火事(含 他季)     104句

火事跡の鉄瓶に蓋ありにけり    五十嵐研三

作品
作者
掲載誌
掲載年月
魚屋が水捨ててをり遠き火事 大橋俊彦 199810
火事も又わが行く方であるらしく 稲畑汀子 ホトトギス 199812
一行の追伸となる火事見舞 稲畑汀子 ホトトギス 199812
山火事を見し幼き日消えざりし 稲畑汀子 ホトトギス 199812
戦災の記憶すなはち火事のこと 稲畑汀子 ホトトギス 199812
又思ひ出させて火事の話聞く 稲畑汀子 ホトトギス 199812
野次馬の一人は遠く火事を見る 稲畑汀子 ホトトギス 199812
少し間の空いてしまひし火事見舞 稲畑汀子 ホトトギス 199812
火事迫る執着心を捨てるまで 稲畑汀子 ホトトギス 199812
火事の跡留めて地震のありし街 稲畑廣太郎 ホトトギス 199812
火事跡の貼紙にある遠い町 林菊枝 199901
遠火事を夢のつづきのやうに見る 林菊枝 199901
団扇手に火事通報の手柄顔 村井久美子 199908
遠くある限り美し夜の火事 折原あきの 船団 199908
五月の夜火事に潰えし村歌舞伎 村田近子 遠嶺 199909
遠火事のごとき火宅と思ひたし 広渡敬雄 遠賀川 199909
火事やみしといふ人声の帰りくる 能村登四郎 芒種 199911
遠火事に深き酔ひ寝の起さるる 能村登四郎 芒種 199911
山火事の消え際といふ来合せり 能村登四郎 芒種 199911
郷愁に似て遠火事を眺めけり 林翔 200002
遠火事や抽斗勢ひよく出でて 山田三江子 200002
火事見舞ふかぶか頭重るるのみ 大橋敦子 雨月 200002
火事見舞言の葉声にならざりき 大橋敦子 雨月 200002
船火事のまはりの水の怠けをり 中原道夫 銀化 200003
人生の通りすがりの昼の火事 渡辺鮎太 銀化 200005
そのかみのウサギ当番火事出しぬ 塩見恵介 虹の種 200005
人妻の寝巻に触れて火事へ急ぐ 阿部寒林 200010
火事の跡地球儀ひとつ転がれり 竹内弘子 あを 200101
火事あとの灰片寄せて春の雨 鈴木とおる 風土 200104
火事跡の厠のあたりかと思ふ 土井田晩聖 銀化 200104
火事あとを日だまり育つ花あんず 峯尾文世 銀化 200105
火事出せし窓くろぐろと雑居ビル 土橋柚花 船団 200106
昼火事に似てあの東千代之助 横倉由紀 船団 200107
今思へば皆遠火事のごとくなり 能村登四郎 200108
山火事のように肉焼く調理室 児玉硝子 船団 200108
火事怖れ火を焚くことを怖れざる 稲畑汀子 ホトトギス 200212
火事を見て寝つけぬ夜となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200212
火事花と教えし母の曼珠沙華 岩木眞澄 ぐろっけ 200301
夜の火事をいましめ過ぐる低きこゑ 伊藤白潮 200302
火事場跡子供自転車並べらる 山遊亭金太郎 百鳥 200302
山々の眠り覚ましぬ村の火事 大堀鶴侶 雨月 200303
闇降りる火事に映えたる人の顔 森脇多恵子 帆船 200303
遠火事やごはん堅めに炊き上がる 渡辺知美 銀化 200303
七十歳ななじふに門限のあり火事馬穴 小原禎子 銀化 200303
日が射して夜火事の跡の霜柱 吉田康子 青山椒 200303
遠火事のじわりじわりときな臭し 北尾章郎 200304
大川の闇けものめく火事の旬 八田木枯 晩紅 200307
初霜や火事跡といふ黒きもの 鷹羽狩行 200402
遠火事や靴穿きかけて又脱いで 林翔 200402
慄へつつ真昼の火事を見てをりし 西山美枝子 酸漿 200402
声にしてみるのみのこと遠火事は 高倉和子 200403
島の火事海水使えず燃えさかる 永野秀峰 ぐろっけ 200403
かき抱き共に泣きたる火事見舞 河野美奇 ホトトギス 200405
山火事を美しと見て言はずをり 今井千鶴子 ホトトギス 200405
火事跡に残る無髭のイエス像 首藤知茂 200405
火事現場見知らぬ人と話する 秋千晴 200405
消火器の重さ気になる火事遠し 舟橋千枝子 八千草 200407
荒淫か火事のありたるひる下り 八田木枯 夜さり 200409
火事遠きこと確かめて寝ることに 稲畑汀子 ホトトギス 200412
山火事を見て寝つかれぬ夜となりし 稲畑汀子 ホトトギス 200412
風荒き夜の火事と聞くばかりかな 稲畑汀子 ホトトギス 200412
美容液たたきをり火事遠ざかる 竹内弘子 あを 200412
寒夕焼火事の再現炎色 鈴木喜十 帆船 200503
火事跡に立つ柿の木や冬の月 大坪景章 万象 200503
心細くなりたる夜の遠火事は 高倉和子 200503
夕火事に気丈な女将見舞ひけり 磯野しをり 雨月 200503
友住める町の名告ぐる遠夜火事 星加克己 ぐろっけ 200504
遠火事や二重瞼の猿のボス 霧野萬地郎 200504
冷まじやきのふの火事の話など 生方ふよう 200601
江戸の火事いくたび潜り二天門 森理和 あを 200603
火事あとの木の間に見ゆる雪嶺かな 三関浩舟 栴檀 200605
昼火事を収め正午の時報かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
遠火事や薔薇のかたちの角砂糖 辻直美 200611
遠火事や何ゆゑ把手濡れてをる 横山淑子 200702
遠火事のありしガラスに指の跡 山尾玉藻 火星 200702
遠火事や可もなく不可もなき暮し 藤井昌治 200702
火事の雲遠き日を追ふ目差しに 水野恒彦 200703
遠くより火事場照明されてをり 島田千晶子 200703
子へ火事を知らせる電話声詰る 島田千晶子 200703
火事見舞に火の粉を浴びて嫁の来る 島田千晶子 200703
夜の明けて死者二人出し火事と知る 島田千晶子 200703
車椅子燻ぶる火事場一夜明け 今井忍 ぐろっけ 200706

