地蔵盆    193句

むらさきに暮れゆく古都や地蔵盆    木村秀雄
作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
地蔵盆手盆手並に興じつつ 丸山海道 京鹿子 199811  
供物どれもこれも小さし地蔵盆 久崎富美子 199901  
地蔵盆六体あれば六子なり 吉岡世志子 船団 199906  
行燈は火を待つばかり地蔵盆 宮永順子 俳句通信 199910  
地蔵盆京は信心篤き町 水原春郎 馬醉木 199910  
川消えて橋が残れり地蔵盆 奥田節子 火星 199911  
臆する子前に押し出す地蔵盆 能村登四郎 芒種 199911  
まあだだよ餓鬼も顔出す地蔵盆 尾上有紀子 わがまま 200002  
もういいかい餓鬼が逃げ出す地蔵盆 尾上有紀子 わがまま 200002  
乳母車の列のありたる地蔵盆 田畑幸子 火星 200011  
ひらがなの行燈多き地蔵盆 二村蘭秋 雨月 200011  
村なかを日照雨の通る地蔵盆 土田芳月 遠嶺 200012  
路地裏のけふの水音地蔵盆 戸田春月 光陰 200012  
よだれ掛古り場末なる地蔵盆 川崎不坐 火星 200101  
断層を均らし仮り据ゑ地蔵盆 品川鈴子 船出 200104  
地蔵盆青き棗に湖ながれ 岡井省二 200104  
湖の子の肩揚深き地蔵盆 能村登四郎 200108  
地蔵盆陶の狸を玄関に 北吉裕子 春耕 200109  
地蔵盆老いきいきと仕切り役 能村登四郎 羽化 200110  
室町の路地に灯ともる地蔵盆 池尻足穂 俳句通信 200110  
しぶる児を婆が連れ出す地蔵盆 能村登四郎 羽化 200110  
町空の低く垂れたる地蔵盆 山本田津子 200111  
地蔵盆お座敷犬が菓子貰ふ 夏秋明子 火星 200111  
路地の子のやつと五人や地蔵盆 名越夜潮 円虹 200111  
路地塞ぎ夜は宴の地蔵盆 名越夜潮 円虹 200111  
島の子の減るばかりなる地蔵盆 安倍いさむ 円虹 200112  
旅人を上座に島の地蔵盆 安倍いさむ 円虹 200112  
地蔵盆息の流るる方へ行く 小形さとる 200201  
地蔵盆どの柱にも人もたれ 長沼紫紅 200202  
台風の去りたるあとの地蔵盆 長沼紫紅 200202  
どの露地も海見えてゐて地蔵盆 長沼紫紅 200202  
招かれて木魚叩くも地蔵盆 長沼紫紅 200202  
海に向く小さき祠地蔵盆 長沼紫紅 200202  
あたらしき下駄のうれしき地蔵盆 岸風三樓 200208  
塾に行く子の遊びゐる地蔵盆 鶴田武子 雲の峰 200210  
豆腐屋に水を貰うて地蔵盆 山尾玉藻 火星 200210  
てのひらに余る数珠くり地蔵盆 福山悦子 200211  
地蔵盆風に吹かれて子らを待つ 内藤順子 酸漿 200211  
地蔵盆四つ身仕立てのつんつるてん 北川英子 200211  
遠くより雲切れはじむ地蔵盆 藤井昌治 200211  
土鳩鳴く川匂ひをり地蔵盆 竹中一花 200211  
下駄ばきにサンダルばきや地蔵盆 小田道知 円虹 200211  
幼ナらの帯のうれしき地蔵盆 立石萠木 雨月 200212  
いちぢくのまだまだ青き地蔵盆 松木桂子 200212  
提灯に亡き子の名あり地蔵盆 吉田多美 京鹿子 200212  
地蔵盆ひと雨ありし路地の照 岡本眸 200309  
どの辻も潮の匂へる地蔵盆 藤井昌治 200310  
地蔵盆お菓子の山のすぐ崩れ 山田美智子 築港 200310  
地蔵盆赤いべべ縫ふ路地の奥 久保秀貴 雲の峰 200310  
首だけのお地蔵さまや地蔵盆 本荘初枝 築港 200310  
地蔵盆餓鬼大将の差配せる 加藤弘一 築港 200311  
腕白の痺れて立てぬ地蔵盆 加藤弘一 築港 200311  
提灯を吊りしのみなり地蔵盆 大石登志美 築港 200311  
めがね屋の鏡楕円や地蔵盆 戸田春月 火星 200311  
船問屋址の船入り地蔵盆 浜田南風 200312  
地蔵盆笑みを絶やさず檀徒たち 東野鈴子 雨月 200312  
地蔵盆贅沢慣れの子へ駄菓子 竹内悦子 200312  
祈る子より地蔵小さき地蔵盆 細川知子 ぐろっけ 200408  
アーメンと児の唱えたる地蔵盆 細川知子 ぐろっけ 200408  
肝入りは角の畳屋地蔵盆 志水芳秀 雲の峰 200410  
