柿の花    180句

柿の花きのふ散りしは黄ばみ見ゆ   蕪村

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
柿の花一山百戸の檀家もつ 神蔵器 風土 199807  
帯たまに締めてゆるびぬ柿の花 鷹羽狩行 199906  
農小屋へ父の出入や柿の花 皆川盤水 春耕 199907  
柿の木のみな花つけて湖の道 橋本公枝 春耕 199908  
見せてやる石榴の花と柿の花 山西雅子 199909  
咲き満ちて不機嫌そうな柿の花 小池弘子 海程 199910  
帯しめてくつろぐ一日柿の花 鷹羽狩行 200007  
柿の花朝の日課を大股に 長谷川通子 俳句通信 200008  
音のして柿の花散る石たたみ 東芳子 酸漿 200008  
左千夫生家に袴正して柿の花 神蔵器 風土 200008  
柿の花大きな岩へ嘘つきに 中原幸子 遠くの山 200010  
柿の花踏むやつぷつぷ夕暮れる 津波古江津子 海程 200010  
俳号も鬼号も去来柿の花 朝妻力 俳句通信 200106  
歩き初めし子にほろほろと柿の花 成重佐伊子 俳句通信 200107  
桂郎に禁酒のつづく柿の花 神蔵器 風土 200107  
柿の花落ちて雨滴の穽となる 中原道夫 銀化 200107  
嫁がずに母を看る女柿の花 辻由紀 雨月 200108  
柿の花泪零さぬやう仰ぐ 田中英子 火星 200108  
新築の子の家訪はな柿の花 大槻久美 円虹 200108  
井戸蓋に音たて落つる柿の花 前阪洋子 俳句通信 200108  
木洩日のさして旧家の柿の花 川崎静園 風土 200110  
パトカーがワイパーで拭く柿の花 高木伸宜 船団 200111  
渋柿の花かなぶつぶつ独り言 篠田悦子 海程 200112  
前置きのいらぬ友なり柿の花 中村房枝 六花 200205  
柿の花石工に託すわが墓標 飯島士朗 銀化 200207  
精出せば疲れ忘れて柿の花 鷹羽狩行 200207  
いづれ落つ厄は三年柿の花 暮岸江 銀化 200207  
比良かけて鳶の高鳴き柿の花 橋口熱子 雲の峰 200208  
柿の花こぼるるままや鶏舎の屋根 磯野貞子 春耕 200208  
独り居の弁当運ぶ柿の花 房安栄子 築港 200208  
柿の花踏まれて痛き音発す 宮原みさを 花月亭 200208  
夫亡くて一日永し柿の花 西村博子 馬醉木 200208  
柿の花句碑の台座にこぼれをり 石山民谷 遠嶺 200209  
もの燃える音の暴れる柿の花 田中英子 火星 200209  
何といふ事なく生きぬ柿の花 松林順子 雨月 200210  
柿の花牛宥めたり諌めたり 元田千重 火星 200307  
洛西の峰は競はず柿の花 浅田光代 風土 200308  
ふり向きし真顔へ柿の花つぶて 及川茂登子 対岸 200308  
わだかまり揺るぎて消えし柿の花 山荘慶子 あを 200309  
海の色定まらぬ日々柿の花 加藤あけみ 円虹 200309  
同胞のいよよ老いたり柿の花 川崎光一郎 京鹿子 200309  
風呂敷を大事にさげて柿の花 岬雪夫 200309  
子が真似て父の後ろ手柿の花 徳丸峻二 風土 200309  
柿の花失意をこぼし過ぎてゐる 山元志津香 八千草 200312  
柿の花落つそれほどの風もなし 石平周蛙 対岸 200402  
犬小屋の屋根にもこぼれ柿の花 冨田みのる 200403  
見えてくる葉の明るさに柿の花 稲畑汀子 ホトトギス 200406  
柿の花落ちてより色輝けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200406  
抜け小路ぷつと踏みたる柿の花 森理和 あを 200406  
水門は開いてをりし柿の花 石脇みはる 200407  
柿の花こぼれつづけて唐の庭 上田亜矢 対岸 200408  
糶声のごとき般若会柿の花 宮城菊子 200408  
大八で済む引越しや柿の花 鎌倉ひろし 百鳥 200408  
きのふ見てけふみて柿の花散れる 羽原青吟 草の花 200408  
砂利の上てんてん落ちし柿の花 浦松静子 築港 200408  
木にあまたこぼれてあまた柿の花 高橋千美 京鹿子 200409  
里が家の板戸は重し柿の花 大槻球子 遠嶺 200411  
柿の花強面崩す犬談議 森理和 あを 200507  
ほめられてピアノ上達柿の花 古井公代 ぐろっけ 200508  
