草雲雀     53句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
草雲雀鳴きしと知るもすぐ止みぬ 上原瑞子 199910
一人居の目覚は早し草雲雀 中島徳子 酸漿 199911
草雲雀思ひ出したること一つ 阿部ひろし 酸漿 200009
山荘に残る灯いくつ草雲雀 水原春郎 馬醉木 200110
あかときの雨音に消ゆ草雲雀 荒井正隆 200112
一度きり伝へたきこと草雲雀 田渕昌子 京鹿子 200201
永病みに一喜一憂草雲雀 瀧新珠 京鹿子 200202
眠られぬ夜のしらじらと草雲雀 川端実 遠嶺 200212
草雲雀のひげの先よりひろごる朝 豊田都峰 京鹿子 200311
水に似し悼み心や草雲雀 野中亮介 馬醉木 200312
宿坊の満室となる草雲雀 野澤あき 火星 200312
累々と古墳つらなる草雲雀 松崎鉄之介 200312
川を見るひと入れ替はる草雲雀 柴田佐知子 200312
巖頭へ近道のなし草雲雀 中里カヨ 酸漿 200406
草雲雀草加に残る松並木 横林誠一 200411
あかときの野の果てに鳴く草雲雀 大野信子 草の花 200411
風に鳴る竹の旗竿草雲雀 祐森省造 雲の峰 200411
ひとり待つ通学舟や草雲雀 斎藤和江 帆船 200501
草雲雀明日香の石を巡りをり 堀志皋 火星 200601
牛小屋の槽のさざなみ草雲雀 浜口高子 火星 200601
草雲雀まぎれし声のひとところ 稲畑汀子 ホトトギス 200608
蹲踞の苔を誉めゐる草雲雀 塩由造 万象 200611
湯中りの字余りめける草雲雀 生方義紹 春燈 200612
舟底のやうな天井草雲雀 林日圓 京鹿子 200702
老残の二字身にこたふ草雲雀 渡邉友七 あを 200711
草雲雀鳴きつぐ終の住処かな 武田巨子 春燈 200712
風の字は虫を抱けり草雲雀 林日圓 京鹿子 200712
香合は渦巻き文様草雲雀 林日圓 京鹿子 200712
一人子は遊びを知らず草雲雀 平賀扶人 馬醉木 200712
その細き音色はたしか草雲雀 稲畑汀子 ホトトギス 200809
旅鞄まだ見ぬ国へ草雲雀 長瀬恒子 遠嶺 200901
いと小さきまらうどよそは草雲雀 大野崇文 200901
草雲雀草に紛れぬ音色張る 稲畑汀子 ホトトギス 200909
一人居の空虚を埋めて草雲雀 谷寿枝 酸漿 200911
草雲雀うから遠のくばかりなり 鈴木直充 春燈 200912
草雲雀聞く近しとも遠しとも 立村霜衣 ホトトギス 201003
転生を思ふこのごろ草雲雀 山本鬼之介 201105
草雲雀夜明の空のしづもれり 中村紀美子 春燈 201111
赴任地に夫着くころか草雲雀 藤原若菜 春燈 201111
朝作務の僧に声張り草雲雀 落合由季女 雨月 201201
風に乗り声かすれたり草雲雀 花田心作 201201
吊橋は天空にあり草雲雀 白水良子 201202
野の闇をひきあぐ一と木草雲雀 橋田憲明 ホトトギス 201302
草雲雀瑠璃色の空なれば鳴き 藤原冬人 火星 201312
うすれゆく夢のうちそと草雲雀 薮脇晴美 馬醉木 201312
二人して前後で歩く草雲雀 藤原冬人 火星 201412
草雲雀道一本の左右より 落合絹代 風土 201512
この畑の向かうは田んぼ草雲雀 渡邊孝彦 やぶれ傘 201611
那須野原リリリと鳴けば草雲雀 内海保子 万象 201701
風に鳴き風に鳴きやみ草雲雀 樺澤やすの 末黒野 201812
草雲雀藥戴く日なりけり 中島陽華 201812
スープ待つ静かな心草雲雀 本多俊子 201812
武蔵野に残る疏水や草雲雀 菅野日出子 末黒野 202012

 

2021年10月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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