鳶尾草・一八      48句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
たちどころに鳶尾花を現じめせ 中原道夫 銀化 199907
一八に鞍馬の雨の始まりぬ 田畑保英 火星 199908
一八や一戸残りし藁屋根に 鈴木夢亭 塩屋崎 199910
一八の見よとばかりに数咲けり 阿部ひろし 酸漿 200006
鳶尾草や野鍛冶火花をよくとばす 皆川盤水 春耕 200006
一八や一の谷まで海の風 小田道知 円虹 200008
一八や抱かれたき子が両手上ぐ 杉浦典子 火星 200108
一八や店に残せる長火鉢 志水芳秀 俳句通信 200108
不退寺にして鳶尾の花の影 雨村敏子 200108
鳶尾の花鳶尾の花の影 雨村敏子 200108
鳶尾草の花のしろたへ舞ふごどし 阿部ひろし 酸漿 200205
一八をいただく家や藁庇 鎌倉喜久恵 あを 200206
一八やもうこれまでと家を出づ 芝尚子 あを 200208
一八を白あやめかと夫の問ふ 二瓶洋子 六花 200210
一八と言はれてみれば一八に 梅谷昌弘 雲の峰 200210
一八の白妙ゆらぐこともなし 阿部ひろし 酸漿 200306
視界一八○度玄界灘冴ゆる 宮崎すみ 対岸 200404
一八やあらためて朝の目をさます 阿部ひろし 酸漿 200406
一八や炭負ふ人のやすみ岩 瀧春一 常念 200606
一八のかたまつてゐる小学生 富沢敏子 200608
根づきたる伊那の一八の濃紫 阿部文子 酸漿 200609
一八や爺婆猫の一軒家 滝沢伊代次 万象 200706
一八や背骨一茎立てて見る 今谷脩 ぐろっけ 200707
一八に啄木の歌口遊む 間野暎子 春燈 200708
一八や得度受けたる子は五歳 中村外紀子 万象 200709
一八や屋外劇場はじまりし 石脇みはる 200710
一八の古代紫活けられし 稲畑汀子 ホトトギス 200806
一八や草葺屋根の雨しづく 東芳子 酸漿 200808
屋根に一八老婆どつかと縁に腰 瀧春一 深林 200901
一八の幾日かざるか家の坂 阿部ひろし 酸漿 200906
一八の一花凛と向岸 和智秀子 酸漿 200907
一八やひるをともせる鍛冶の土間 井原美鳥 200908
一八にきれいな声で話しかく 荒井千佐代 201007
一八や杭一本のアイヌ墓地 小俣剛哉 雨月 201008
白一八大き初花いただけり 阿部ひろし 酸漿 201106
一八とその名を知りて引返す 稲畑汀子 ホトトギス 201106
白一八初花のせてつづき咲く 阿部ひろし 酸漿 201106
一八やすこしむかしをすぐ忘れ 辻美奈子 201207
一八や水を湛へて釣瓶井戸 代田青鳥 風土 201208
移植せし母の一八色淡き 笹村政子 六花 201208
一八や昔神田に市場あり 齊藤實 201210
鳶尾草や古屋にふたり障りなく 酒井秀郎 返り花 201211
咲き揃ふ一八の白井戸は古り 滝澤圭子 雨月 201310
一八を見てゐる粋な烏かな 大坪景章 万象 201509
人信じがたき世一八の白ひらく 山崎靖子 201707
鳶尾草を垣とし鶏を放ち飼ふ 宇都宮敦子 201708
一八や木遣り唄うてしづしづと 中島陽華 201809
鳶尾草や五行に足らぬ母の文 鈴木幾久 馬醉木 201909
子規詠みし一八の花咲きにけり 志方章子 六花 202009

 

2023年6月24日 作成

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