釣仲 大槻右城 ホトトギス 200309
諸子釣る日溜りいつも五六人 稲畑汀子 ホトトギス 200309
父の忌を修し諸子の笯を掛けに 足立のり子 栴檀 200406
諸子好き近江生れの父の酒 舩越美喜 京鹿子 200508
鯉揚げてあとは手で掻く蝦諸子 浅田光代 風土 200603
朝の日に銀のさざなみ諸子舟 石田克子 馬醉木 200605
諸子焼く大津事件の宿にかな 山本喜朗 雨月 200606
破れ舟の底ちらちらと初諸子 落合由季女 雨月 200706
旅人の買ひ俊へゆく諸子鮨 横井博行 万象 200707
くれなゐの紙に包まれ初諸子 緒方佳子 火星 200805
あはうみは草の色して初諸子 浅田光代 風土 200805
諸子釣自立芽生えし男の子かな 中川すみ子 200905
舞込みし花びら化する諸子かな 高橋たか子 馬醉木 200906
大比良の朝影あはし諸子舟 石田克子 馬醉木 200907
年寄に年寄の朋初諸子 深澤鱶 火星 200907
湖北より届く消息諸子かな 稲畑汀子 ホトトギス 201003
水叩く雨か諸子の寄せたるか 高崎武義 201003
諸子焼く火鉢に焦げし竹の箸 山田六甲 六花 201003
朝釣りの諸子が馳走浦住ひ 藤見佳楠子 201005
刺し網にさざなみ生れし諸子舟 藤本一城 201005
唐崎の松より明けぬ諸子舟 中村翠湖 馬醉木 201006
諸子どき講釈多き太公望 粟倉昌子 201105
諸子焼く夕風通る湖の宿 酒井秀郎 返り花 201211
あはあはと明けゆく湖や諸子舟 小島昭夫 春燈 201212
火宅僧バケツの諸子のぞきをり 竹内弘子 201212
湖の駅媼自慢の初諸子 辻知代子 201304
大樟の枝きる匂ひ寒諸子 谷村幸子 201304
七輪で炙りて食めり初諸子 坂上香菜 201304
対岸に蕪村句碑あり諸子釣る 磯野しをり 雨月 201305
釣り上げし諸子の鼓動手掴みに 藤岡紫水 京鹿子 201306
奥嵯峨の山河に跳ねし初諸子 浜口高子 火星 201403
日を返す比叡遥かに諸子釣 藤見佳楠子 201404
湖を囲む国に住みゐて焼諸子 竹内悦子 201406
夕映のさざ波切つて諸子舟 小島昭夫 春燈 201406
諸子焼き少年の日々焙り出す 藤岡紫水 京鹿子 201506
すぐそこに天守閣跡諸子釣る 長谷川閑乙 馬醉木 201506
諸子焼く七輪の口すこし閉め 大崎紀夫 虻の昼 201510
雲間より日矢は淡海へ諸子舟 小林昌子 馬醉木 201605
湖光る今帰り来し諸子舟 廣畑育子 六花 201606
本諸子とれぬと嘆く近江人 須賀允子 万象 201710
暁の灯のちらちら沖に諸子舟 田中珠生 馬醉木 201805
湖風や水揚げ諸子計らるる 竹内喜代子 雨月 201806
日輪に光る諸子や夫婦船 竹内喜代子 雨月 201806
常連は田辺聖子氏初諸子 鈴木みのり 201806
夕映えを背に帰りくる諸子舟 林未生 201910
明け初むる堅田の湖や初諸子 久保久子 春燈 202004
飴炊の諸子やあふみ眼裏に 西川保子 春燈 202206

 

2023年3月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。