メーデー/労働祭   72句

木の芽、巡査がかこんでいるこれがメーデーの集團とおもえ    橋本夢道

作品
作者
掲載誌
掲載年月
誤たず蜘蛛の巣八角労働祭
丸山海道
京鹿子
199812
メーデーの昂りのまま居酒屋へ
杉良介
199905
髪は赤旗は緑の労働祭
朝日彩湖
船団
199912
メーデーの企業戦士も老けにけり
曽根久順
200007
メーデー歌諳じてをり風呂洗ふ
塩路隆子
精鋭選集
200008
メーデー歌疾うに忘れし金糸雀は
中原道夫
銀化
200106
居酒屋ヘメーデー流れ解散す
浜麻衣子
六花
200108
襁褓替へまたメーデーの列に入る
丁野弘
200112
メーデーの日なりクツキー焼いてをり
山田暢子
風土
200207
メーデー歌塩の団結打ち砕き
山室キミ子
銀化
200207
メーデーの列マンホール踏みつづく
立石萌木
雨月
200207
メーデー歌頑張る時のハモリ癖
泉田秋硯
200208
人垣のもろき世となり労働祭
杉良介
200305
乳母車押しメーデーの列にゐる
須佐薫子
帆船
200306
メーデーや私鉄全線禁煙令
山本敏子
帆船
200307
メーデーの火照りに抱きし妻も老ゆ
苑田ひろまさ
200308
止まり木に中年独り労働祭
岡田透子
百鳥
200309
声のなきメーデー進む王宮へ
中田みなみ
200312
メーデーや喫煙場所の又減りて
稲畑廣太郎
ホトトギス
200405
メーデーや蕉翁像は何思ふ
稲畑廣太郎
ホトトギス
200405
昭和世の懐メロと化すメーデー歌
田中敬
200407
夕さみし遠ざかりゆくメーデー歌
大磯幸子
河鹿
200408
メーデーや職業欄にフリーター
水上れんげ
200507
メーデーの輪に外れゐて老ゆるかな
淵脇護
河鹿
200508
風塵やメーデーの季語よみがへる
瀧春一
瓦礫
200606
炭労も国労もなしメーデー来
苑田ひろまさ
200708
餡パンの餡が重たし労働祭
小林奈穂
200708
むんむんと雨の中なる労働祭
隅田恵子
雨月
200708
メーデーや城の広場に屋台も出
深津一葉
200709
口ずさむ今は昔のメーデー歌
岐部陽子
八千草
200712
メーデーやゆるりと進む木遣り唄
後藤眞由美
春燈
200807
日めくりやメーデー遠き日となりぬ
高橋宏行
遠嶺
200808
メーデーや水も色めき立つてをり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200905
メーデー来戦を知らぬ人ばかり
鴨下昭
200907
メーデー歌唄ひつ家族旅に出る
石岡祐子
200908
メーデーの胸にすずらん飾るらし
後藤とみ子
ぐろっけ
200908
メーデーや爪を磨いて日が暮れて
陽山道子
船団
200909
メーデーにあらそふ人の雲隠れ
中島玉五郎
201005
メーデーやどつこい昭和の労働者
苑田ひろまさ
201008
メーデーの日にも日の丸掲げおり
鈴木てるみ
ぐろっけ
201009
幟旗死語に等しきメーデー歌
笠井敦子
201107
労働者諸君メーデーいつですか
入江節子
ろんど
201108
メーデーや浚渫船が旗立てて 鈴木とみお 万華鏡 201206
杉玉の暖簾をくぐるメーデー歌 伊藤憲子 201207
労働祭港湾を過ぐ大鴉 田中貞雄 自註句集 201301
黒こげのパンが胃にみち労働祭 丸山佳子 京鹿子 201305
メーデーや娼婦の街は造花挿し 丸山佳子 京鹿子 201305
黒こげのパンが胃にみち労働祭 丸山佳子 京鹿子 201305
メーデーや娼婦の街は造花挿し 丸山佳子 京鹿子 201305
雪掻やメーデー賛歌口ずさみ 松本文一郎 六花 201405
メーデーが見てゆき銃砲店過ぎる 定梶じょう あを 201407
メーデーの列の後尾はうやむやに 石垣幸子 雨月 201407
メーデーの潮騒に逢ふカレーライス 堀内一郎 堀内一郎集 201412
メーデーといふ空の青水の黒 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
地下室の上に半地下メーデー歌 千田百里 201507
陸橋の下メーデーの旗通る 平田紀美子 風土 201507
メーデーの重たき足を居酒屋へ 松嶋一洋 201507
労働祭電車警笛鳴らしあふ 定梶じょう あを 201707
メーデーや歌声喫茶とボブディラン 中田禎子 201708
メーデーと知らずに過ぎし中之島 稲畑汀子 ホトトギス 201805
メーデーの列を横切る郵便車 大島寛治 雨月 201808
メーデーやソ連を知らぬロシア人 田中信行 201908
そういえばメーデーだった改元日 朧潤 船団 201912
メーデーも昭和も遠くなりにけり 深川敏子 春燈 202107
父母遠しメーデー遠し爪を切る 千田百里 202107
メーデーに生まれし故か寿 小林輝子 風土 202207
血のメーデー樺美智子の抵抗死 本田保 春燈 202208
朝よりの雨や遠くにメーデー歌 岡田史女 末黒野 202208
鉢巻と弁当配る労働祭 高倉和子 202302

 

2023年5月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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