目 張       33句

ていねいに煮汁をかけて眼張の眼   川崎展宏   貂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
目張焼きこのうすあかり吟味する 市野記余子 海程 200011
手びねりの皿や煮付の目張反り 木村仁美 馬醉木 200405
煮なさるか焼きなさるかと目張売り 吉田明子 200507
いきなりの汽笛なりけり金めばる 飯塚ゑ子 火星 200106
独活めばる独酌もまた旬に候 斎藤棹歌 200201
莨火の赤し夜潮のめばる釣る 桑田眞佐子 火星 200207
煮凝や釣りしままなるめばるの眼 松田欽吾 雨月 200402
金めばる泡立つ夜となりにけり 小形さとる 200608
丸の内ビルのめばるの煮付かな 高尾豊子 火星 200608
めばる煮てゐて晩節のおのづから 根橋宏次 やぶれ傘 200806
めばる漁漁師の告ぐる海の色 菅原孟 かさね 201303
入れ喰ひの眼張に波のまぶしかり 吉永克巳 199904
群青の隅より眼張釣り上げる 田畑保英 火星 199906
針飲みしままの眼張を冷凍庫 渡辺美知子 200106
聖鐘にしばし祈りて眼張釣 福永みち子 馬醉木 200406
眼張舟石積み波止の湾出づる 三輪洋子 200506
やはり酔ふウヰスキーボンボン寒眼張 市場基巳 200606
水揚げの眼張の目玉紫に 鈴木ひろ子 200805
眼張漁の船着くに爺一人なる 甲田雅子 200805
糶終へて眼張の赤き舌出せり 甲田雅子 200805
良き妻でありたる一と日眼張煮る 岡田満壽美 夢のごとしと 200904
空揚げの眼張に弾む釣談義 河本利一 200906
久に会ふ友と味はふ黒眼張 森山のりこ あを 201005
リヤカーに捌いてをりぬ眼張売り 上林富子 やぶれ傘 201209
内海の水深五丈目張釣る 大崎紀夫 虻の昼 201510
眼張らに海洞のこゑ届きたる 加藤みき 201706
眼張煮て器を選ぶ夕餉かな 小巻若菜 やぶれ傘 201806
大銀嶺舳先に捉へ眼張釣る 道端齊 201906
釣師らの酒宴は目張とか焼いて 稲田延子 やぶれ傘 202007
刃毀れの刃先を研ぐや黒眼張 武田ナオミ 末黒野 202107
飯盒に釣果の眼張潮汁 伊藤鴉 末黒野 202108
根掛りの日がな一日眼張釣り 板谷俊武 末黒野 202204

 

2023年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。