芋煮会     70句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
山寺の空つつぬけの芋煮会 三原清暁 春耕 199902
芋煮会火の看護婦を仰せつかる 櫂未知子 銀化 199912
猛る火に竈の割るる芋煮会 渡辺美知子 200001
芋煮会鍋洗ふ役残りけり 上原若子 200012
菩提寺の大鍋借りし芋煮会 鈴木大林子 春耕 200110
芋煮会声の大きくなつて来し 鈴木多枝子 あを 200110
芋煮会少し冷えきし夕翳り 相蘇こいと 春耕 200201
芋煮会遊び下手なる膝ばかり 山尾玉藻 火星 200201
芋煮会年一回のための鍋 泉田秋硯 200201
大椀のゆきわたりたる芋煮会 米澤光子 火星 200202
退官の署長の酔や芋煮会 白岩三郎 馬醉木 200212
長男はいつもしんがり芋煮会 南洋子 対岸 200212
芋煮会百姓が手を遊ばせて 立石萌木 雨月 200303
屋上の看板変えて芋煮会 井上綾 ぐろっけ 200312
新顔も古参もなくて芋煮会 池田冨美 帆船 200401
一村をからつぽにして芋煮会 佐々木よし子 200402
鍋につく土も焦げたる芋煮会 高倉和子 200412
立て膝をときどきしたる芋煮会 飯塚ゑ子 火星 200501
欲得の去りて旨しや芋煮会 長志げを 遠嶺 200501
大釜を据ゑ村人の芋煮会 西教文江 築港 200501
芋煮会音頭取りたる出羽の衆 武井哲 八千草 200505
芋煮会肉にこだわり米沢藩 芦川まり 八千草 200604
天界も芋煮会などしてゐるや 伊藤白潮 200611
駅遠き暮しにもなれ芋煮会 渡邉紅華 酸漿 200701
芋煮会ならずも若き声ま近 山崎靖子 200702
芋煮会マイク音量割れてをり 能村研三 200710
芋煮会白き流木置かれあり 能村研三 200711
大鍋の湯気高々と芋煮会 小滝奈津江 酸漿 200712
会津奥道あちこちに芋煮会 高田令子 200801
奥多摩に月山を召し芋煮会 松村義男 遠嶺 200801
惟好日茣蓙を地べたに芋煮会 有働亨 馬醉木 200801
芋煮会漢が勇み火を熾す 安部和子 雨月 200802
夕星に別れを告げて芋煮会 上原重一 200901
みちのくの訛楽しき芋煮会 大泉美千代 雨月 200901
衝立に戸板一枚芋煮会 山田六甲 六花 200910
煮える迄尻取り合戦芋煮会 久染康子 200911
芋煮会の大鍋五万食といふ 彦根伊波穂 200912
初顔の訛の温し芋煮会 三橋玲子 末黒野 201004
芋煮会川原に燠火のこしゆく 大西八洲雄 万象 201007
芋煮会ひと口コンロ持ちよりて 鈴木てるみ ぐろっけ 201012
川上に雨雲垂るる芋煮会 根橋宏次 やぶれ傘 201101
農作の労をねぎらひ芋煮会 池田加寿子 201101
芋煮会箸は自前の若狭塗 中島知恵子 雨月 201102
蓑虫の貌に日の射す芋煮会 城孝子 火星 201201
大鍋を寺より運ぶ芋煮会 北崎展江 くりから 201209
火の舌にかまど舐めさせ芋煮会 布川直幸 201210
地ことばに通訳付きの芋煮会 久染康子 201312
胸当を当てて坐りぬ芋煮会 だいじみどり 201401
毒味する女町長芋煮会 藤沢秀永 201401
年寄りに前期と後期芋煮会 荒木甫 201403
「流浪の民」に盛り上がりたる芋煮会 能勢栄子 201404
招かれて釜のまん前芋煮会 久染康子 201411
綿菓子を持たされてゐる芋煮会 楠原幹子 201501
芋煮会偲ぶ人増ゆアルバムに 石川賢吾 201504
フランスパン截りて始まる芋煮会 飯田ひでを 201512
川音をちょっと足す昼芋煮会 のざきまみこ 201512
しあはせの数珠を繰りをる芋煮会 前田美恵子 201601
田舎味噌どんと落とせり芋煮会 成宮紀代子 201612
乱切りに恋の噂も芋煮会 大矢恒彦 201612
芋煮会焦げたる石をまた使ふ 柴田佐知子 201701
手づかみで塩を足しゐる芋煮会 高倉和子 201803
手掴みの葱やきのこや芋煮会 岸洋子 201803
老いの顔美事にならぶ芋煮会 波戸辺のばら 船団 201806
誘はれて酒一升と芋煮会 秋川泉 あを 201901
砂をかけ火をなだめたる芋煮会 松田明子 201902
耳痛き話が一つ芋煮会 伊藤隆 201908
芋煮会会計係すぐ決まる 森岡正作 201911
白髪の腰なくなびく芋煮会 森屋慶基 風土 202001
長屋門五十人余の芋煮会 秋川泉 あを 202002
火吹竹ころがつてゐる芋煮会 松田明子 202006

 

2021年11月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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