出 雲     151句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
巣燕や出雲は神と蕎麦の国 水原春郎 馬醉木 199807
出雲蕎萎の朱き塗椀夏の逝く 陣野今日子 風土 199812
うさぎ波跳び箱飛びに出雲は春 菊池和子 京鹿子 199901
出雲路や稔り田刈田となりあひ 鷹羽狩行 199911
出雲とて家々はみな神の留守 門脇山卯 俳句通信 200001
出雲崎へ貫く一路紅葉冷 小澤克己 遠嶺 200002
雨なくば銀河は近し出雲崎 小澤克己 遠嶺 200002
八雲立つ出雲雪ふるさざれ石 阿部ひろし 酸漿 200003
雪風や出雲造りの築地松 阿部ひろし 酸漿 200003
だし吹くや出雲の鶏の啼きわたる 小形さとる 200008
新涼や出雲の山に力あり 小林あつ子 火星 200011
落鮎の川上の出雲閉ざす 宮津昭彦 200101
新涼や出雲の山に力あり 小林あつ子 火星 200104
初東風や風上に在る出雲富士 浜田南風 200104
鱈汁の具のしやりしやりと出雲崎 菅沼義忠 200105
諏訪さの出雲恋しの落し文 大橋麻沙子 雨月 200108
茅花ぬくや伯耆・出雲の岐れみち 小形さとる 200108
諏訪にある出雲の神の落し文 大橋敦子 雨月 200109
雲の峰出雲風土記の只一巻 嵯峨根鈴子 火星 200111
酒神バッカスのほかは出雲へ旅立ちぬ 鷹羽狩行 200112
奥出雲旅の小駅の神楽笛 和田照海 京鹿子 200202
出雲に神話人に歴史や後の月 中島知恵子 雨月 200202
出雲なる稲佐の浜は冬の波 平野官爾 風土 200203
秋日没り赫と峙つ出雲富士 福盛悦子 雨月 200203
大社旗を立てて出雲の祭かな 平野官爾 風土 200203
御講凪出雲訛の聞きとれて 大山文子 火星 200204
雁ゆきて灯ともる雪の出雲崎 根岸善雄 馬醉木 200204
燈台に波の花散る出雲崎 山崎羅春 春耕 200205
出雲路や古里の風暖かき 家塚洋子 酸漿 200206
出雲崎宿の土産に紙風船 上原瑞子 200208
旅の朝祝詞すずしき出雲神 小林玲子 ぐろっけ 200210
冬牡丹清水より来て出雲で逢ふ 島たか子 200301
バッカスを迎へ出雲のワイナリー 坂口三保子 ぐろっけ 200303
七夕や甍寄り合ふ出雲崎 深澤鱶 火星 200309
土雛の出雲の国の匂ひかな 中道錦子 200312
ここ出雲大注連縄に死角なし 三好智子 200403
朝寝して出雲の鰐の如く居り 成井侃 対岸 200406
落花浴ぶ両手を広げ出雲の子 中島瑞枝 百鳥 200407
日は西に出雲街道麦の秋 潮伸子 風土 200408
出雲和紙展きて偲ぶ盆の月 落合絹代 風土 200411
神在の出雲より蕎麦とどきたり 酒本八重 里着 200506
飛魚のつみれつくりし出雲かな 中道愛子 200508
出雲なれ風蘭神の白さとも 樺山翠 雨月 200509
稲妻のトンネルいくつ抜け出雲 禰寝瓶史 京鹿子 200601
神集ふ出雲渋滞ただならず 村上沙央 200603
国引の出雲や戸毎干菜吊り 橋添やよひ 風土 200603
出雲ばし長谷川画廊新春展 鈴木榮子 春燈 200604
八雲たつ雪の出雲となりにけり 田中千枝子 対岸 200604
桃咲きて出雲風土記の神遊び 石田阿畏子 馬醉木 200606
種蒔いてよりの出雲の曇りぐせ 大山文子 火星 200606
夏はじめ大愚良寛出雲崎 中島陽華 200606
奥出雲郭公が啼き牛が鳴き 清水明子 遠嶺 200609
築地松に梅雨の雨つぶ出雲かな 近藤紀子 200610
雨あがる出雲大社の新松子 松下八重美 200612
水うまし出雲くにはら冬初め 橋添やよひ 風土 200701
国引の出雲や戸毎干菜吊り 橋添やよひ 風土 200701
初しぐれ出雲北稜昏めけり 浜田南風 200702
海鼠突く波靜もれる出雲崎 森重夫 万象合同句集 200703
けふもまた出雲崎から風花す 佐藤恭子 あを 200704
春行くや出雲風土記の頁繰る 小野寺節子 風土 200707
出雲より黄泉に入りける花筏 延広禎一 200707
おきまりの出雲の宿の蜆汁 山田をがたま 京鹿子 200709
不昧公晴とや出雲の秋高し 堀井英子 雨月 200801
神等去出の出雲国原霧立ちぬ 宮原悦子 雨月 200802
ほどほどに賑はふ出雲神有月 中村勝行 200802
出雲路や時雨のあとの日が匂ひ 唐木和世 200803
遷宮の出雲祭へ発ちにけり 田宮勝代 酸漿 200809
出雲路の風のさやぎに稲の花 金森教子 雨月 200811
穂芒や出雲の国へおいでませ 筏愛子 200812
柿を捥ぐ夫と姑との出雲弁 和田森早苗 200901
佳き友と出雲に仰ぐ今日の月 花岡豊香 酸漿 200901
神在月出雲に遊び賑はしき 大泉美千代 雨月 200903
風冴ゆるここに出雲のさざれ石 山田暢子 風土 200903
春を待つ出雲の瑪瑙うすみどり 青山悠 200905
春水の出雲の国へ旅の身を 佐藤ナオ子 遠嶺 200907