家深く時計鳴りけり柿の花 鈴木綾子 百鳥 200508  
引越して八年になる柿の花 木村みかん 200509  
柿の花熟睡のままに母逝けり 下平直子 200509  
柿の花こぼれてをりし利久井戸 竹内水穂 火星 200509  
階段の上は小暗し柿の花 野中亮介 馬醉木 200606  
わが家の家紋のごとく柿の花 神蔵器 風土 200607  
柿の花赤い頭の小町針 生方義紹 春燈 200608  
柿の花こぼれ暗算得意なり 片山タケ子 200609  
いつまでも聖女でをれぬ柿の花 丸山佳子 京鹿子 200609  
柿雄花落つる運命の夥し 植村よし子 雨月 200609  
柿の花かく散りて散る実のなるや 安部里子 あを林檎 200706  
見世蔵や麻苧問屋の柿の花 田村すゝむ 風土 200707  
役目終へ地にかへりゆく柿の花 安部里子 あを 200708  
柿の花奥に質屋の蔵二つ 田村すゝむ 風土 200709  
分校に人形劇団柿の花 浅田光代 風土 200709  
新しき糸通し器や柿の花 中谷葉留 風土 200709  
父の墓あり柿の木に花のあり 竹内悦子 200710  
川筋をまつすぐゆけと柿の花 服部早苗 200710  
園児等がてんでに拾う柿の花 奥田妙子 ぐろっけ 200710  
ガラス吹く男がやすむ柿の花 坪内稔典 船団 200710  
目を閉じて見るべし聞くべし柿の花 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
柿の木の根本に群るる蕗の薹 松崎鉄之介 200805  
花を待つ柿の若木の葉の光 稲畑汀子 ホトトギス 200806  
柿の花とは目立たずにある所在 稲畑汀子 ホトトギス 200806  
渋柿の花の叩ける片流れ 高崎武義 200806  
ひつそりと花を咲かせしことも柿 稲畑汀子 ホトトギス 200806  
水吸うておもたくなりぬ柿の花 竹内弘子 あを 200807  
登校前柿の花掃く少女かな 青木陽子 酸漿 200808  
落ちるだけ落ちてから掃く柿の花 亀田虎童子 200809  
柿の花ぽろんころんと嫂逝く 清水淑子 炎環 200809  
滑坂をころげ転げて柿の花 吉弘恭子 あを 200809  
蔵の扉に日の移ろへり柿の花 杉浦典子 火星 200809  
柿の花掃かれてありぬ其中庵 和田照海 京鹿子 200810  
山頭火ただ今は留守柿の花 和田照海 京鹿子 200810  
柿の花落ちてころげて女坂 橋本くに彦 ホトトギス 200811  
生真面目に多情多恨の柿の花 神蔵器 風土 200906  
言ひ訳をしても遅刻や柿の花 柳生千枝子 火星 200908  
いつ消えし餓鬼大将や柿の花 本多遊方 春燈 200908  
雨癖の御岳伊吹柿の花 岡田のり子 200908  
こぼれゐて惜しや地に敷く柿の花 渡辺暁 酸漿 200909  
柿の花ちちの机辺より暮れて 荒井千佐代 200909  
柿の花物干し竿に当たりけり 丑久保勲 やぶれ傘 200909  
柿の花昨日の花の上に落つ 坂本幸子 酸漿 200910  
柿の花眠れるやうに咲きゐたる ことり 六花 201006  
柿の花こぼるるままに咲く山家 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
死す鳥の上に柿の花降りゐたり 四條進 201007  
禿ちょろのテラス手摺に柿の花 東亜未 あを 201007  
金平糖の箱振つてみし柿の花 岩井ひろこ 火星 201008  
柿の花母となりたる牛の貌 奥田順子 火星 201008  
連れ添ふも阿吽に遠し柿の花 和田森早苗 201008  
連れ添ふも阿件に遠し柿の花 和田森早苗 201008  
望郷の風の語らふ柿の花 鈴鹿仁 京鹿子 201008  
戸を繰れば有明の月柿の花 岡野ひろ子 201009  
柿落花これより女人禁制区 田中貞雄 ろんど 201009  
柿の花落ちて淋しや雨降る日 池田加寿子 201009  
通学の頃は省線柿の花 田中藤穂 あを 201108  
御配所の昏き十帖柿の花 井山幸子 万象 201108  
総出して柿の花摘む頃なりし 田中佐知子 風土 201108  
眼裏に祖父母在りし日柿の花 伊東和子 201108  
見逃がさじ車窓に咲きし柿の花 岡田愛子 京鹿子 201109  
小塚道奈良へつながる柿の花 丸井巴水 京鹿子 201109  
柿の花五右衛門風呂の蓋を干す 貝路紅沙 京鹿子 201109  
