水菜・京菜     60句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
因州の翳りやすくて水菜畑 奥田節子 火星 199904
抱へきし新聞包み大水菜 稲岡達子 円虹 199907
水放つように水菜を解きにけり 佐渡美佐子 ヒッポ千番地 199908
厨より水菜の匂ふ京泊り 雨宮照代 風土 200002
水菜畑筋を通すを生きざまに 松本鷹根 京鹿子 200006
竹林の吹かるる横の水菜かな 斎藤多美子 火星 200006
伊吹嶺を遠く輪中は水菜時 辻前冨美枝 200107
その水菜京菜と呼んで愛さるる 能村登四郎 羽化 200110
水菜炊き音たてて食ふひとり膳 鎌倉喜久恵 あを 200202
茎立ちの水菜バケツの中で咲き 高尾豊子 火星 200206
白昼の水菜のサラダはりはりす 谷口佳世子 200206
水菜洗うて弾力のうすみどり 尾上直子 200301
かけてすぐ水菜に咲きし花かつを 能村研三 200303
土付きの水菜持ち来る野菜売 大島黎子 築港 200305
茶のあとに京菜を噛んで食休み 庄中健吉 200308
京菜洗ふ媼の指の生き生きと 和田一 雨月 200404
別荘地宣伝聞かず水菜買う 中崎敞子 ぐろっけ 200406
丹波より雪の匂ひの水菜かな 山田弘子 ホトトギス 200407
京菜てふ古都の香りでありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200502
水菜漬届く裾野の農家より 伊藤白潮 200504
目立てするやうに京菜を洗ひけり 田村園子 200506
京菜漬律儀に町に住んでゐる 高木智 京鹿子 200602
水菜採るみなみにひらけ雲なき日 豊田都峰 京鹿子 200603
香に立つや裾野の村の水菜漬 伊藤白潮 200604
春雨の中の京菜をあがなひし 石脇みはる 200605
考へは人それぞれや水菜切る 戸田春月 火星 200605
饒舌に水菜多めと鍋奉行 林陽子 万象 200606
水菜畑登校の子のとぎれたる 小池槇女 火星 200607
長居して京菜漬など勧めらる 山崎辰見 ぐろっけ 200608
一菜は京菜で足れり寺籠 山崎辰見 ぐろっけ 200608
いややわああんさん京菜言ははつて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200702
在りし日の母の歯応へ京菜漬 白井爽風 馬醉木 200904
心身といふこはれもの水菜買ふ 佐藤午後 炎環 200907
漬物の水菜や季節みづみづし 中山純子 万象 201005
水菜にも黄色く花の咲きにけり 須賀敏子 あを 201005
水菜とて一品となるフルコース 稲畑汀子 ホトトギス 201102
水鳴らし水菜を洗ふ庫裏灯り 布川直幸 201104
母の忌が近し京菜が出始めし 上原重一 201104
水菜切る音のあかるき厨かな 布川直幸 201202
鶏肉に水菜が一と鍋料理 大橋晄 雨月 201204
五指をもて富士湧水の水菜採る 小島禾汀 春燈 201205
雲きれて山の南の水菜畑 谷村幸子 201205
福島の水菜束ぬるお鍋かな 豊美佐子 万象 201206
霜重ね鍋にやさしき京水菜 秦和子 201302
京菜洗ふ比叡の裾の雪解水 竹中一花 201304
うちちごてあんさんとこは京菜どす 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
京女水菜しやつきり洗ひけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
水菜食べ大阪弁を忘れざる 大久保白村 ホトトギス 201506
はんなりと一椀仕上げたる京菜 稲畑廣太郎 ホトトギス 201602
洗ひ置く水菜の嵩の新しく 稲畑汀子 ホトトギス 201602
水菜しやりしやりはつきりとさせること 七田文子 201604
芥子和の京菜のみどり一の午 錫木妙子 馬醉木 201605
また使ひ残してしまふ水菜かな 今橋眞理子 ホトトギス 201607
京水菜ほろほろと煮ゆ夜の静寂 北川孝子 京鹿子 201705
水菜盛るひと掴みまたひとつまみ 稗田寿明 201805
藁結び媼束ねる水菜かな 岡本秀子 201805
水菜盛るひと掴みまたひとつまみ 稗田寿明 201901
ひと塩に京菜のはだへ揉みにけり 南うみを 風土 202106
水菜切る音包丁の喜べり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
俎板にとんとんとんと水菜切り 有賀昌子 やぶれ傘 202206

 

2023年2月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。