鏡開・鏡割      59句

鏡開少しの餅を洗ひけり    伊万里梅城

作品
作者
掲載誌
掲載年月
二月堂鏡開きに子連れの僧 松崎鉄之介 199904
鏡開き稽古に僧もまじりをり 黄川田美千穂 200003
大釜の湯のたぎりたる鏡割 天野英子 春耕 200004
一言主神来て鏡開きかな 岡井省二 200101
舞ひあとの手力こめて鏡割る 柴田雪路 200101
鰤市の鏡割り知事仕る 石田砧女 200104
鏡割傘寿の力見せもせむ 石井平八郎 雨月 200104
子の家の鏡開きに来合せし 能村登四郎 羽化 200110
鏡開きを言ひおき先に眠る夫 及川茂登子 200203
鏡割るこなごなに聲たつるかな 中原道夫 銀化 200203
鏡開き舞へるが如き柔の形 毛塚静枝 200204
鏡開き自然体説く講道館 こばやしきょうこ 200204
白菜をざくりと鏡開かな 中里信司 酸漿 200204
柔道の組手も見せて鏡割 越桐三枝子 春耕 200204
何が無し耳遠くして鏡割 青山丈 200204
鏡開障子に影のとびにけり 岡井省二 省二全句集 200312
鏡割天日ちさくありにけり 鷹羽狩行 200403
鏡割欠片ひとつを貰ひ受け 市川伊團次 六花 200404
鏡開老舗の餡を買うて来し 高梨水青 築港 200503
ほろほろと延寿の一字鏡割 中島陽華 200504
鷹神のむかしがもどる鏡割 角直指 京鹿子 200505
鏡開きいよよ米寿の坂上る 沼口蓬風 河鹿 200604
昼の月ひとりの鏡開きかな 鮫島禮子 河鹿 200604
延年を舞ひ納めたり鏡割 中島陽華 200604
鏡割夫を当てにはしてをらず 永嶋みね子 火星 200604
鏡開飯のかはりのしるこ汁 大塚初江 200703
威勢よき鏡開の僧の喝 大島寛治 雨月 200704
鏡開神事に釜の湯のたぎる 落合絹代 雨月 200704
法螺の音に身の引き締まる鏡割 落合絹代 雨月 200704
三面鏡開きしままに浴衣脱ぐ ことり 六花 200706
をんなとは思へぬちから鏡割 小川匠太郎 200801
女手に通す月日や鏡割 白澤よし子 馬醉木 200803
酒蔵に鏡開の師弟かな 石井邦子 酸漿 200804
吟醸の香りをとばし鏡割り 関まさを 酸漿 200804
蔵元の大樽据ゑし鏡割り 関まさを 酸漿 200804
擂粉木で手伝ふ鏡開きかな 高橋ひろ 万象 200805
鏡割男ばかりの仕事場に 坂本緑 幸せのかたち 200808
帯買うて鏡開きの街を行く 小澤克己 遠嶺 200904
汁粉あり鏡開の佳き日とて 中緒和子 酸漿 200904
欠け飛んで壁に当たりぬ鏡割 高橋ひろ 万象 200908
樽酒を鏡割りして女正月 山田六甲 六花 201001
八十路なほ「こつ」が物言ふ鏡割 北尾章郎 201004
てこずれる夫を傍観鏡割 山中宏子 201004
つつしんで写経す鏡開きの日 中島陽華 201004
いつの間に過ぎし華甲や鏡割 上谷昌憲 201103
鏡割遠くの山が近く見え 宮川みね子 風土 201104
鏡割りあの手この手で攻めてみる 貝森光洋 六花 201204
鏡割礫を齧るかに固き 細川知子 ぐろっけ 201205
個包装切る手間いらぬ鏡割り 福本すみ子 201304
鏡割かけら飛び散るばかりにて 大橋晄 雨月 201304
良き年となれ力みたる鏡割 布川直幸 201401
鏡割ありて四日のコンサート 森脇貞子 雨月 201404
ごはごはの道行衣鏡割り 辻水音 201503
素手で解く過保護のこの世鏡割 鈴鹿呂仁 京鹿子 201603
鏡割り床に正座の豆剣士 斉木永久 馬醉木 202003
鏡割汁粉の甘み控へ目に 高橋正江 末黒野 202005
鏡割庖丁の背に布を当て 秋千晴 202006
陽射あり鏡開の舌鼓 長崎桂子 あを 202203
減量難し鏡開きの汁粉 玉川利江 末黒野 202205

 

2023年1月11日 作成

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