紙風船    150句



作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
角張つてをりぬ富山の紙風船 杉浦典子 火星 199806  
紙風船音の量感ありにけり 大橋敦子 雨月 199807  
紙風船えにし四角に置きぐすり 佐野美恵子 199905  
塗盆と紙風船が下げらるる 奥田節子 火星 199905  
能面や月より大き紙風船 佐藤康子 遠嶺 199906  
脳老ゆるごとくしぼみし紙風船 荒木治代 ぐろっけ 199908  
紙風船つき上げ冬を暮らしけり 星野早苗 空のさえずる 200002  
紙風船つくまん中に炬燵あり 岡本高明 200002  
紙風船つく重心をくぼませて 下村志津子 銀化 200004  
男より女が元気紙風船 三宅やよい 玩具帳 200004  
紙風船充たされぬ意のたたみある 中原道夫 銀化 200006  
いくつまで紙風船の音渡し 日野公子 ぐろっけ 200011  
高くへと紙風船にせがまるる 華明日香 銀化 200103  
あうあうの宇宙語赤子の紙風船 市川伊團次 六花 200104  
赤道を越す荷に足せる紙風船 赤座典子 あを 200105  
紙風船こづかれにまた堕ちて来る 田口傅右ヱ門 銀化 200105  
突かで置く紙風船の夜の影 行方克巳 知音 200105  
紙風船ついて地球を軽くせり 小澤克己 遠嶺 200106  
紙風船つくほどに音濁りくる 丸尾和子 雨月 200201  
紙風船一人遊びの上手な子 水谷ひさ江 六花合同句集 200205  
息を吹き込めば音たて紙風船 鷹羽狩行 200205  
還暦や紙風船に祝ぎ託す 吉村春風子 遠嶺 200206  
紙風船吾が吹き込みし息の嵩 小林希世子 200206  
紙風船つくうちむきになりにけり 福島松子 ぐろっけ 200206  
碧落に戸惑つてゐる紙風船 川野喜代子 雲の峰 200206  
紙風船ずつとはるかを突いてをり 坂本敏子 京鹿子 200207  
良寛の里より届き紙風船 竹内喜代子 雨月 200207  
出雲崎宿の土産に紙風船 上原瑞子 200208  
子の届く高さに返し紙風船 毛利慶子 200211  
息入れて顔より大き紙風船 西宮舞 200212  
空泣を覚えたる手に紙風船 西山美枝子 酸漿 200304  
少年の嘘がまことに紙風船 堀内一郎 あを 200304  
紙風船折り目とがりて七色に 秋千晴 200305  
八枚の律儀に接がれ紙風船 高橋道子 200305  
児に突かれ児に飽きられし紙風船 雲所誠子 帆船 200307  
青あをと紙風船のなかの息 丸井巴水 京鹿子 200308  
着ぶくれて紙風船をつくことも 小堀裕子 草の花 200403  
夜長し吐息吹込む紙風船 橘沙希 月の雫 200404  
戯(ざ)れごともあはれひとりの紙風船 岡本眸 200404  
七七忌くすり箱より紙風船 淵脇護 河鹿 200405  
回廊を転がり弾む紙風船 保田英太郎 風土 200405  
リハビリの紙風船を突いてをり 村上喜代子 百鳥 200405  
犬も尾を振つてゐるなり紙風船 梅原悠紀子 百鳥 200407  
紙風船突いて詩ごころ揺さぶりぬ 竹内喜代子 雨月 200407  
手に添うて紙風船のまろさはも 大橋敦子 雨月 200408  
トルコへの旅の誘ひや紙風船 小池津や子 帆船 200501  
母の息あたたかなりし紙風船 鷹羽狩行 200504  
うなさかを紙風船でこえてゆく 吉弘恭子 あを 200506  
紙風船小指からめてのりこんで 吉弘恭子 あを 200506  
夜の深さ紙風船に息を入れ 田中藤穂 あを 200506  
紙風船突くも三十までゆかず 川越勢津子 200506  
紙風船息やはらかく吹き込んで 小林榮子 築港 200506  
魂を紙風船に吹き込みて 高橋将夫 星の渦 200507  
紙風船神戸まで来て手紙出す 小田元 六花 200507  
枇杷の実の色づく頃の紙風船 森理和 あを 200507  
紙風船たためる不思議たたみけり 吉田陽代 200601  
書家たちが好むわが句の紙風船 小澤克己 遠嶺 200605  
吹き足して紙風船をたたみけり 山田三江子 200605  
紙風船幼き息を入れにけり 小坂アイ子 四葩 200605  
紙風船くるりと廻り虹立つか 大橋麻沙子 雨月 200607  
一突き二突きよかりける紙風船 大橋麻沙子 雨月 200607  
紙風船吐息交りに膨らめり 鈴木榮子 春燈 200703  
幼子の歓声入りの紙風船 黒澤登美枝 200704  
紙風船おもたき音となりにけり 出来由子 200705  
紙風船突いて空気のかたちかな 富川明子 200705  
ほと打ちし手窪の形に紙風船 加古みちよ 火星 200706  
乗りてすぐ雲と気づきぬ紙風船 小澤克己 遠嶺 200706  
縁起よき町名巡り紙風船 津田礼乃 遠嶺 200706  
ふくらます息の湿りや紙風船 村本真由美 遠嶺 200706  
七十路の夢を吹き込む紙風船 曽根京子 春燈 200707  
紙風船ぐしやりとつぶす赤子の掌 KOKIA 六花 200708  
記憶以前の幼な日ふっと紙風船 平野きぬ子 八千草 200710  
盆過ぎの机の下の紙風船 浜口高子 火星 200711  
根性を入れられてをり紙風船 相良牧人 200801  
