蚊 遣 2 (蚊取)  149句

学びする机のうへの蚊遣かな   蕪村

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
六尺の子規の宇宙や蚊遣香 田千鶴子 馬醉木 200701  
縁側に移す仏間の蚊遣香 前田貴美子 万象 200701  
蚊遣火の役に立つとは思はれず 稲畑汀子 ホトトギス 200706  
日のぬくみのこれる縁に蚊遣かな 瀧春一 200706  
人居らずなりたる縁の蚊遣香 瀧春一 200706  
正論をあくまで通す初蚊遣 能村研三 200707  
祖国より持ち来し蚊遣の野営かな 渡辺玄子 酸漿 200707  
蚊遣香腰に庭師のふりをして 松井のぶ 200708  
幽霊の腰のあたりの蚊遣香 荒井和昭 200709  
蚊遣火やむかし下駄屋と唐傘屋 高橋将夫 200710  
終日を降りみ降らずみ蚊遣香 辻直美 200710  
もう会へぬ闇となりたる蚊遣の香 あさなが捷 200710  
落暉みてより蚊遣火を焚く山家 指尾直子 雨月 200710  
ひとすぢの蚊遣を焚いて子規の留守 神蔵器 風土 200711  
素泊りや燐寸の湿る蚊遣香 山元志津香 八千草 200712  
蚊遣火は昨夜の仔細を知り尽くし 山元志津香 八千草 200712  
蚊遣焚く仏間に明治の肖像画 都留嘉男 八千草 200712  
蓑虫庵秋の蚊遣の焚かれあり 堀井英子 雨月 200801  
蚊遣香燃え尽き用を足しに立つ 山田六甲 六花 200806  
留守番の駄賃に鎌と蚊遣香 山田六甲 六花 200807  
円盤のやうに浮かせて蚊遣香 齊藤實 200808  
蚊遣焚き辻の仏と近く住む 泉礼子 馬醉木 200809  
小半日ゐぬ間の忘れ蚊遣かな 戸田和子 200809  
ベランダの夕餉を守る蚊遣香 山田孝枝 酸漿 200809  
ふるさとに母ひとり置き蚊遣かな 衣川砂生 馬醉木 200810  
音羽山の御殿に匂ふ蚊遣香 成宮紀代子 200810  
いとこらの去んでしまひし蚊遣香 垣岡映子 火星 200810  
腰に吊る蚊遣に慣れもして山路 武政礼子 雨月 200810  
夜遊びの猫の鈴の音蚊遣香 田中藤穂 あをかき 200810  
星座移り蚊遣火消して寝べき頃 滝川あい子 雨月 200811  
持て成さる茶店の庭に蚊遣り豚 片野光子 ぐろっけ 200811  
燃えつきしのの字の灰や蚊遣香 松本容子 六花 200811  
裏口の犬の午睡の蚊遣香 浅井青陽子 ホトトギス 200812  
清張を読むや蚊遣の渦終る 田下宮子 200908  
山近く語らふ夜の蚊遣香 星井千恵子 遠嶺 200908  
蚊遣火や記憶の祖母の子守歌 藤本一城 200908  
美しき殺生の火の蚊遣りかな 高橋将夫 200909  
蚊遣香尽きて終れる句会かな 赤座典子 あを 200909  
断りの文字は崩さず蚊遣香 半澤正子 馬醉木 200910  
蚊遣焚き完全武装の庭手入 金井香ル 200910  
蚊遣して子規在すごと古机 坂井和子 酸漿 200910  
蚊遣の香オール電化のリビングに 北川キヨ子 200911  
佇まひ良き庭先の蚊遣かな 野口光江 遠嶺 200911  
蚊遣香一手狂ひしオセロかな 宮崎高根 200911  
蚊遣火の果てぬジグソーパズルかな 小幡喜世子 ろんど 200911  
我を視る眼に郷愁の蚊遣豚 有働亨 馬醉木 201001  
春の蚊に早くも点す蚊遣香 岩上定子 酸漿 201005  
しみじみと匂うてきたる蚊遣香 ことり 六花 201007  
蚊遣火や胸中いつか水奏で 永峰久比古 馬醉木 201009  
遠き日の出張宿や蚊遣香 田中敬 201009  