 

 
昼火事や四葩しづかに肥りつつ 岡本眸 199808
たんぽぽをすべて毟って大火事に 入江一月 船団 199811
昼火事のあとしんかんと青田照 岡本眸 199811
春山火事紅騎兵の酒乱のよう 高桑聡 船団 199903
春昼や遠くの火事をじっと見る 三宅やよい 玩具帳 200004
炎昼の火事を見ている一人なり 岩佐光雄 海程 200111
迎え討つ火の放たれし夏の火事 坂井法 200409
葉桜がざわざわ遠い火事が見え 田中藤穂 あを 200507
夜半の火事筍流しにあふらるる 菊池ゆう子 200507
火事跡に炎に堪えし梅開く 三浦澄江 ぐろっけ 200507
火事二件花見日和の明日香村 河合佳代子 栴檀 200507
にぎり飯火事場に届く遅日かな 内田郁代 万象 200606
花菜畑どこか遠くに昼の火事 佐藤郭子 200607
昼火事を収め正午の時報かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
遠火事や薔薇のかたちの角砂糖 辻直美 200611
遠火事や何ゆゑ把手濡れてをる 横山淑子 200702
遠火事のありしガラスに指の跡 山尾玉藻 火星 200702
遠火事や可もなく不可もなき暮し 藤井昌治 200702
火事の雲遠き日を追ふ目差しに 水野恒彦 200703
遠くより火事場照明されてをり 島田千晶子 200703
子へ火事を知らせる電話声詰る 島田千晶子 200703
火事見舞に火の粉を浴びて嫁の来る 島田千晶子 200703
夜の明けて死者二人出し火事と知る 島田千晶子 200703
車椅子燻ぶる火事場一夜明け 今井忍 ぐろっけ 200706
曼珠沙華を火事花といふ媼かな 榎本文代 万象 200712
遠き火事人傷つけしことふいに 井上菜摘子 京鹿子 200801
火事に消ゆ昨日寄りたる峠茶屋 小林雪雄 200801
昨日火事ありて新丸ビルの黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804
遠火事のなほ夜を焦がす北の町 相沢有里子 風土 200805
火事跡に棟上げ近し柿若葉 長田秋男 酸漿 200807
火事跡の木の枝に懸け梅雨の傘 長城 藤田宏 200808
08/12/13 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。