皺伸ばしてはふくらませ紙風船 足立幸信 200805  
紙風船突かれ丸みを正しをり 竹島勝代 200805  
紙風船若き畏友のこつと逝く 伊勢きみこ 火星 200805  
突くほどに膨らむ母の紙風船 米澤光子 火星 200805  
銀紙の紙風船の口なりき 大島翠木 200806  
二つ三つつけばつぶれし紙風船 竹下陶子 ホトトギス 200810  
口づけのくちびるまるし紙風船 前田貴美子 万象 200812  
鈴の音をこぼし撞かるる紙風船 鷹羽狩行 200904  
紙風船黒猫の瞳に見つめらる 東良子 遠嶺 200905  
つきながら凹みを戻す紙風船 田村園子 200906  
母の息入れ母のぬくみの紙風船 井田実代子 雨月 200906  
紙風船つくに理屈は不用なり 井田実代子 雨月 200906  
遺品より折り目のままの紙風船 荒木甫 200906  
紙風船突きつつ丸み戻しけり 久染康子 201004  
紙風船銀の口より細き息 能村研三 201004  
身二ツとなるを待ちをり紙風船 篠田純子 あを 201005  
紙風船に頬ふくらます七回忌 浜口高子 火星 201005  
息入れし紙風船の空にあり 石脇みはる 201006  
緩やかに畳みてありし紙風船 緒方佳子 火星 201006  
紙風船折る折り方の絵図見つつ 瀬島洒望 やぶれ傘 201006  
紙風船七つの彩をふくらませ 和田一 雨月 201006  
些事詰めて紙風船の弾みかな 山中志津子 京鹿子 201007  
紙風船息吹き込めば事足れり 泉田秋硯 201007  
紙風船空気こぼさぬやうに突く 上谷昌憲 201007  
扱ひの難しき齢紙風船 横内かよこ ぐろっけ 201007  
母と子の紙風船や夏帽子 藤本秀機 201008  
紙風船打つ掌をひらきけり 山尾玉藻 火星 201105  
凹んでは直す球形紙風船 福島茂 201106  
打ち返す紙風船の無抵抗 山口ひろよ 201107  
遠き日の母とつきたる紙風船 吉澤恵美子 春燈 201107  
来ずなりし置き薬屋の紙風船 根橋宏次 やぶれ傘 201107  
紙風船大きく息を避難所へ 林美智 ぐろっけ 201107  
紙風船つきて十まで数へけり 國保八江 やぶれ傘 201107  
紙風船大気を孕む音ぞ佳き 大橋敦子 雨月 201108  
紙風船突きて少女となりつべし 大橋敦子 雨月 201108  
紙風船ぽんぽん突きて若返ろ 大橋敦子 雨月 201108  
紙風船つぶやきひとつづつ零し 阿部綾子 ろんど 201108  
怺ふればどこか破れて紙風船 コ田千鶴子 花の翼 201111  
紙風船大中小と三つ賜ばり 大橋敦子 雨月 201204  
紙風船夢をたたみて児のねむり 藤原照子 201205  
丸薬のにがき思ひ出紙風船 福島茂 201205  
紙風船三代続く置き薬 大木清美子 201205  
突くにつれ本気になりて紙風船 大橋晄 雨月 201205  
突き放つ紙風船の紙の音 佐藤弘香 ろんど 201206  
引き寄する児の手は知らず紙風船 大草由美子 春燈 201206  
唇に触れたときから紙風船 柳川晋 201207  
紙風船広ぐる色を返しけれ 小幡喜世子 ろんど 201207  
意をゆるすひとなく独り紙風船 中野英伴 春燈 201207  
つきあげて音あたたかや紙風船 海村禮子 春燈 201305  
紙風船薬とともに届きたる きくちきみえ やぶれ傘 201305  
紙風船突くや平坂越えてゆく 雨村敏子 201306  
寝床より母が手を出す紙風船 田邊豊子 201406  
子の折りし紙風船の突けば飛ぶ 柴田久子 風土 201406  
セロフアンと薬と母と紙風船 直江裕子 京鹿子 201406  
紙風船句座忽ちに遊戯場 大橋晄 雨月 201407  
厄除けの歳の数打つ紙風船 佐藤いづみ ろんど 201407  
打つたびに音のへこみし紙風船 北村梢 京鹿子 201501  
紙風船しぼむことなく忘れらる 秋千晴 201504  
紙風船ほどの手応へ見逃さず 柳川晋 201504  
空叩く紙風船に空の音 吉田香津代 201505  
病む母と息をつなぎて紙風船 川村清子 馬醉木 201505  
独りつく猫の形見の紙風船 中島芳郎 201505  
子の息に吹き口濡れて紙風船 佐津のぼる 六花 201506  
日当りへ出て行きたがる紙風船 湯橋喜美 201506  
紙風船膨らむ音のありにけり きくちえみこ 港の鴉 201510  
紙風船落ちんとすれば叩かるる きくちえみこ 港の鴉 201510  
子の息に母が吹きたす紙風船 仲井タミ江 京鹿子 201601  
紙風船子を抱くやうに吹き上げる 高野春子 京鹿子 201705  
紙風船たためば舟の形して 吉田政江 201705  
薬効の六面にあり紙風船 藤代康明 201705  
突きやれど子に届かざる紙風船 笹村政子 六花 201706  
紙風船夢ほどけてはまた紡ぐ 下村たつゑ 201706  
紙風船きのふの息をたたみけり 加藤季代 万象 201707  
紙風船濁世を払ひ高み指す 河崎國代 春燈 201707  
紙風船少女のきれいな息をたす 大西逸子 京鹿子 201709  
吹き口の傷んできたる紙風船 柴田佐知子 201709  

 

2018年4月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。