寒 造      64句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大梁に三輪の護符貼り寒造 神谷文子 馬醉木 200003
寒造元禄明治と蔵を並め 江木紀子 雨月 200102
寒造り濁れるままを酌み交す 市橋章子 ぐろっけ 200105
月光に水磨かれて寒造り 遠藤真砂明 200204
魚崎にこんな古町寒造 後藤比奈夫 ホトトギス 200206
ぶつぶつと生きてゐる泡寒造 塩川雄三 築港 200303
広き土間高き天井寒造 塩川雄三 築港 200303
仕込桶泡生きてゐる寒造 塩川雄三 築港 200303
寒造天保の蔵匂ひけり 久保知音 対岸 200402
寒造蔵に宮水発註書 斎藤和江 帆船 200403
寒造り蔵に天保の樽置かる 齊藤實 200403
産土の灯守り代々寒造 藤原照子 余韻 200403
寒造蔵に松尾の神祀る 森田久枝 築港 200404
寒造りの酒母に聞かせるモーツァルト 石田嘉江 200502
蔵口に四手の吹かるる寒造 岡村葉子 栴檀 200503
磐梯山寒造りの水無尽蔵 松崎鉄之介 200503
蔵窓をもるる酒唄寒造り 田中武彦 六花 200504
由良岳の軟々水とて寒造 吉本昭子 ぐろっけ 200505
寒造り室に裸の越後杜氏 金子知代 万象 200505
ホトトギス同人で杜氏寒造 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
この蔵によき跡取りや寒造 足立武久 酸漿 200704
寒造の杜氏ふるまふ茶碗酒 酒井ひろ子 200704
香ぐはしき麹の花や寒造 足立武久 酸漿 200704
一星の名の寒造り贈らるる 小澤克己 遠嶺 200704
星の渦つぎつぎ湧けり寒造 中野京子 翁草 200710
僧坊酒を今につなぎて寒造 窪田粧子 馬醉木 200805
寒造よりの消息届きけり 稲畑汀子 ホトトギス 200901
棟上げの封を切つたる寒造 遠藤真砂明 200902
鬼も酔うほどの辛口寒造り 小阪律子 ぐろっけ 200903
寒造三百年の梁の艶 中島伊智子 酸漿 200903
むき出しの丸太天井寒造 白数康弘 火星 200904
篁につのる風音寒造 阿部月山子 万象 200905
酒粕に残る布目や寒造り 天野美登里 やぶれ傘 200905
篳篥を聴かせて醸す寒造 窪田粧子 馬酔木 200905
盛んなる酒蔵の湯気寒造り 坂本知子 酸漿 201003
青丹よし墨の香匂ふ寒造り 小林成子 201003
豆炊きを丹念に味噌寒造り 飯田美千子 201004
遊学の子が請ふ灘の寒造り 鈴木浩子 ぐろっけ 201005
寒造箍青々と仕込み樽 能村研三 201103
櫂入れの歌に醸せる寒造 能村研三 201103
寒造杜氏は温度と闘へる 古賀しぐれ ホトトギス 201106
寒造赤穂の塩を当テにして 延広禎一 201302
神棚の幣に微風や寒造 広渡敬雄 201303
蒸し米が杜氏曇らす寒造 水木沙羅 201304
寒造試飲甘口二本買ふ 渡辺安酔 201404
落日の海へととろりと寒造 戸栗末廣 201405
酒米をほぐす手さばき寒造り 福島せいぎ 万象 201503
竹杓に匂ひ湿らす寒造 箕輪カオル 201605
大梁の反りに鑿あと寒造 広渡敬雄 201701
寒造り終へ青年に嫁ばなし 丸井巴水 京鹿子 201703
月山の水の恵みを寒造 榎本秀治 201704
寒造り杜氏の地元の今朝志慕里 山田六甲 六花 201803
南部訛醪に聞かせ寒造 諸岡和子 201803
先づ拝す酒の神在す寒造 宮原悦子 雨月 201804
湯気上げて吉野も奥の寒造 市村明代 馬醉木 201804
林立の樽百石や寒造 宮原悦子 雨月 201804
米削りけづりて醸す寒造 宮原悦子 雨月 201804
酒の名は稲田姫なり寒造 宮原悦子 雨月 201804
国引の海の遠鳴り寒造 宮原悦子 雨月 201804
丹波路の名うての酒の寒造り 延川五十昭 六花 201804
朋有りて酌み交はす酒寒造 布施由岐子 末黒野 201805
かの杜氏とこの井戸ありて寒造 宮澤靖子 末黒野 202104
寒造りラベルに越後杜氏の名 瀬島洒望 やぶれ傘 202205
寒造り根雪の山の聳えけり 岩木茂 風土 202205

 

2023年1月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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