木五倍子の花       55句

木五倍子にて花もうたげや佛生会    森澄雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
きぶし群落粘液質のねまきよ 若森京子 船団 200011
長瀞に汲場の名残花きぶし 関まさを 酸漿 200306
山の木のきぶし咲かせて庭の春 阿部ひろし 酸漿 200405
きぶしの花眠る記憶を揺り醒ます 中山純子 万象 200606
みささぎ守箒を肩に花きぶし 浅田光代 風土 200611
花きぶし小笹隠れに水の音 関戸国子 酸漿 200705
咲くきぶし雪降るなかに花を吊り 阿部ひろし 酸漿 200705
木五倍子ふるふる桃源郷を見はるかす 平野きぬ子 八千草 200710
掌で計るきぶしの花の房 國保八江 やぶれ傘 200807
馬車揺れて髪の飾りの花きぶし 斎藤弘行 遠嶺 200807
くもりともたそがれかともきぶし咲く 加藤三七子 ぐろっけ 200903
花入れに北鎌倉の花きぶし 藤田あけ烏 ぐろっけ 200903
枝しなひきぶしの金の鎖垂れ 岡田日郎 ぐろっけ 200903
やうやくに越ゆる馬の背花きぶし 塩出眞一 ぐろっけ 200903
雨ながき十々里(とどり)が原の花きぶし 古館曹人 ぐろっけ 200903
佐保姫の簪の揺れ花きぶし 横井博行 万象 200905
陰日向隔つ四阿花きぶし 柿沼盟子 風土 200911
島人の抜け道暗し花きぶし 城戸緑 末黒野 201007
きぶし咲く馬頭観音碑に解れて 工藤ミネ子 風土 201007
谷の靄こがねに揺れて花きぶし 佐藤いね子 馬醉木 201012
きぶし咲く素掘隧道出入口 田中貞雄 ろんど 201106
行きに見て帰りに触れて花きぶし 清海信子 末黒野 201106
花きぶし万の涙を湛へては 相良牧人 201107
木五倍子咲き森の組曲はじまりぬ 鳳蛮華 201108
花きぶし揺るる穂先の雨雫 渕田則子 201108
曲るたび小田となりゆくきぶしかな 工藤ミネ子 風土 201208
崖下は波の遊び場花きぶし 小川玉泉 末黒野 201305
隧道が表玄関きぶし咲く 田中貞雄 ろんど 201406
沖眩しきぶし鈴振る杣の道 和田慈子 末黒野 201507
岩陰に渓流師のひそむ花きぶし 大崎紀夫 虻の昼 201510
花きぶし露に追はれて峠越ゆ 西村まさ 万象 201607
きぶし咲く嘉納治五郎別荘跡 箕輪カオル 201607
峠より相模の海や木五倍子咲き コ田千鶴子 馬醉木 201705
花きぶし雨たたへつつこぼしつつ 青谷小枝 やぶれ傘 201705
見えてゐて灯台遠き花木五倍子 岡田史女 末黒野 201707
裏参道行く手ゆくてに花木五倍子 阿部澄 万象 201707
真つ先に山風捉ふ花木五倍子 阿部澄 万象 201707
花木五倍子恋の季節のりす鳴けり 小倉純 末黒野 201708
花きぶし揺れをり沖のうねりをり 南うみを 風土 201806
花木五倍子里の木橋の音乾き 岡野里子 末黒野 201808
夕暮のダムにさざ波花木五倍子 天野美登里 やぶれ傘 201907
定食にフォークか箸か花きぶし 村上ヤチ代 船団 201910
定食にフォークか箸か花きぶし 村上ヤチ代 船団 201910
朝風や木五倍子の花の揺れ止まず 高木邦雄 末黒野 202006
公園の雲梯に子ら花木五倍子 森清堯 末黒野 202007
花木五倍子瀬音に耳を傾けて 荒井一代 202007
上空の黄ばみたる風花きぶし 森清信子 末黒野 202007
花木五倍子谷の深きに水の音 森清信子 末黒野 202007
木五倍子咲く後ろの小屋に猫車 渡邉孝彦 やぶれ傘 202007
花木五倍子の一つ揺るるや皆揺れて 高木邦雄 末黒野 202107
しののめの窓打つ雨や花木五倍子 里村梨邨 202107
花きぶし風が鳴らしてゆくことも 服部早前 202108
降り頻る鳥の喃語や花きぶし 岡野里子 やぶれ傘 202207
迫り出せる木五倍子の花や夕日影 川西栄江 やぶれ傘 202207
いささかの不安に揺れて花木五倍子 森清堯 末黒野 202308

 

2024年3月7日 作成

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