楓の芽       61句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まだ影も置かぬ微塵や楓の芽 山田弘子 円虹 199904
柔らかく芽楓に触れ人は別れ 土肥屯蕪里 俳句通信 200006
お花見に来て芽楓を称へけり 二瓶洋子 六花 200108
宿下駄を奉る古刹や楓の芽 西村純一 雲の峰 200205
楓の芽鳥こまごまと声こぼす 望月友子 雲の峰 200205
離宮水を掬うてふくむ楓の芽 谷村幸子 200206
掌のぬくむ大黒柱楓の芽 小宮山勇 遠嶺 200207
楓の芽人それぞれに夢のあり 赤羽正行 遠嶺 200207
土用芽をかざし楓が土用待つ 阿部ひろし 酸漿 200209
楓の芽日輪惜しみなく奪ふ 中村崋好 銀化 200304
箒目の正しき寺や楓の芽 秋千晴 200305
この朝の日のかがやきに楓の芽 鈴木幾子 酸漿 200305
山峡の朝の日まぶし楓の芽 阿部ひろし 酸漿 200305
新たなる嶺へ鞭打つ楓の芽 林友次郎 遠嶺 200307
夕映えや楓の下に楓の芽 斉藤利枝子 対岸 200308
楓の芽ぐうちよきぱあとほぐれたる 竹貫示虹 京鹿子 200403
芽楓や工房に立つ木の香り 木下節子 雲の峰 200404
どんよりと今日の空あり楓の芽 志水千代子 雲の峰 200404
方丈の杉戸絵うすれ楓の芽 谷村幸子 200405
血の通ひ始めたる色楓の芽 斉藤利枝子 対岸 200407
ソナタ聴くやうに楓の芽吹きをり 小澤克己 遠嶺 200407
さ緑の兆すくれなゐ楓の芽 今橋眞理子 ホトトギス 200408
血の通ひ始めたる色楓の芽 斉藤利枝子 対岸 200502
鳥群れて何啄むや楓の芽 稲畑汀子 ホトトギス 200503
まだひそめゐしかにありて楓の芽 稲畑汀子 ホトトギス 200503
芽楓に風の去来のありそめし 稲畑汀子 ホトトギス 200503
旬日の動きありけり楓の芽 稲畑汀子 ホトトギス 200503
本尊は木とも石とも楓の芽 吉原一暁 200503
何もないやうで楓の芽なりけり 稲畑汀子 ホトトギス 200503
池の面に雨滴ぽとりと楓の芽 廣畑忠明 火星 200506
楓の芽羅漢は耳を欹てり 浦野里山 200508
楓の芽わが泣顔の前にほぐれ 瀧春一 菜園 200509
病む父に雨ふると答ふ楓の芽 瀧春一 菜園 200509
月華殿楓の冬芽かかげたる 阿部ひろし 酸漿 200702
筆塚にかざす朱色の楓の芽 宇佐美ゆき 酸漿 200805
竿わたす柿も楓も芽吹きけり 佐藤信子 佐藤信子集 200905
庭中に楓が芽吹きはじめけり 永見博子 酸漿 200906
血色のよろしく楓芽を広ぐ 前川明子 200907
縁といふ不思議の糸や楓の芽 四條進 201006
音程の外れてきたり楓の芽 柳生千枝子 火星 201007
闘犬の檻は錆びつき楓の芽 あさなが捷 201108
闘犬の濫は錆びつき楓の芽 あさなが捷 201108
千の雫千の楓の芽に宿る 星野早苗 船団 201110
雨雫こぼさぬ数の楓の芽 稻畑汀子 ホトトギス 201204
何もなき空の明るさ楓の芽 宇都宮敦子 201205
芽山楓水つぽくゐるおくりびと 伊藤希眸 京鹿子 201208
錦屏山指して朱走る楓の芽 田中貞雄 貞雄句集 201301
愛極む朝な夕なの楓の芽 四條進 201306
楓の芽恥づかしがつてゐるやうな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
昇殿を許す下枝の楓の芽 四條進 201406
楓の芽さんざめくやう開きけり 中島知恵子 雨月 201407
老木の洞に芽吹ける楓かな 石黒興平 末黒野 201408
芽楓の折り鶴広げゐたるかな 住田千代子 六花 201408
楓の芽雀の声にほどけゆく 大坪あきら 万象 201506
日はかぜを風は日を抱き楓の芽 一民江 馬醉木 201506
庭先の楓芽吹きぬ真紅 小川玉泉 末黒野 201507
楓の芽赤き雫をこぼしけり 佐々木よし子 201606
芽楓や石積み荒き館址 古川夏子 201608
庭掃除芽吹く楓に見下ろされ 柿原よし子 春燈 202106
お土居跡息ととのへる楓の芽 四辻進 京鹿子 202106
引明けの雲を払ふや楓の芽 黒滝志麻子 末黒野 202107

 

2022年3月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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