桐一葉 3        57句

桐一葉落葉の中にひるがへり    朴魯植

作品
作者
掲載誌
掲載年月
桐一葉未だ焼けてゐる大地かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
桐一葉恋語りつつ落ちにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
桐一葉乾き切つたるアスファルト 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
アンジェラス鳴りて落ち初む桐一葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
桐一葉学生寮の多き町 井上信子 201510
桐一葉師のたましひの遠去かる 北川孝子 京鹿子 201511
遠き世へ追信のごと桐一葉 北川孝子 京鹿子 201511
桐一葉百ものがたり忽と果て 山中志津子 京鹿子 201511
桐一葉おどろきやすき魚のかげ 戸栗末廣 201511
一行の詩にある宇宙桐一葉 本池美佐子 201511
桐一葉地に置くまでの高さかな 河島坦 京鹿子 201512
桐一葉夕べの鐘と共に散る 寺田すず江 201512
時間軸無きかのごとく桐一葉 相良牧人 201512
乱読を競ひしことも桐一葉 荒木甫 201512
山の手線に踏切ひとつ桐一葉 中村洋子 風土 201512
大学生の表紙シリーズ桐一葉 井口ふみ緒 風土 201512
仲良しの無口同士や桐一葉 陳妹蓉 春燈 201602
桐一葉齟齬乗り越えて来し一会 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
桐一葉地に着くまでの間合ひかな 藤岡紫水 京鹿子 201610
針山に針の鎭もる桐一葉 井上信子 201610
空よりの光の便り桐一葉 岡本まち子 馬酔木 201611
碧潭へ一筋の日矢桐一葉 森清信子 末黒野 201612
桐一葉不器用に生き抜いて来し 犬塚李里子 201701
桐一葉捨つべきものか翳もちて 片山煕子 京鹿子 201701
対談の済みくつろげば桐一葉 稲畑汀子 ホトトギス 201708
桐一葉又一葉庭賑はしや 稲畑汀子 ホトトギス 201708
桐一葉本を抜け出す詩の言葉 中村洋子 風土 201711
自然の理風にはらりと桐一葉 植村蘇星 京鹿子 201711
負うてゆく句会のリュック桐一葉 小林愛子 万象 201712
故郷へ乗り継ぐバスや桐一葉 松田ひむれ 201712
石仏もかくれごころに桐一葉 北村梢 京鹿子 201801
桐一葉風を大きく見せにけり 亀井福恵 京鹿子 201801
瑠璃に透くピアノ調律桐一葉 原友子 201801
桐一葉音なく落ちて音ありし 嶋田一歩 ホトトギス 201804
桐一葉落ちて静けさ変りなく 嶋田一歩 ホトトギス 201804
桐一葉落ちたることに富士見えし 嶋田一歩 ホトトギス 201804
桐一葉アルミの小窓掠めけり 柴崎富子 春燈 201810
平明な言葉は勁し桐一葉 能村研三 201811
桐一葉続きて一葉黄昏るる 鈴木石花 風土 201811
桐一葉も残さず駅前開発す 岩下芳子 201812
鉄パイプ地に落つる音桐一葉 大島英昭 やぶれ傘 201901
桐一葉いちまい空を落としたる 吉清和代 201901
桐一葉かろやかに舞ひ舞うて 加藤みき 201902
日に乾き月に濡れたる桐一葉 亀井福恵 京鹿子 201903
歴代の並ぶ卵塔桐一葉 山口登 末黒野 201904
うしろより風吹いてくる桐一葉 兒玉充代 201905
決断の時を告げをり桐一葉 藤田美耶子 201912
零点に満点を知る桐一葉 平野多聞 201912
桐一葉水平線を過ぎりけり 岩木茂 風土 202001
穏やかなる日々の感謝や桐一葉 鈴木千恵子 末黒野 202001
桐一葉はらりと夫の肩なづる 小菅澄重 春燈 202001
御持仏のうすくらがりに桐一葉 高木晶子 京鹿子 202002
桐一葉時代の風に乗りきれず 藤田美耶子 202003
桐一葉地震の歴史を背負ひ落つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
桐一葉われの一憂載せて落つ 千田百里 202010
偶数の頁は裏よ桐一葉 甲州千草 202011
桐一葉己れ放下となりにけり 中村洋子 風土 202011
樹木葬桐一葉にて回向とす 杉本薬王子 風土 202011
桐一葉自問自答の日々ありて 赤石梨花 風土 202011
桐一葉かろき葉書に訃の知らせ 奥田茶々 風土 202011
桐一葉人の通らぬ漁師町 小林共代 風土 202012
桐一葉駿府に豊の天守跡 鈴木齊夫 202012
散りゆくは釈迦の掌桐一葉 澤田英紀 202012
桐一葉リセットボタン押せぬ間に 浅岡麻實 末黒野 202012
暮れ残る湖の蒼さや桐一葉 池乗恵美子 末黒野 202102
境内に棲みつきし鶏桐一葉 田代民子 202102
桐一葉敗者の歴史葬られ 栗原京子 202105
夜風吹くやがて遅れて桐一葉 稲畑汀子 ホトトギス 202108
桐一葉音なき音の中にあり 稲畑汀子 ホトトギス 202108
老年期とは反省期桐一葉 卯木尭子 春燈 202111
古井戸に滅びの声か桐一葉 林紀夫 春燈 202112
夫の肩なづるかに落つ桐一葉 小菅澄重 春燈 202112
静寂の中の夕日や桐一葉 森川享 末黒野 202112
桐一葉朱き夕日に耐へきれず 府川昭子 春燈 202201
うはの空で句評を聴くや桐一葉 小島昭夫 春燈 202201
桐一葉大地の音を消して落つ 須藤常央 ホトトギス 202204
桐一葉 →1

 

2022年8月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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