花粉症   81句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
口外を禁じられけり花粉症
内田美紗
船団
199811
晴時々曇ときどき花粉症
ふけとしこ
船団
199909
野次馬の花粉症らしひき返す
延原ユキエ
船団
200010
杉花粉症曇天を仰いでは
小川匠太郎
200104
花粉症癒えず木花咲耶姫
石橋翠
いろり
200107
花粉症嘆く少女を同窓に
田口俊子
200204
花粉症免れ難し医師とて
久保田雪枝
雨月
200204
引き籠もる人にも来たり花粉症
篠田純子
あを
200204
一行を引率せるも花粉症
佐藤真次
200205
花粉症まるで泣かしてゐるやうに
吉田政江
200205
美女泣くや花粉症というだけのこと
達山丁字
200206
情け無き杉の涙で花粉症
篠田大佳
あを
200303
花粉症猫のくさめも聞こえたり
須賀敏子
あを
200304
光淋へ近づき過ぎし花粉症
伊藤白潮
200304
保安林のカーブミラーも花粉症
丸山佳子
京鹿子
200304
夕風に突如とおこる花粉症
松崎鉄之介
200305
花粉症の猫外出を控へけり
伊藤稔代
200306
花粉症しのび足して迫りけり
岡正実
200306
割り算や花粉症にも慣れゐたる
高田令子
200306
純白の花嫁に来る花粉症
秋田谷明美
帆船
200306
鼻声の弔辞つまりし花粉症
小林かいう
200307
ウインドーの写楽の寄り目花粉症
橘沙希
月の雫
200404
自他共に許す烈女も花粉症
達山丁字
200406
博識の何のかんのと花粉症
吉田順子
帆船
200406
むきになるほど思ひ出す花粉症
高田令子
200406
花粉症甜茶が効くと持ち歩き
馬場美智子
六花
200406
院長も看護婦長も花粉症
堀内千鶴子
帆船
200501
花粉症火力發電所火氣嚴禁
佐藤喜孝
あを
200503
東風吹かばといへども我は花粉症
佐々木秀雄
帆船
200505
花粉症のマスクの烏天狗かな
大橋麻沙子
雨月
200506
鼻高き気分花粉症用マスクかな
柿沼盟子
風土
200506
花粉症なぞなぞあそびすぐに飽き
岬雪夫
200507
うららかや出足鈍らす花粉症
並木重助
酸漿
200507
花粉症らし正論を述べゐるは
柴田佐知子
200507
ひと声でわかるキャディーの花粉症
鷹羽狩行
200605
朝礼の校長もまた花粉症
堀みな子
200606
杉の木を植えし昭和や花粉症
藤原りくを
八千草
200609
傘くるり雨が大好き花粉症
物江晴子
八千草
200609
鯨観に行かう今朝より花粉症
河内桜人
京鹿子
200610
くしやくしやにマスク汚して花粉症
那須淳男
馬醉木
200705
病む夫に花粉症まで忍び寄る
松井のぶ
200705
遅刻せし案内役の花粉症
小林正史
200706
日と鼻は雨に休息花粉症
大井邦子
ぐろっけ
200706
花粉症黒きドレスにマスクして
横山迪子
六花
200706
ゴーグルを掛けて庭掃く花粉症
中崎敞子
ぐろっけ
200707
駅長も涙目にして花粉症
北川光子
ぐろっけ
200707
七人の敵の一人は花粉症
伊藤白潮
ぐろっけ
200803
花粉症マスク艶聞つながらず
菅谷たけし
200805
鷲鼻もだんごつ鼻も花粉症
赤木亜華里
200806
花粉症の濡るる眼に辞令出す
加藤峰子
200807
花粉症はげし土筆のそれにさへ
山田夏子
雨月
200807
さりながら恋女房の花粉症
篠田純子
あを
200905
いい女とは滅相な花粉症
塩路隆子
201005
花粉症書類整理が得意なり
高田令子
201005
はればれと定年の日の花粉症
成田美代
201006
耳といふ留め具に鎧ふ花粉症
菅谷たけし
201105
花粉症にかかりし野猿涙ぐむ
塩路五郎
201107
逃げ下手の長男に来し花粉症
北村香朗
京鹿子
201110
酒盛りとなりて紛れし花粉症 菅原孟 かさね 201206
花粉症マスクを冬のものとせず 塩田博久 風土 201206
あやしげさ纏ふてゐたり花粉症 長崎桂子 あを 201206
花粉症治りて目鼻取り戻す 福永幸子 末黒野 201207
お点前の手先惑はす花粉症 細川知子 ぐろっけ 201307
突如来る春の憂鬱花粉症 山本孝夫 201406
普通免許賞罰ナシで花粉症 佐藤千重子 201406
いいをんなとは滅相な花粉症 塩路隆子 璦別冊 201408
再就職の履歴書写真花粉症 篠田純子 あを 201506
花粉症ゆゑの断り諾へり 風間史子 201506
杉花粉飛散花粉症悲惨 八木健 八木健集 201509
花粉症臨機応変とはいかず 能村研三 201605
折角のお誘ひですが花粉症 木戸渥子 京鹿子 201705
辻褄の合はぬ言ひ訳花粉症 吉田悦子 201708
予報士の列島に撒く花粉症 鈴鹿呂仁 京鹿子 201804
予報士の列島に撒く花粉症 鈴鹿呂仁 京鹿子 201804
顔の中動き回るや花粉症 江見巌 六花 201806
やまひに非ず元気にあらず花粉症 大沼遊色 201806
新説の二足歩行や花粉症 清水美子 春燈 201807
目力を弱めてしまふ花粉症 須賀敏子 あを 201904
昼風呂にどつぷりつかり花粉症 小沼ゑみ子 末黒野 201907
鏡拭く花粉症の息吹きかけて おーたえつこ 202006
花粉症玻璃一枚の内と外 斉藤マキ子 末黒野 202006
花粉症の咳や鋭き視線浴び 杉山善信 末黒野 202007
春の風邪かてて加へて花粉症 懸林喜代次 春燈 202105
花粉症知らず眠りに夢知らず 荒尾かのこ 京鹿子 202106
花粉症疫病暴るる世に居りて 宮元陽子 末黒野 202108

 

2022年4月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。