海芋(カラー)       76句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
海芋咲きデルタの昔現はるる 伊丹さち子 馬醉木 200007
フェリス坂淡き紅して海芋咲く 内藤紀子 遠嶺 200009
海芋壺に芦屋のフランス料理店 粟津松彩子 ホトトギス 200009
海芋咲き水を暗しと思ひけり 王仁曄文 ホトトギス 200009
雨燃えてゐるやに海芋いよゝ白 王仁曄文 ホトトギス 200009
日差汲み海芋は空へ白を濃く 塙告冬 ホトトギス 200009
海芋添へ白寿ことほぐ花束に 高堂智恵子 ホトトギス 200009
雨脚となりて海芋の浮くところ 海輪久子 円虹 200009
雨に咲き雨の輪に似てカラー浮く 王仁曄文 ホトトギス 200009
天界の声を聴かんとカラー伸び 千原叡子 ホトトギス 200009
翻る王旗見上げてゐるカラー 藤浦昭代 ホトトギス 200009
一線に円に宮庭カラー群れ 藤浦昭代 ホトトギス 200009
衛兵を迎ふカラーも整然と 藤浦昭代 ホトトギス 200009
カラー活くその全長をガラス花器 塙告冬 ホトトギス 200009
背の高き花嫁の抱く海芋かな 大山文子 火星 200108
十字架に午後の陽のさす海芋かな 大山文子 火星 200109
微震あり闇に一粲海芋咲く 千代田葛彦 馬醉木 200207
月光の波動に遊べ花海芋 千代田葛彦 馬醉木 200208
お二階へ返し掌どうぞと花海芋 雨宮一路 200208
水面より雨の降り出す海芋かな 長井順子 200209
今は無きオランダ商館カラー咲く 今井久良子 酸漿 200209
ファンファーレ空に放ちて海芋咲く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200305
白壁の街に海芋はいよよ白 稲畑廣太郎 ホトトギス 200305
せせらぎを運ぶ風あり海芋かな 斉藤静枝 あを 200306
龍神にたつぷり供ふ海芋かな 伊藤月江 雲の峯 200307
海芋咲く遠流の梅雨とこそ幽か 千代田葛彦 馬醉木 200308
海芋咲く象形文字と楔文字 関位安代 帆船 200308
海芋咲く日暮れの湿地に白しづむ 長崎桂子 あを 200308
海芋の紙燭ずらりとエスカレーター 品川鈴子 ぐろっけ 200308
純白をきそひ次々海芋咲く 岡本のぶ子 雨月 200406
海芋挿しをとこ主の美容院 藤井明子 馬醉木 200408
白妙の海芋に月のしづくかな 藤井明子 馬醉木 200408
せせらぎに耳を大きく海芋かな 坂本京子 200408
泉より流れきし水海芋咲く 五十嵐暢子 対岸 200408
月丸く吸込みさうにカラー咲く 廣島泰三 200409
庭に置きし大きな火鉢海芋咲く 松崎鉄之介 200507
朝凪や海芋の真白浮かびをり 松田有伽 河鹿 200508
際立ちし庭のカラーに通り雨 長谷川幸恵 酸漿 200509
姉三人海芋の眞白に似ておもし 北川孝子 京鹿子 200510
独り居に海芋の盛り長かりし 神田一瓢 雨月 200607
美人妻カラー咲けども顔隠す 松崎鉄之介 200607
海芋活け白夜いつまで船の宴 村上光子 馬醉木 200609
一艘を繋げる中洲カラー咲く 住田千代子 200709
朝と夕ここちよき風海芋咲く 長崎桂子 あを 200808
純白のカラー疎水の脇に咲く 三入久子 酸漿 200809
湧水の流るる町や海芋咲き 竹内悦子 200908
真つ向に受くる天命海芋咲く 中野京子 200908
よたよたの蜂の出でくる海芋かな 大坪景章 万象 200908
まつさらな海芋夜明けの吐息かな 西田美ち ろんど 200908
海芋咲き河童忌近くなりにけり 神田恵琳 春燈 200909
変型に蕊といふ芯海芋咲く 湯川雅 ホトトギス 200910
雨後の闇海芋の花を頼みとし 大坪景章 万象 201008
カラー咲くセーラー服の通学路 十川たかし 201008
古寺を訪ふ海芋の白さ目に残り 難波篤直 201009
海芋咲く夏制服の女の子 永松輝美 ろんど 201009
雨の沼隅をともして海芋かな 工藤美和子 酸奬 201009
海芋先づ目に飛び込んでくる事務所 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
白楚々と黄は爛々と海芋咲く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
その中に何かが動き海芋咲く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
術後の眼ことにカラーの白眩し 橋本リエ 春燈 201108
海芋のリュトンに香水こうずいあふれたる 瀬川公馨 201209
御文守る湖族の寺の海芋かな 大坪景章 万象 201210
母の忌に咲いて真白き海芋かな 田賀楳恵 万象 201408
直立し若人のさまカラー咲く 西田史郎 201408
ご祝儀の阿蘭陀海芋卓の上 森理和 あを 201608
午後の陽の青空市場海芋咲く 中村洋子 風土 201610
女学生の白の制服海芋咲き 城戸ひろみ 雨月 201710
一茎の果てにカラーとなりひらく 辻美奈子 201807
シスターの海芋抱くや朝のミサ 山浦紀子 春燈 201909
海芋咲く白てふ色のなき深さ 石川東児 201912
猫額の庭や海芋の花あかり 岡野里子 末黒野 202009
雨あとの海芋の立つる白帆かな 有賀鈴乃 末黒野 202009
海芋咲く我が顔ほどもある一花 志方章子 六花 202108
海芋咲き自噴の井戸の力かな 升田ヤス子 六花 202109
襟元をゆるめるやうにカラー咲くる 草柳忍 202207
情熱の炎は白き海芋カラーかな 高橋将夫 202209

 

2023年6月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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