海 豚    56句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
海豚いな烏賊船べりに声ありき 小菅佳子 199810
一湾や海豚群れたる赤黒し 岡井省二 199811
初潮のいるか日和と云ふべしや 白澤良子 199912
炎天をいるかの顔ですたすたと 津田このみ 月ひとしずく 199912
冬ぬくし海豚は海を恋うてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
冬の旅いるかは空の輪をくぐる 三宅やよい 玩具帳 200004
春潮の飛びくるベンチ海豚ショー 鶴目鯛遊子 六花 200006
公園の石の海豚も凍てゆるむ 笹家栄子 200104
海豚座を覚えたばかり冬隣 児玉硝子 船団 200105
しばらくは海豚と遊び春の航 泉田秋硯 200107
海豚くるならひの岬夏帽子 近藤暁代 馬醉木 200110
目つむりて泳げる海豚桐一葉 山田六甲 六花 200111
秋の雨夢から覚めぬ海豚かな 市川伊團次 六花 200201
全身を夕焼に染め海豚跳ぶ 泉田秋硯 200210
秋天や船の両側いるか跳ぶ 船山博之 百鳥 200212
月待つに海豚ドルフイン高くひるがへり 林香燿子 200212
早春の海豚見に出る小桟橋 岡山裕美 雲の峰 200305
秋の波追ふ秋の波ふと海豚 今瀬剛一 対岸 200311
船に蹤く海豚さびしや波を跳ぶ 長谷川史郊 馬醉木 200312
太陽へ海豚たかだか夏休 飯塚雅子 200401
海豚見に四月の端の富戸の航 樋口桂紅 草の花 200407
回遊の海豚ニタリと夏休 篠田純子 あを 200409
水族館生まれのいるか水の秋 長屋璃子 火星 200412
十二月海豚と遊ぶ指の先 吉田康子 火星 200502
大寒や海豚は芸を磨きをり 早崎泰江 あを 200503
春の風海豚のジャンプ高きかな 須賀敏子 あを 200504
海豚跳び岬の沖のただならず 淵脇護 河鹿 200505
花冷の海豚見て喰ふ握り飯 戸栗末廣 火星 200506
春の航合槌打つて海豚蹤く 禰寝瓶史 京鹿子 200507
海豚シヨー喝釆を浴び子供の日 沼口蓬風 河鹿 200508
水中に身二つとなる海豚の子 竹内弘子 あを 200509
総身もて芸するいるか水の秋 中村恭子 200512
海豚シヨー喝采を浴び秋彼岸 沼口蓬風 河鹿 200601
毬投げて海豚のショーの始まれり 井出やすはる 酸漿 200604
海豚の死推理の果ては朧にて 泉田秋硯 200607
夏暁や生簀の海豚餌を乞ふ 阿部悦子 酸漿 200707
北海の高波越えているか翔ぶ 鈴木朗月 万象 200801
花冷やいるかの首に輪投げの輪 齋藤朋子 やぶれ傘 200806
白南風や海豚飛び入る五色の輪 竹中一花 200910
煤逃の老若男女海豚ショー 坂上香菜 201003
魚群れいるかが群れて人が群れ 中尾廣美 ぐろっけ 201101
バタフライ海豚の気持知りたくて 片岡久美子 201110
手を振るは給餌終了海豚ショー 田中芳夫 201204
水飛沫く海豚のジャンプ夏の空 長濱順子 201208
かの役者海豚で逝きしと言ひて食ぶ 中田みなみ 201302
枯木山巨大海豚のやうな雲 上原重一 201303
七浦に港七つや海豚飛ぶ 遠藤真砂明 201503
荒南風や海峡海豚護衛せず 和田照海 京鹿子 201510
海豚跳ぶトリプルアクセル決まりさう 山口ひろよ 201703
梅雨雲の宙へ高飛ぶ海豚ショー 高久正 201708
梅雨の冷え忘れて興ず海豚ショー 小川玉泉 末黒野 201710
魚は氷に海豚は京の青空へ 火箱ひろ 船団 201802
新涼やいるかは空へ二回転 宮内とし子 201810
海豚跳ぶ看板伊豆の波しづか 中田みなみ 202210
了解と海豚は跳んでみせにけり 中田みなみ 202210
海豚らの見送り厚き硝子越し 中田みなみ 202210

 

2023年1月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。