蚊遣香燻らして塗るふくべかな 鈴木一三 末黒野 201009  
蚊遣焚き石のごとくに眠り落つ 水谷靖 雨月 201009  
峡の夜を妣の風吹く蚊遣香 辻知代子 201010  
なつかしくやすらかさあり蚊遣焚く 長崎桂子 あを 201010  
遠き日の夕餉の頃の蚊遣り香 長谷川たかお ろんど 201011  
陀羅尼助売る足許に蚊遣香 上田明子 雨月 201011  
蚊遣火を焚きてはじまる庭仕事 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
蚊遣り香匂ひの違ひ嗅ぎわけて 中島節子 ぐろっけ 201108  
抽出しの底にのこれる蚊遣香 大西八洲雄 万象 201108  
蚊遣火や長押の上に父と母 森理和 あを 201108  
したたかに刺されし後の蚊遣香 水原春郎 馬醉木 201109  
蚊遣して敦忌ひとり修しけり 安立公彦 春燈 201109  
蚊遣香律気な渦でありにけり 井上信子 201109  
持ち主も読めぬ掛け軸蚊遣り香 松嶋一洋 201109  
縁側の蚊遣り豚より蚊遣りの香 藤井美晴 やぶれ傘 201109  
応へなき奥の座敷に蚊遣の香 古井公代 ぐろっけ 201110  
庭先の犬小屋に焚く蚊遣香 國保八江 やぶれ傘 201110  
夢いつもそこで途切るる蚊遣香 コ田千鶴子 花の翼 201111  
脾睨の梁に昭和の蚊遣香 鴨下昭 201111  
蚊遣たく竹天井の釣月軒 長谷川鮎 ぐろっけ 201208  
寺守にひとすぢの風蚊遣香 小森泰子 馬醉木 201209  
蚊遣焚く父の形見の鯨尺 本杉千保子 万象 201209  
流れ来る蚊遣線香の煙かな 仙石君子 雨月 201209  
蚊遣焚きあるカーニバル水飲み場 松井倫子 火星 201210  
蚊遣焚き産気づきたる牛に添ふ 武政礼子 雨月 201210  
竹の庭愛づる茶店や蚊遣香 岡野里子 末黒野 201211  
蚊遣香計画停電予告さる 鴨下昭 201211  
通院に暮れしひと日や蚊遣焚く 酒井秀郎 返り花 201211  
山国の闇の下り来し蚊遣香 黒滝志麻子 末黒野 201211  
名の苑や木椅子の許の秋蚊遣 折橋綾子 201212  
例祭の会場造り蚊遣香 渡邊孝彦 やぶれ傘 201301  
夜どほしの昔話や蚊遣香 斉藤マキ子 末黒野 201304  
棋譜を手に父の長考蚊遣り香 尼嵜太一郎 ぐろっけ 201305  
合戦の寝返りの篇蚊遣香 広渡敬雄 201306  
美しき殺生の火の蚊遣かな 高橋将夫 如意宝珠 201306  
目玉より煙流るる蚊遣り豚 藤井美晴 やぶれ傘 201309  
留守ぢやけん縁にほほゑむ蚊遣豚 山田六甲 六花 201309  
網繕ふ苫屋の傍に蚊遣香 古川千鶴 かさね 201310  
三月過ぎ馴染む新居や蚊遣香 川井素山 かさね 201310  
湿度八十蚊取線香に燐寸擦る 長崎桂子 あを 201310  
蚊遣火を腰に奉仕の氏子連 斉藤マキ子 末黒野 201311  
庵にはあちらこちらと蚊遣焚く 三橋早苗 ぐろっけ 201311  
車座や秋の蚊遣りを足元に 岡田史女 末黒野 201312  
退院や久々に焚く蚊遣香 山内碧 201312  
秋の夜のテレビ見るため蚊遣香 瀧春一 花石榴 201312  
蚊遣香蚊の出る庭を誇りにて 瀧春一 花石榴 201312  
芳香の電気蚊取器闇暑し 瀧春一 花石榴 201312  
潮騒へ網干す宿や蚊遣香 井上石動 あを 201408  
むせにけり薔薇のかをりの蚊遣香 山田六甲 六花 201408  
朝日さす机辺に点り蚊遣香 小川玉泉 末黒野 201409  
蚊遣香焚いて仮眠や椨の下 田中貞雄 ろんど 201409  
蚊遣り火を這はせて忙し町工場 山内洋光 201409  
