除 雪    92句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
快き疲れ除雪車にもあらむ 鎌田亮 199805
除雪車の跡に生活の開けたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 199901
除雪婦の雪拠るたび鈴の音 升本行洋 春耕 199903
着ぶくれて除雪婦小さし男の中 丸山海道 海道全句集 199910
蒼天に除雪車の吐く雪しまき 和田和子 馬醉木 200003
渡岸寺前に来てゐる除雪隊 岡本高明 200003
除雪車の置きある駅を乗り継ぎす 金森教子 雨月 200004
除雪車の残しゆく雪掻いてゐる 二瓶洋子 六花 200005
除雪車や紐のごとくに雪を吐く 稲田眸子 「絆」 200005
除雪車の音の夜明けでありにけり 藤岡亰子 円虹 200005
除雪車の轟音に覚め午前二時 伊藤宇太子 200102
除雪車の響きに目覚め山泊り 西村しげ子 雨月 200103
大薬罐芯とす除雪人夫小屋 官沢房良 200105
除雪車が切る百日の雪の層 官沢房良 200105
ペンギンのごとく除雪夫集散す 官沢房良 200105
鉄臭き除雪車の雪うちかぶる 安達実生子 200105
除雪夫ら散る頭数かぞへられ 官沢房良 200105
除雪車のカランカランと石を噛む 榊原章一 雨月 200202
除雪車の一筋の跡目を凝らす 榊原章一 雨月 200202
除雪後の息かみ合はぬ蒔絵筆 高島鶏子 馬醉木 200204
除雪車の修羅場のごとく残せしもの 阿部子峡 200204
除雪車の県境にて折り返す 野坂民子 馬醉木 200204
東大寺大仏殿へ除雪かな 中村洋子 風土 200204
ここまでは除雪してある猪鍋屋 北畠明子 ぐろっけ 200205
峠口除雪車五台待機せり 桜井菜緒 200205
残雪の出湯に除雪車休息す 野沢しの武 風土 200206
除雪せし湖畔の道を一周す 塩川雄三 潮路 200210
除雪車の音がうがうと夜が明くる 柴田正子 築港 200304
除雪車の出庫スコツプにて除雪 小澤友江 築港 200304
暁の除雪車の音星清し 杉山真寿 200305
除雪車の出番の近き雲のいろ 佐々木幸 200403
除雪車の通りしあとの日の窪み 柴田久子 風土 200404
除雪車に蹤きて越より戻りけり 田中藤穂 あを 200404
回転灯照らし除雪車夜を帰る 加藤白狼子 築港 200404
除雪車のはき上ぐ雪のうす濁り 古山智子 200404
除雪車がゆくよ月下の蔵王口 岸のふ 馬醉木 200404
除雪する雪壁鹿が先導せり 大塚初江 200404
除雪車去る闇に尾灯を沈ませて 梶川智恵子 200504
避け場なし道幅占める除雪車に 米谷香恵子 築港 200504
除雪せる雪が歩道にあふれ落つ 田中武彦 六花 200504
戻り来し除雪車の熱すぐさめず 清水澄江 築港 200504
除雪車の地鳴りめく夜や覚めてをり 沢田邦子 200504
闘ひの如き除雪に山黙す 佐々木ミツヱ 200505
除雪車の赤き灯滑走路を走る 植竹美代子 雨月 200505
深夜働きくれし除雪車の轍あと 吉田陽代 200505
ものの芽や土のゑぐれて除雪跡 工藤ミネ子 風土 200506
除雪車が未明の眠り掻いて行く 佐藤稲詩 200507
ものの芽や土のえぐれて除雪跡 工藤ミネ子 風土 200601
丑満どき地響き立てて除雪車来る 遠藤止観 200604
除雪車の百日動く八甲田 大西八洲雄 万象 200702
家々に除雪の梯子冬紅葉 片桐まこと 200702
明け切らぬ内に除雪車働ける 上田明子 雨月 200804
日に三度除雪車来たり尾花沢 阿部月山子 万象 200905
産土の除雪の轍またも雪 井上静子 201004
除雪車の闇を切りとる回転灯 鎌田慶子 ろんど 201005
除雪機が秘境の湯へと道通す 大畑善昭 201006
除雪車の赤く塗りある稲の花 深澤鱶 火星 201010
除雪車や囚徒の握りし道の果 赤座典子 あをかき 201103
地響を立て山峡の除雪車くる 伊藤紫水 風土 201103
除雪車の行き着く地点比丘尼塚 浜福惠 風土 201104
除雪車二基駐車場に山二つ 上家弘子 ろんど 201104
除雪車の噴き上ぐ雪の白きまま 中島節子 ぐろっけ 201202
夜明けより除雪車の音銀世界 森下康子 201203
除雪車は戦のごとく走り来る 須賀敏子 あを 201204
除雪車の夢の真中をせめぎ来る 加藤千津 ろんど 201204
除雪車の駄々こねるごと動きけり 松田都青 京鹿子 201205
除雪車の入れぬ路に朝刊が 鎌田慶子 ろんど 201205
除雪して句作り半ば眠気来る 木曽鈴子 ぐろっけ 201205
除雪車の巨大な車輪蕗のたう 荒井和昭 201205
比良裾の町は除雪の嵩並べ 山口キミコ 201304
除雪費は億の単位で北の国 横内かよこ ぐろっけ 201305
除雪車の待機十台湖北道 坂上香菜 201403
うんざりの三十センチ初除雪 鎌田慶子 ろんど 201403
向ひ風受け除雪機の進むなり 大畑善昭 201503
除雪車の音の目覚し続く日々 あだち禎子 ろんど 201503
除雪車で戻る獣医や牧の朝 藤野力 馬醉木 201504
除雪車の音に目覚ます午前四時 藤波松山 京鹿子 201504
除雪車の試運転してゐたりけり 瀬島洒望 やぶれ傘 201505
除雪車の早も待機や余呉の町 辻由紀 雨月 201602
鹿児島に除雪車走る日曜日 斉藤裕子 あを 201603
除雪車に湖北の日々を惟みる 森脇貞子 雨月 201604
除雪車の音に目覚むる真夜の宿 須田千代 201703
道へだて除雪の声を交しけり 大内和憲 万象 201703
除雪夫の仁王立ちして空仰ぐ 高山誓英 万象 201703
ぱつちりと除雪申請印を捺す 奥山テル子 万象 201704
除雪車のヘッドライトの獣めく 小林輝子 風土 201705
除雪機をいたはりて出す深雪かな 大内和憲 万象 201803
除雪機を修理に出して戻るまで 大畑善昭 201804
除雪車のかなはぬ雪の降り続く 時澤藍 201805
除雪車の白き闇夜をぬけてくる 望月晴美 201901
除雪車の地響き町の朝まだき 石井美智子 風土 202011
除雪車のあとついて行く婚礼車 岩木茂 風土 202203

 

2022年12月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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