熊 手 2    78句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
とりあへず算段つきし熊手かな 矢口笑子 春燈 201202
一人だけ先へ先へと熊手市 佐藤博重 春燈 201202
熊手市灯と交はりてはしやぎけり 田中一美 ろんど 201204
高々と担ふ熊手のおかめかな 森岡陽子 かさね 201302
大熊手一葉館より出で来る 森田節子 風土 201302
呼び声に熊手買ひけり酉の市 西田史郎 201302
裸灯にふれて掲ぐる大熊手 青木由芙 末黒野 201303
担がれて熊手のお福空眺む 田中一美 ろんど 201303
大熊手買手を囲む人だかり 向江醇子 ぐろっけ 201304
福来よと三本締めで熊手買ふ 安藤虎酔 かさね 201305
小熊手のひとつに屋ぬち賑々し 浅井青二 雨月 201402
身を屈め乗り込む都電大熊手 大島寛治 雨月 201402
星空へ右手に掲ぐる大熊手 田中藤穂 あを 201402
誇りもて質素なれども大熊手 吉田克美 ろんど 201402
ポケットに納まるほどの熊手買ふ 内藤静 風土 201403
大熊手吉祥天女をひとり占め 神蔵器 風土 201502
手のひらに納まるほどの熊手買ふ 塩野谷慎吾 201502
高く手に熊手持ちいて朝通勤 吉宇田麻衣 201504
人込みを縫ひて熊手を担ぐ人 佐竹千代 やぶれ傘 201504
高々と熊手持ちあげ抜け出せり 遠山のり子 201504
小さきにも手締盛大熊手かな 赤座典子 あを 201601
ほどほどの熊手をびざに屋台酒 卓田謙一 万象 201602
雑踏を役者あらはれ熊手買ふ 田丸千種 ホトトギス 201604
熊手売り深川飯を掻つ込みぬ 山田正子 201604
熊手売る女主の切り火かな 古川夏子 201604
熊手持ちたからくじ買ふ列につく 大久保白村 ホトトギス 201604
福耳の女将が小さき熊手買ふ 大久保白村 ホトトギス 201604
小さくとも熊手は肩に担ぐもの 木村享史 ホトトギス 201605
権之助坂凸凹に熊手行く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201611
手拍手のほどには熊手華やがず 稲畑汀子 ホトトギス 201611
売れるより熊手はぬつと天を衝く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201611
小熊手を持ちて一葉記念館 中田みなみ 201701
熊手持ち甘味所へよりにけり 三宅文子 春燈 201702
つい買うてしまひし熊手やや重し 能勢俊子 馬醉木 201702
熊手市小さきおかめの福を買ふ 秋山ユキ子 201702
めでたきものすべて集めて熊手かな 赤座典子 あを 201702
ほめ上手笑はせ上手熊手売 森清信子 末黒野 201703
大熊手高々と揚ぐ得意顔 金子正道 京鹿子 201703
三尺の熊手手締が送り出す 橋本くに彦 ホトトギス 201704
角帯の旦那の値切る熊手かな 橋本くに彦 ホトトギス 201704
そちこちに手締めの起こる大熊手 門伝史会 風土 201802
まばゆくて縁起の熊手あふれをり 秋川泉 あを 201802
福熊手担ぎしをのこ宵の駅 秋川泉 あを 201802
ますらをの横抱きにして大熊手 森田節子 風土 201802
我が五指のごとき熊手を買ひにけり 新倉ゆき江 末黒野 201802
ためらはず子の担ぎけり大熊手 松本三千夫 末黒野 201802
ささげ持つ福の軽さや熊手市 斉藤マキ子 末黒野 201803
売約の札目立たせ熊手市 森清堯 末黒野 201803
眦に威勢を見せて熊手売り 石黒興平 末黒野 201803
ほどほどの熊手買ひたる酉の市 藤生不二男 六花 201803
加はりて思はず手締め熊手市 石黒興平 末黒野 201803
競ひ合ふ御きやんと鯔背熊手市 石黒興平 末黒野 201803
熊手売る老いたる鳶の嗄れ声 富田要 万象 201803
盛塩で浄めし店に大熊手 木村瑞枝 やぶれ傘 201804
熊手市終り人影ちりぢりに 秋川泉 あを 201902
人波に揉まれて高し大熊手 岡田正義 雨月 201902
熊手市周囲巻き込む手締めかな 森清堯 末黒野 201902
大路ゆく男ゆらゆら大熊手 森清堯 末黒野 201903
燦然とのれんの奥の熊手かな 辻由紀 雨月 201903
熊手市手締めの音の響きけり 橋本美代 やぶれ傘 201904
貫禄は予約札にも大熊手 宮内とし子 202001
熊手売る声に元気を貰ひたる 岩月優美子 202002
高々と熊手を掲げ吾子探す 長谷英夫 馬醉木 202002
熊手選る笑ふ阿亀に見下ろされ 田丸千種 ホトトギス 202003
締むる手や人分けて行く大熊手 沼崎千枝 末黒野 202003
金色の熊手夜店の灯の真中 沼崎千枝 末黒野 202003
赤子抱くやうに熊手を抱へけり 石黒興平 末黒野 202003
金曜の夜の新宿熊手市 田丸千種 ホトトギス 202003
担ぐほどもなき熊手を買ひにけり 藤生不二男 六花 202004
マスクして手拍子打つて熊手かな 出牛進 202101
大熊手人の視線を奪ひ行く 橋添やよひ 風土 202102
大仰な手締めに熊手畏まる 尾野奈津子 春燈 202103
門口に塩盛る店の大熊手 木村瑞枝 やぶれ傘 202103
金色の熊手夜店の灯の真中 沼崎千枝 末黒野 202104
おかめ笑む熊手まぶしく灯されて 柿沼盟子 風土 202202
高々と人波にのる大熊手 柿沼盟子 風土 202202
熊手売福掻き寄せて見せにけり 中田みなみ 202210
小声にて小さき熊手求めけり 広瀬済 やぶれ傘 202304
熊手 →1      

 

2023年11月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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