子と酌むや顔たのしげな豚蚊遣 中田みなみ 201409  
蚊遣香ひとり笑ひのテレビジョン 佐藤喜孝 あを 201409
大の字のふたりの寝息蚊遣香 石川かおり 201410  
足元の電気蚊取りや灯のみどり 小川玉泉 末黒野 201410  
女手の母思ひつつ蚊遣焚く 廣瀬克子 春燈 201410  
藍染の土間の工房蚊遣香 宮田香 201410  
臥す姉に遠く離せり蚊遣香 三木千代 201410  
蚊遣香独りの家に客のあり 田中藤穂 あを 201410  
蚊遣香ばらの香りの煙吐き 国包澄子 201410  
子規庵の草生ふる中蚊遣焚く 亀田やす子 万象 201410  
一服す腰の蚊遣りの火を借りて 久世孝雄 やぶれ傘 201410  
電工の腰につけたる蚊遣香 垣岡暎子 火星 201411  
時刻む蚊取線香身を護る 伊吹之博 京鹿子 201411  
野々宮に秋の蚊遣をくすべしよ 山田六甲 六花 201411  
うつくしく上へ上へと蚊遣香 大坪あきら 万象 201412  
妻や旅す蚊遣のなつかしきひと巻 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
蚊遣香腰に傾りの栗林 山本耀子 火星 201501  
父の居ぬ父の部屋にも蚊遣焚く 森和子 万象 201501  
蚊遣豚汀に置きぬ高瀬川 赤松赤彦 六花 201502  
蚊遣火といふ山荘の馳走かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201506  
子の寝息聞きつつ蚊遣焚きにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201506  
蚊取線香二カ所に置かれたるテラス きくちきみえ やぶれ傘 201509  
採点の子に灯しやる蚊遣香 安斎久英 末黒野 201509  
しりとりのきりんにをはる蚊遣香 安藤久美子 やぶれ傘 201510  
もやもやとけぶりて蚊遣香親身 酒本八重 201510  
行きずりの町家に匂ふ蚊遣香 和田紀夫 201510  
弔ひを出すかもしれぬ蚊遣香 定梶じょう あを 201510  
わが郷は昭和の匂ひ蚊遣香 飯田ひでを 201511  
屋敷裏畑に蚊遣りの灯を点す 佐藤哲 万象 201511  
堂守の腰につりたる蚊遣香 笹村政子 六花 201511  
蚊遣火の灰がとぼとぼ後につき 原友子 201512  
蚊遣火の応接室に居座れり 辻村拓夫 船団 201602  
渦巻蚊遣畑に余りて部屋に炷く 升田ヤス子 玫瑰 201604  
広縁に暫し憩ひぬ蚊遣香 黒滝志麻子 末黒野 201608  
渦巻のほどけてゆくや蚊遣香 佐藤淑子 雨月 201608  
蚊遣して昭和ひと桁老いにけり 佐藤淑子 雨月 201608  
蚊遣火や闇の窪みの腥し 近藤喜子 201608  
蚊取線香同じところに置き薬 中堀倫子 201608  
大土間に隣る馬小屋蚊遣り焚く 高橋恵美子 馬醉木 201609  
蚊遣香腰に繕ふ小屋の馬塞 山口誠 馬醉木 201610  
蚊遣香頸より下ぐる庭師かな 伊藤由良 末黒野 201610  
堂みがく学僧腰に蚊遣吊り 山田春生 万象 201610  
蚊遣焚く匂ひに遠き日の記憶 三輪温子 雨月 201612  
蚊遣香尽きてこの世に止まれり 高木晶子 京鹿子 201612  
形くづれず蚊遣り香の灰の渦 岸洋子 201612  
蚊遣香くゆらせ遠来の客を待つ 浅海好美 船団 201702  
蚊遣香もくもく二十一世紀 火箱ひろ 船団 201702 蚊遣→ 1

 

2020年6月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。