漁 火  117句

仲秋や漁火は月より遠くして   山口誓子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
夕焼の海漁火に明け渡す 稲畑汀子 ホトトギス 199808  
夕焼の昨日と違ふ漁火よ 稲畑汀子 ホトトギス 199808  
漁火の増えゆく早さ夜の秋 稲畑汀子 ホトトギス 199808  
野分後の遠漁火のひとつふたつ 高橋さえ子 199902  
漁火につづく銀河や島泊り 穴澤光江 花菜風 199907  
漁火が星となりたる冬岬 穴澤光江 花菜風 199907  
漁火の星となりゆく涼夜かな 田中佐知子 風土 199908  
漁火を見てゐたる目に流れ星 稲畑汀子 ホトトギス 199909  
一湾の漁り火消えてより良夜 長田等 200002  
飛石のごとき漁火十三夜 清水谷法明 200002  
漁火の吹き消されたる寒の入 山田六甲 六花 200002  
漁火のひとつづつ殖え星迎 金子浩子 馬醉木 200010  
漁火の点りはじめし沖おぼろ 吉岡久江 火星 200010  
漁火のまたたきの透く青簾 鈴木夢亭 春耕 200010  
漁火のみるまに増えし神の留守 浜口高子 火星 200102  
漁火はひとかたまりに朧かな 作山泰一 200107  
漁火の数増してきし夜の秋 市幸子 春耕 200110  
漁火の殖えてはじまる踊唄 北川英子 200110  
青朱欒漁火ひとつづつ殖ゆる 益本三知子 馬醉木 200111  
秋冷の海に漁火北斗燃ゆ 藤村美津子 春耕 200112  
漁火を結びて長き銀河かな 寺内佶 遠嶺 200201  
漁火や冬の潮のまへうしろ 瀬川公馨 200202  
漁火か佐渡の灯か雪舞ひそめぬ 根岸善雄 馬醉木 200204  
おぼろ夜の漁火ゆれて数なさず 中村房子 馬醉木 200205  
漁火の沖に月あり朧かな 平田紀美子 風土 200207  
春愁や漁火一つ離れゐる 酒井康正 百鳥 200207  
漁火の端に掛かるや天の河 宮原みさを 花月亭 200208  
漁火に加勢せむとや星流る 泉田秋硯 200211  
漁火へ銀漢しだる丹後かな 柴野静 200212  
漁火の触れんばかりや銀河濃し 小西明彦 200302  
漁火の瞬き近く冬の暁 林和子 雲の峰 200302  
漁火のまたたく初夏の能登泊り 阿波谷和子 雲の峯 200308  
梅雨寒や島の漁り火をちこちに 岡本眸 200309  
われにのみ見ゆる漁火魂迎へ 遠藤真砂明 200311  
立秋のはや漁火の数知れず 長沼三津夫 200311  
漁火の瞬き初めし月見草 渡辺政子 雲の峰 200411  
漁火も疲れの見えてゐし夜なべ 定梶き悦 ホトトギス 200501  
水産高校漁火のごと秋灯 佐野まさる 百鳥 200501  
漁火はかならず遠し雪催 戸田和子 200504  
漁火の空と溶けあふ朧かな 諸冨清子 対岸 200506  
天の川まで昇りゆく漁火か 鷹羽狩行 200508

