寒 餠    32句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
寒餅を搗きし筵の水びたし 皆川盤水 高幡 199905
寒餅のいっかな減らず主病み 杉山瑞恵 雨月 199906
身の重さかけて寒餅切りにけり 守屋吉郎 馬醉木 200002
寒餅を三味線入りで漁師搗く 永野秀峰 ぐろっけ 200005
寒餅を切る包丁のぐらつけり 遠藤アサ子 赤井 200103
帰りくる寒餅掲きの出稼人 麻生當子 200303
寒餅を切る体重をかけて切る 川瀬迪子 200304
餅搗器うなり寒餅搗き上る 岸本林立 雨月 200405
寒餅を歌留多のやうに並べ干す 植竹美代子 雨月 200405
寒餅や肚よりの声出して搗く 酒本八重 里着 200506
暗くなる前に寒餅搗きにけり 高橋将夫 星の渦 200507
師と父へ配る寒餅ついてあり 高橋将夫 星の渦 200507
町内会寒餅搗くがならひかな 松崎鉄之介 200603
ふつくらと焼けし寒餅良寛忌 石原光徳 酸漿 200604
寒餅が搗けて戦後を噛みしめる 岩崎憲二 京鹿子 200605
寒餅の一椀はこころして掬ふ 田原陽子 200605
寒餅の中に湿りし母の文 内山芳子 ぐろっけ 200605
寒餅を今年も搗けて古希祝ふ 岩崎憲二 京鹿子 200605
寒餅のおのが好みの色炙る 岡有志 ぐろっけ 200706
寒餅の罅に占ひ大吉と 森川泰雄 200804
寒餅の湯気にふくれて焼けにけり 野里ムツ 200805
なごやかにそろひ寒餅搗きにけり 小山漂葉 酸漿 200903
寒餅を切る音固くとぎれ勝ち 岡本幸代 ぐろっけ 200905
茂吉牛家寒餅搗きし臼ありぬ 大西八洲雄 万象 201005
里よりの寒餅焙るタベかな 仲山秋岳 万象 201103
寒餅@の杵に手拍子生まれけり 山口美貴子 火星 201104
寒餅を水に眠らす一人もの 三浦澄江 ぐろっけ 201205
寒餅をかるた散らしに干し広げ 石崎浄 風土 201303
寒餅を玉と置きたる夜もすがら 井上信子 201403
寒餅の五色がゆるる軒端かな 竹中一花 201604
寒餅を干して小まめでありし母 後藤比奈夫 ホトトギス 201805
寒餅焼く老眼鏡をくもらせて 松本峰春 春燈 202203

 

2023年1月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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