貴船菊      45句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
天府の国秋牡丹でふ貴船菊 松崎鉄之介 199901
貴船菊まだ人の世に慣れぬ白 樋口英子 朝桜 199904
亡き母の面影遠し貴船菊 久保田一豊 いろり 200012
貴船菊燈下に翳を曳きにけり 大橋敦子 雨月 200112
譬ふれば丈山の詩か貴船菊 大橋敦子 雨月 200112
助手席に乗り込んでをり貴船菊 伊藤多恵子 火星 200201
軸に適ひ床に活けある貴船菊 五島富佐子 雨月 200212
落柿舎に人目を引ける貴船菊 上原一郎 築港 200312
山の水ひびかひて白貴船菊 岡本まち子 馬醉木 200401
貴船菊連綿体の筆遣ひ 玉川悠 遠嶺 200402
あまんじやく仁王が下の貴船菊 中島陽華 200412
貴船菊庭の中道抜けにけり 平フミ子 酸漿 200512
貴船菊とんぼ放下の翅拡げ 堤京子 馬醉木 200603
手入れせぬ庭にても咲く貴船菊 松崎鉄之介 200611
貴船菊瀬音はなさぬまま壺に 豊田都峰 京鹿子 200701
貴船菊旧家の庭によく咲けり 平島利男 酸漿 200801
来し方や惹かれ合ひたる貴船菊 横井博行 万象 200905
貴船菊ゆらし野良猫睨み合ふ 森山のりこ あを 200912
貴船菊竿の高さに咲きてをり 木野本加寿江 火星 201001
貴船菊見えて生麩の昼御膳 西垣順子 201012
貴船菊雅ごころに咲きそむる 出口賀律子 雨月 201101
友の忌を忘れさせざり貴船菊 岡田和子 馬醉木 201112
水音の参道に沿ひ貴船菊 藤井君江 馬醉木 201302
べたべたと夕日の当る貴船菊 水野恒彦 201302
泉水の石の反り橋貴船菊 稲垣佳子 末黒野 201404
品格を問へる人あり貴船菊 笠井清佑 201412
貴船菊の白さ残れる暮色かな 松田洋子 201501
つつましき藩祖の墓や貴船菊 柴田志津子 201503
貴船菊しっかり咲いて散りにけり 須賀敏子 あを 201601
朝戸出の裳裾にふるる貴船菊 水田壽子 雨月 201701
貴船菊白きは水音まとひけり 丹羽啓子 馬醉木 201701
華やぎの中のはかなさ貴船菊 菊池和子 京鹿子 201902
貴船菊あかるし魚板打つときは 大崎紀夫 やぶれ傘 201911
山門を入れば隈なく貴船菊 本田武 やぶれ傘 201912
テーブルに菓子花生けに貴船菊 瀬島洒望 やぶれ傘 202002
一茎のひとくねりして貴船菊 能村研三 202011
定食のメニューが画架に貴船菊 瀬島洒望 やぶれ傘 202101
貴船菊照すこの世の片隅を 和田華凛 ホトトギス 202102
有り無しの風に寄り添ひ貴船菊 渡辺美智子 末黒野 202102
貴船菊み空へ首を差し伸ばす 太田慶子 春燈 202111
まつすぐに朝の来てをり貴船菊 南うみを 風土 202201
立ち入るを禁ずる門や貴船菊 岡田史女 末黒野 202201
夕影や風にゆららか貴船菊 北野節子 末黒野 202203
夢二式美人しなやか貴船菊 藤野武彦 202212
貴船菊咲けど戦禍の報止まず 須賀敏子 あを 202212

 

2023年8月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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