飾り終へ媼木陰に地蔵盆 井関祥子 酸漿 200411  
ほつほつと雨となりけり地蔵盆 藤井昌治 200411  
茶問屋のあはひに宇治の地蔵盆 丁野弘 200508  
小さき傘役立つ夜や地蔵盆 近藤貞子 六花 200508  
川音の遠敷おにゅうの軒の地蔵盆 能村研三 200510 若狭
西国札所無量寺の地蔵盆 鈴木榮子 春燈 200510  
雨後の風鵜の瀬の里の地蔵盆 能村研三 200510 若狭
地蔵盆小寺へぞろぞろ子ら集ひ 鈴木榮子 春燈 200510  
地蔵盆裸電球宙に揺れ 高田佐土子 築港 200511  
夭折の妹愛しみ地蔵盆 味村志津子 雨月 200511  
夕さりのいくつ灯して地蔵盆 栗城静子 200511  
白波の沖に日当る地蔵盆 瀬戸悠 風土 200511  
星きららペンション村の地蔵盆 三枝邦光 ぐろっけ 200512  
地蔵盆たつの落し子瞑りをる 南一雄 200609  
子供より嫗の多し地蔵盆 石垣幸子 雨月 200611  
火点せば風の流れて地蔵盆 藤岡紫水 京鹿子 200611  
人ごゑの闇連れてくる地蔵盆 城孝子 火星 200611  
灯の外に筵足しあり地蔵盆 城孝子 火星 200611  
登山靴揃へてありぬ地蔵盆 浜口高子 火星 200611  
御供に洋菓子の増え地蔵盆 二村蘭秋 雨月 200612  
路地奥に灯る明りや地蔵盆 二村蘭秋 雨月 200612  
道の辺の鉦の響きや地蔵盆 秋場貞枝 春燈 200612  
地蔵盆子らたくましく仕切りをり 秋場貞枝 春燈 200612  
溝川の音の夜に入る地蔵盆 山尾玉藻 火星 200709  
地蔵盆の御供の菓子をはにかみ受く 鈴木栄子 春燈 200711  
眠る子を茣蓙に転ばせ地蔵盆 中原敏雄 雨月 200711  
みどりごに提灯触るる地蔵盆 深澤鱶 火星 200711  
片側のネオン明りの地蔵盆 廣畑忠明 火星 200712  
湯のやうな水撒いてゐる地蔵盆 竹内水穂 火星 200712  
地蔵盆果てたる路地へ波の音 初瀬啓子 200712  
袋菓子児は捧げ持ち地蔵盆 大川冨美子 ぐろっけ 200801  
惜しみつつ菓子を食ふなり地蔵盆 山田六甲 六花 200809  
数珠まはし嬰が主役の地蔵盆 紀川和子 200811  
地蔵盆潮入川の橋開く 川合まさお ぐろっけ 200812  
ちやうちん屋「紀の勘」京は地蔵盆 さのれいこ 春燈 200908  
さざ波の立つにはたづみ地蔵盆 荒井千佐代 200909  
地蔵盆少女の襟元直しやる 天野啓子 炎環 200910  
地獄絵をスケッチの子等地蔵盆 天野啓子 炎環 200910  
鐘つきの順番待つ子地蔵盆 天野啓子 炎環 200910  
磯の香の中に始まる地蔵盆 山田六甲 六花 200910  
地蔵盆草に埋もれし牛馬の碑 藤村達江 春燈 200911  
地蔵盆更けても弾む児らの声 岡佳代子 200911  
本山の右段下の地蔵盆 浅田光代 風土 200911  
むかし風菓子の色々地蔵盆 伊藤洋子 200911  
地蔵盆毬栗頭数珠廻す 嘉悦洋子 ぐろっけ 200912  
地蔵盆終へし祠の傷あまた 中村紘 ぐろっけ 200912  
古町の路地行き止り地蔵盆 田中春子 雨月 200912  
露草の刈り込まれゐし地蔵盆 深澤鱶 火星 200912  
遠方の孫誘ひて地蔵盆 小宮寿子 遠嶺 201002  
地蔵盆通りすがりに手を合はす 山口キミコ 201011  
地蔵盆祖母を加えて数珠廻し 五十嵐勉 201011  
なむなむを覚えて帰る地蔵盆 大森春子 201011  
少子化や老人多き地蔵盆 山口キミコ 201011  
少子化と言はれ久しき地蔵盆 村上悦子 雨月 201011  
コロッケの出店はやばや地蔵盆 中山純子 万象 201011  
よだれかけ新しくして地蔵盆 井関祥子 酸漿 201011  
知らぬ子が家で食べをり地蔵盆 あさなが捷 201012  
現(うつつ)にも海坂燃えて地蔵盆 小形さとる 201012  
無量寺の子供相撲も地蔵盆 鈴木榮子 繭玉 201105  
地蔵盆へ一歳デビュー数珠回し 竹内悦子 ちちろ虫 201108  
野のものを盛りて灯ともす地蔵盆 小坂優美子 馬醉木 201111  
母のこと聞かれてばかり地蔵盆 柴田佐知子 201111  
川筋にあかりの増ゆる地蔵盆 榎本文代 万象 201111  