「白魚火」

六〇〇号

を祝して

漁火のいよいよ遠し夏の夜 牧原佳代子 酸漿 200510  
漁火の漂ふ闇や遠花火 山村修 酸漿 200511  
秋驟雨あふみの漁火の一つだに 本城布沙女 雨月 200602  
時雨るるに漁火数へゐたりけり 波多野キヨ子 200603  
雛の夜を漁火遠くまたたけり 竹腰千恵子 200605  
漁火に烏賊寄せの神集ひたり 延広禎一 200608  
知床の漁火淡き白夜かな 博多永楽 雨月 200608  
漁火の消えて澄みゆく大銀河 寺沢千都子 万象 200612  
温泉けむりに秋の漁火ゆらぎ点く 遠藤真砂明 200612  
漁火かはた狐火か海荒るる 近藤幸三郎 風土 200702  
春浅し漁火の混む与謝の海 永井雪狼 200705  
寒星の漁火の上へ座を移す 川口襄 遠嶺 200705  
漁火に北斗涼しく語りかけ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200707  
漁火を繋ぎ星月夜となりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200708  
漁火の増えゆく八十八夜かな 鈴木千恵子 万象 200709  
漁火の灯りほつほつ十三夜 中村悦子 200711  
漁火の遠きにありて月の海 落合絹代 雨月 200802  
漁火のひとつが遠し翁の忌 唐木和世 200803  
寝惜しむや烏賊の漁火窓に増え 杉山瑞恵 雨月 200809  
漁火の沖の賑はひ流れ星 久保久子 春燈 200811  
漁火を見せて停車の花の駅 加藤克 200904  
点描の漁火涼し七つ島 鈴木伸一 200909  
寒柝や終の一打は漁火へ 薮脇晴美 馬醉木 201005  
寒明けや沖の漁火数増しぬ 加藤克 201005  
ビール酌む沖漁火へ挙げもして 豊田都峰 京鹿子 201008  
漁火をいくつ残して梅雨の闇 花岡豊香 酸漿 201009  
漁り火の青ざめてゐる夜光虫 和田照海 京鹿子 201011  
大灘に漁火ひとつなき良夜 松井志津子 201012  
病棟ゆ遠漁火の見えて秋 中山純子 万象 201012  
漁火を残してつるべ落しかな 濱谷和代 万象 201101  
紀伊の夜や寒漁火の妖しさに 小澤菜美 201103  
漁火のいつしか殖ゆる冬銀河 黒滝志麻子 末黒野 201103  
漁火の燃ゆるがごとし伊豆の海 中山静枝 201108  
漁火の消えし海峡星月夜 木山白洋 馬醉木 201110  
漁火や胸先ひたす秋の闇 コ田千鶴子 花の翼 201111  
漁火を朧の底にワイン酌む 八城洋子 末黒野合同句集 201203  
漁火寒しつひの住処のともるごと 定梶じょう あを 201204  
漁火のまばたく光り海に映え 岡野安雅 かさね 201208  
夕涼み沖の漁火見えて来し 中道愛子 201211  
漁火の海へなだるる天の川 尾崎みつ子 雨月 201212  
沖暮れて残る漁火一の酉 川村亘子 末黒野 201302  
宇宙へと冬の漁火白光す 佐用圭子 201303  
漁火の遠のいてゆく蕪蒸 浜口高子 火星 201303  
漁火のだんだん増ゆる冬の宿 川井素山 かさね 201303  
漁火の今日は消えをり流灯会 斉藤マキ子 末黒野 201304  
漁火にまたたき返す寒北斗 林八重子 馬醉木 201305  
漁火の向かう大きな月出づる 亀田やす子 ははのこゑ 201306  
海境にそふ漁火や籐寝椅子 中野京子 201310  
夜長の燈消して漁火引き寄する 森脇貞子 雨月 201312  
秋夕焼消えて漁火沖に浮く 川井素川 かさね 201312  
秋水の映す漁火濃かりけり 久保久子 湖心 201402  
涙拭くや寒オリオンと漁火と 荒井千佐代 201402  
原潜の灯も漁火も朧なり 田中貞雄 ろんど 201403  
漁火も対岸の灯もおぼろにて 玉置かよ子 雨月 201405  
漁火を見尽して閉づ春障子 下平しづ子 雨月 201406  
漁火はおなじところに明易し 根橋宏次 やぶれ傘 201509  
漁火の誘ふ郷愁夏の果て 小川玉泉 末黒野 201511  
漁火を遠見の湯宿夜の秋 今村千年 末黒野 201511  
漁火の一つ遠のく秋思かな 森岡正作 201511  
湯上りや漁火見ゆる籐寝椅子 波多野孝枝 末黒野 201604  
短夜の漁り火ちかき芝の露 水原秋櫻子 馬醉木 201607 『蓬壺』
漁り火の点景として闇涼し 鈴鹿仁 京鹿子 201607  
漁火の沖に出揃ふ夏はじめ 前田美恵子 201610  
漁火の線となる夜の天の川 藤岡紫水 京鹿子 201610  
月見草漁火沖に灯りけり 八代洋子 万象 201611  
漁火の沖へうつりし無月かな 笹村政子 六花 201701  
漁火のみつよつ釣瓶落しかな 永淵惠子 201701  
漁火の見えゐて遠し三日の月 池谷鹿次 末黒野 201704  
釣り舟の漁火淡き月の夜 佐藤康子 末黒野 201712  
流星の果ては漁火能登の浜 石黒興平 末黒野 201802  
漁火の横一線や夏に入る 石黒興平 末黒野 201808  
漁火の星に連なる涼しさよ 石黒興平 末黒野 201810  
漁火に涼しき星の水平線 竹村淳 201811  
胸先に宿す漁火露しとど コ田千鶴子 馬醉木 201812  
沖合の漁火滲む初時雨 高木邦雄 末黒野 201903  
調弦やとほく漁り火がきれい 井上菜摘子 京鹿子 201904  

 

2019年11月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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