万蕾の落ちて適当柿の花 増田一代 201109  
柿の花陶の小犬の繋がれて 宇都宮敦子 201109  
浮き蓋は檜作りや柿の花 貝路紅沙 京鹿子 201109  
中山道柿の花散る屋敷沿ひ 中村則夫 やぶれ傘 201110  
柿の花左千夫生家の土間くらし 小林共代 風土 201207  
柿の花ほろほろ散るや親不孝 宮崎紗伎 春燈 201208  
一と夜さに嵩成す柿の花を掃く 落合晃 201208  
兄の忌の夜目びつしりと柿の花 鈴木まゆ 馬醉木 201209  
柿の花こぼるる門や武相荘 北崎展江 くりから 201209  
柿の花こぼるる径や父母のこと 野畑さゆり 201209  
そこまでのつもりの素顔柿の花 頓所友枝 冬の金魚 201209  
さり気なく支へくるる手柿の花 杉山瑞恵 雨月 201209  
傘干せばまたもこぼるる柿の花 服部早苗 201209  
往診の途次柿の花隣家にも 東秋茄子 京鹿子 201209  
柿の花落ちつぐ空の透けるほど 榎本文代 万象 201210  
手の平に小さき蝋細工柿の花 斉藤裕子 あを 201307  
柿の花錆の風音溜りかな 吉田克美 ろんど 201309  
先輩と呼ばれたる日々柿の花 石川かおり 201408  
脇役で通す一生柿の花 古林美世子 京鹿子 201409  
眠ければ眠る老残柿の花 藤岡紫水 京鹿子 201409  
厩舎より朝の嘶き柿の花 大島寛治 雨月 201409  
気落とすはひとりでよろし柿の花 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
ほろと落ち彈みてゆけり柿の花 山内洋光 201508  
柿の花四角に流る屋敷川 井口ふみ緒 風土 201508  
柿の花一寸法師の帽子にす 高橋将夫 201508  
柿の花雨の中くる牛乳屋 田中藤穂 あを 201508  
気負ひ無きよはひとなりし柿の花 山荘慶子 あを 201508  
九十六媼句集上梓や柿の花 遠藤逍遙子 風土 201510  
柿の花風ありて落ち無くて落ち 塩川君子 末黒野 201510  
柿の花しつかり枝にとどまりて 加藤みき 201607  
餌時の鶏舎震へて柿の花 柴田佐知子 201607  
調査員帰りし疲れ柿の花 田中藤穂 あを 201607  
柿の花座敷かまどの陣なごり 吉田政江 201608  
柿の花零る少女期過ぎやすく 岡部玄治 201608  
成るならぬ風のうはさも柿の花 松本美代子 京鹿子 201609  
柿の花体内時計狂いがち 松井季湖 201709  
城址の遺構に降りて柿の花 森幸 雨月 201708  
柿の花いつしか柿の実のかたち 片山煕子 京鹿子 201709  
真つ白にかわく肌着や柿の花 山田春生 万象 201709  
柿の花雫とどめて生むひかり 杉浦一子 万象 201709  
柿の花こんなに落ちて又落ちる 菊池洋子 やぶれ傘 201709  
そんなにも落ちんでおくれ柿の花 泉一九 やぶれ傘 201709  
葉を落し柿の火花よ絹の雲 伊藤希眸 京鹿子 201803  
石庭の玉砂利のごと柿の花 七郎衛門吉保 あを 201807  
これほどに落ちても実を付く柿の花 七郎衛門吉保 あを 201807  
柿の花母の妙薬傷舐める 植村蘇星 京鹿子 201808  
人の世に媚びず驕らず柿の花 三木亨 201809  
博学にかたや雑学柿の花 植村蘇星 京鹿子 201809  
四角ばつた言葉ひびかず柿の花 奥田筆子 京鹿子 201809  
柿山の柿の摘花はまだ半ば 永淵惠子 201809  
大好きな火曜日過ぎて柿の花 山田健太 風土 201811  
柿の花くくつと笑ふ児の出臍 菊池和子 京鹿子 201901  
石臼のくぼみにこぼれ柿の花 根橋宏次 やぶれ傘 201907  
立ち入らず睦む隣家や柿の花 間宮あや子 馬醉木 201908  
よく見れば若葉のかげの柿の花 菊谷潔 六花 201908  
柿の花話遮る二機のヘリ 榊山智惠 末黒野 201909  
柿の花零れて犬の吠えにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201910  
夕雨は長息でまた柿の花 佐藤喜孝 あを 201910  
柿の花母の初恋聞かぬまま 土谷倫 船団 201912  
この道はいつもの家路柿の花 稲畑汀子 ホトトギス 202006  

 

2020年6月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。