かたばみ・酢漿草    39句

かたばみや照りかたまりし庭の隅   野萩

作品
作者
掲載誌
掲載年月
かたばみの茎酸つぱしよ小六月 山西雅子 200002
妹を酢漿色に泣かせをり 塩見恵介 虹の種 200005
かたばみの下を逃げたる団子虫 山田六甲 六花 200007
かたばみの黄花一点のみの景 小林清之介 風土 200007
かたばみの実のみどりなる城址かな 中原幸子 遠くの山 200010
かたばみの花竹林を明るうす 金子つとむ 俳句通信 200108
酢漿の垣根にボール沈みけり 吉田康子 火星 200309
かたばみの花や舗道に熱溜り 宮津昭彦 200407
小深山かたばみ米粒ほどの花涼し 田所節子 200409
かたばみや終生変らぬ女紋 出口賀律子 雨月 200509
供へらるかたばみ紅き石仏 下山田美江 風土 200609
かたばみの種に打たるる掌も顔も 松原三枝子 万象 200609
かたばみの返り花して師の句碑に 高村俊子 万象 200702
かたばみや前後左右に道はあり 倉持梨恵 200708
酢漿の弾けバレエのトウシューズ 松本恒司 ぐろっけ 200711
炎天を来てかたばみの花へまず 坪内稔典 稔典句集U 200804
酢漿草や蟻のうろうろ何捜す 森理和 あをかき 200806
かなしみを張り巡らせて花かたばみ こうのこうき ろんど 201006
酢漿の爆ぜて咲きつぐ無言館 小林和子 風土 200810
酢漿草の花一粒の星となり 青木陽子 酸漿 201007
かたばみの花の寂しもいぢらしや 四條進 201108
かたばみや干物作りの網揺れる 石川かおり 201108
カタバミは実にその件は一笑に 中原幸子 船団 201110
かたばみや筆のターヘル・アナトミア コ田千鶴子 花の翼 201111
大楠の根を酢漿草の競ひ咲く 山田六甲 六花 201207
かたばみの種子に撃たるる大暑かな 大竹淑子 風土 201211
植替へしかたばみ庭に元気なり 北村ちえ子 六花 201212
かたばみのピンクの花の薄暑かな 瀧春一 花石榴 201312
ひそと咲く花かたばみの美学かな 石川かおり 福袋 201404
隙突ついてかたばみの花屋根にあり 出口誠 六花 201408
かたばみや馬垣の中は草無くて 廣畑育子 六花 201409
さりげなき言葉のやうよ酢漿咲く 近藤喜子 201410
かたばみの類根こそぎ雨模様 田部井幸枝 201610
かたばみの花からバスヘおばあさん つじあきこ 201709
酢漿草の陰日向なく接しをり 鷺山珀眉 京鹿子 201811
カタバミヘ午前十時の日がくわつと 藤井美晴 やぶれ傘 201907
酢漿草に急に丸まるダンゴ虫 安藤久美子 やぶれ傘 201907
鳥の声かたばみに降る寺の池 山田六甲 六花 201908
花かたばみ添へてムニエル卓の上 萩原渓人 やぶれ傘 201911

 

2022年5月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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