地蔵盆一心一灯ともしをり 水谷靖 雨月 201111  
夭折の妹に涙の地蔵盆 味村志津子 雨月 201112  
柏手を打ちて祈る子地蔵盆 細川知子 ぐろっけ 201112  
川風に煮炊きの匂ひ地蔵盆 高倉和子 夜のプール 201203  
氷屋の旗色褪せて地蔵盆 中江月鈴子 201209  
上席は地域の古老地蔵盆 国包澄子 201210  
袋菓子山と積まるる地蔵盆 成田なな女 春燈 201211  
汲音の闇を背に地蔵盆 大山文子 火星 201211  
童より爺婆多き地蔵盆 藤田かもめ ぐろっけ 201212  
三尺帯すぐにゆるむ子地蔵盆 磯田せい子 ぐろっけ 201212  
夜更けまで人居こぼるる地蔵盆 野上杳 201311  
地蔵盆浪花に住みし遠き日よ 原田たづゑ 春燈 201312  
閻王に親しみ畏れ地蔵盆 尾崎みつ子 雨月 201312  
みほとけの回りで遊ぶ地蔵盆 高橋ひろ 万象 201312  
地蔵盆塾と宿題すばしこく 村田とくみ ぐろっけ 201402  
操りの人形笑ふ地蔵盆 黒住康晴 201410  
暮れてなほ路地に子の声地蔵盆 秋葉雅治 201410  
一睡に屋根濡れてをり地蔵盆 能村研三 201410  
町の怪を語る長老地蔵盆 黒住康晴 201410  
迷ひ込む袋小路や地蔵盆 粟倉昌子 201411  
地蔵盆の隠居大学賑はへる 宮崎左智子 201411  
昼酒に杖忘れたり地蔵盆 本木茂 万象 201412  
かさばれる駄菓子の袋地蔵盆 斉藤マキ子 末黒野 201512  
人生ゲームいよよ佳境ぞ地蔵盆 松井季湖 201512  
地蔵盆子らは手に手に供物さげ 本多正子 雨月 201512  
百の灯を百の仏に地蔵盆 笹倉さえみ 雨月 201512  
ほそぼそと鉦鳴り続け地蔵盆 三村純也 ホトトギス 201601  
地蔵盆感謝のたすき次世代へ 伊吹之博 京鹿子 201601  
地蔵盆香花供えし子らがいて 大山夏子 201603  
降り出して土の匂ひの地蔵盆 戸栗末廣 201604  
今年子の首もすはりて地蔵盆 池田光子 風土 201611  
地震あとの辻に人寄る地蔵盆 松田明子 201611  
靴揃へゐる子がひとり地蔵盆 天谷翔子 201611  
提灯の火の点りそめ地蔵盆 樺山翠 雨月 201612  
地蔵盆前だれ赤く立ちませり 樺山翠 雨月 201612  
雀斑の少女が仕切る地蔵盆 内海良太 青嶺 201612  
子犬にも駄菓子与ふる地蔵盆 大西のり子 201612  
背山より猿降り来る地蔵盆 服部鹿頭矢 馬醉木 201711  
ひと雨の地べた匂へる地蔵盆 南うみを 風土 201711  
御詠歌の茣蓙におはぐろ地蔵盆 南うみを 風土 201711  
数珠の影茣蓙に回るや地蔵盆 浅田光代 風土 201711  
をさなごに数珠繰り速き地蔵盆 浅田光代 風土 201711  
明るき灯滝まで連ね地蔵盆 原田しずえ 万象 201712  
べつたりと婆の控へし地蔵盆 藤生不二男 六花 201712  
小石より乾きてきたる地蔵盆 高倉和子 201802  
地蔵盆知る顔の皆揃ひけり 谷口一献 六花 201810  
地蔵盆幼いはしゃぐ思ひ出す 長崎桂子 あを 201810  
無患子の実の青々と地蔵盆 浜福恵 風土 201811  
界隈に子どもの増えし地蔵盆 浜福恵 風土 201811  
お供はいつも連名地蔵盆 升田ヤス子 六花 201812  
地蔵盆眉は円かに微笑する 田中美惠子 201812  
ちびつこの忍者姿や地蔵盆 中堀倫子 201812  
御詠歌の風に途切るや地蔵盆 磯野青之里 六花 201911  
珍皇寺の鐘の音わたり地蔵盆 横山昭子 雨月 201912  
坊さまは子らと仲良し地蔵盆 横山昭子 雨月 201912  
電子機器あやつる子等の地蔵盆 野上あつ子 雨月 201912  
塾終り駆けつけたるは地蔵盆 篠原美千子 雨月 201912  
僧の読経子供一人の地蔵盆 篠原美千子 雨月 201912  
爺婆が地蔵守りて地蔵盆 篠原美千子 雨月 201912  
はんぺんと竹輪のうたげ地蔵盆 辻響子 201912  
町辻の夜空明るし地蔵盆 丸山千穗子 末黒野 202004  
地蔵盆菓子の包みを握りしめ あさなが捷 202007  

 

2020年8月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。