貝割り菜    50句

もう種でなくまつさおに貝割菜   永田耕衣   驢鳴集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
貝割菜湖ほそながく昏れにけり 小形さとる 200002  
ぱらり撒く音符のような貝割菜 三宅やよい 玩具帳 200004  
貝割菜列はたどたどしといはむ 藤田宏 200011  
今生の淡さ眠りや貝割菜 華明日香 銀化 200012  
貝割菜畝高々と零地帯 水谷芳子 200103  
貝割菜頬杖ついてゐるやうな 高橋とも子 200107  
貝割菜一茶ゆかりの町住ひ 小林螢二 春耕 200111  
漆黒のお椀の中の貝割菜 山本幸子 百鳥 200112  
宗祇忌の流れにすすぐ貝割菜 岡田透子 百鳥 200112  
生き生きとしてぐしやぐしやの貝割菜 飯塚ゑ子 火星 200201  
末っ子は引っ込み思案貝割菜 萩谷幸子 雨月 200201  
一畝の夜雨のあとの貝割菜 戸栗末廣 火星 200207  
月光が来て總立ちの貝割菜 寺田千代子 京鹿子 200211  
貝割菜蜻蛉の影より小さし 大串章 百鳥 200211  
ひと雨の乱れを止め貝割菜 山田弘子 円虹 200212  
貝割菜輪ゴムに止めて土曜市 三枝邦光 ぐろっけ 200301  
貝割菜間引きて余生にはあらず 三浦照子 帆船 200302  
切藁を押しあげ出でて貝割菜 鈴木夫佐子 200310  
かのひとの笑顔夕日の貝割菜 中川雄作 遠嶺 200312  
貝割菜ものの初めの形愛し 吉田孤愁 百鳥 200401  
貝割菜月の光を糧とせり 伊藤一枝 酸漿 200411  
古墳群に径行きどまり貝割菜 石橋林石 200412  
朝市や揃ひしものに貝割菜 鷹羽狩行 200412  
一つづつ露をおきたる貝割菜 滝沢伊代次 万象 200509  
ひと雨にひしめきあひし貝割菜 吉田多美 京鹿子 200511  
おぼつかな筋目きれぎれ貝割菜 黒田咲子 200602  
女ひとりの一坪の日ざし貝割菜 瀧春一 瓦礫 200606  
一列に二葉をひろげ貝割菜 滝沢伊代次 万象 200609  
平和とはこんな固まり貝割菜 齊藤實 200609  
太陽にやさしくされて貝割菜 彦根伊波穂 200612  
山の影ふいにかぶさり貝割菜 南うみを 風土 200612  
籾殼も月のひかりの貝割菜 南うみを 風土 200612  
貝割菜なんとか生きてゐるといふ 岬雪夫 200702  
ままごとのごとし朝餉や貝割菜 本多遊方 春燈 200711  
猪除の垣を結ひ足す貝割菜 猪鼻純枝 万象 200712  
台風の目に抗ひて貝割菜 河内桜人 京鹿子 200801  
ふかぶかと沁みたる雨の貝割菜 中村恭子 200811  
大根の辛昧はすでに貝割菜 江木紀子 雨月 200812  
切株に途切れてゐたる貝割菜 中田みなみ 200812  
言の葉を空からつかみ貝割菜 中野京子 200912  
太陽に産声あげて貝割菜 彦根伊波穂 201001  
貝割菜正に二葉をひろげたる 滝沢伊代次 万象 201009  
片照りのほとけの里の貝割菜 城孝子 火星 201012  
洗はれて煌めく笊の貝割菜 小川玉泉 末黒野 201101  
朝の日が歌つてゐたり貝割菜 中野京子 201202  
踏み込みし子等の足あと貝割菜 北崎展江 くりから 201209  
貝割菜ゆっくり伸びる足の爪 上田雪夫 ぐろっけ 201211  
貝割菜朝の光に太りをり 大日向幸江 あを 201211  
貝割菜露の力を得たりけり 島谷征良 風土 201301  
一睡の洞爺を過ぎし貝割菜 田中貞雄 田中貞雄自註句集 201301  

2013年9月30日 作成

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