天守より出雲石見や風薫る 田中芳夫 200908
初春や出雲の阿国幕上り 前原早智子 春燈 201002
出雲へは歩いてまゐる神の旅 柳川晋 201002
出雲より神の戻りし広間かな 竹内悦子 201003
初日の出雲の隙間を広げけり 永田勇 六花 201004
丹頂鶴つる飛来やはり出雲は神の国 泉田秋硯 201005
大挙して花の出雲へ帰省かな 椋本一子 雨月 201005
紙雛に添はす出雲の雛天神 松本三千夫 末黒野 201006
花あふち出雲は神の鈴生りに コ田千鶴子 馬醉木 201007
出雲路の旅のはじめの蜆汁 青和子 201007
出雲崎はるかに佐渡や秋落暉 森山のりこ あを 201011
神の留守出雲の蕎麦を注文す 中江月鈴子 201101
出雲への神話街道星月夜 松田明子 201101
神有の出雲は神の雑魚寝かな 稲岡長 ホトトギス 201103
神在の出雲に望む伯耆富士 菊池由惠 酸漿 201105
鉋くづ出雲の春と覚へたり 小形さとる 201105
奥出雲柞紅葉の中にあり 菊池由惠 酸漿 201105
燕来る出雲に高き築地松 来海雅子 201106
花あふち出雲は神の鈴生りに コ田千鶴子 花の翼 201111
晩稲刈るなべて出雲の神々に 上坂渥子 雨月 201202
軒低き出雲街道大根干す 生田作 風土 201203
神の留守出雲へと着く寝台卓 村田とくみ ぐろっけ 201204
五月雨に出雲八重垣籠らるる 山田六甲 六花 201207
築地松越えて黄沙の来る出雲 栗山恵子 雨月 201208
茉莉花の出窓より来る出雲そば 竹中一花 201208
雲海をぬけて出雲や甍の波 川井素山 かさね 201208
妻入の家並しぐるる出雲崎 北崎展江 くりから 201209
出雲かな千木の先より霧立つは 山田六甲 六花 201210
万緑の行けども尽きぬ奥出雲 来海雅子 201210
散骨の出雲の水も澄みにけり 山田六甲 六花 201210
秋の出雲万古の命脈神威あり 山本達人 かさね 201211
露草や出雲阿国の塚寂びて 田下宮子 201211
都心にも出雲大社や神迎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
橡の餅出雲訛りの好々爺 細川知子 ぐろっけ 201301
記紀の代のままに出雲の初山河 山本喜朗 雨月 201303
はたた神出雲の神にこゑかけて 山本喜朗 雨月 201311
鳥渡る出雲に雲の湧き続き 山田ゆう子 馬醉木 201312
八雲たつ出雲の国の注連飾 山田六甲 六花 201401
照り合ひて秋夕焼の出雲崎 古沢幸次 ろんど 201401
出雲社の大き注連縄冬日差 山崎里美 201401
妃の多き出雲の神や実南天 大川ゆかり 201403
初詣出雲の国の割子蕎麦 津田富司 201403
遷宮の出雲み社みそか蕎麦 河合とき 末黒野 201404
風光る出雲の旅に出ることに 大日向幸江 あを 201406
出雲より届く祝事小判草 竹内悦子 201409
出雲路に慶事のありて豊の秋 山本喜朗 雨月 201411
花蕎麦や出雲も奥の山の畑 大内由紀 末黒野 201501
追憶や出雲風土記の雪女郎 小野寺節子 風土 201502
神在の出雲に吉事弥頻きて 山本喜朗 雨月 201502
出雲路や朝な夕なの蜆汁 杉浦一子 万象 201505
出雲風土記青葉飾りの一頁 豊田都峰 京鹿子 201507
もてなしの出雲の蜆小粒なる 福島せいぎ 万象 201509
朧夜の出雲へ向かふ列車かな 篠藤千佳子 201510
神集ふ出雲に花鳥楓詠詩 竹下陶子 ホトトギス 201704
田水張る踏鞴の里の奥出雲 山本喜朗 雨月 201708
出雲路に神々集め冬ぬくし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
旅出雲神帰る日も近きこと 稲畑汀子 ホトトギス 201711
踊りの輪に出雲の阿国加はりぬ 中貞子 201801
出雲など寄つたことなし神の旅 柳川晋 201802
初空や出雲の湖に伯耆富士 山本喜朗 雨月 201803
木のドーム出雲にありて青葉木菟 田中美恵子 201808
油照り出雲風土記を卓上に 田中藤穂 あを 201809
出雲への直行便も神の旅 平野無石 201811
神無月出雲へ向ふ寝台車 鈴木昌子 やぶれ傘 201902
隣人も出雲へ旅の神無月 鈴木昌子 やぶれ傘 201902
みぎ出雲ひだり大阪夏つばめ 延川五十昭 六花 201908
神在祭宿のおかはり出雲蕎麦 延川五十昭 六花 201912
いかづちを供に出雲へ神立ちぬ 長谷英夫 馬醉木 202002
神在の出雲へ傘を差しゆけり 住田千代子 六花 202004
黒南風や出雲簸川の樽八つ 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
天の川今年は見たし出雲崎 延川五十昭 六花 202010
七夕や出雲崎なる昼の月 延川五十昭 六花 202011
秋入日追うてバス行く出雲崎 奥田茶々 風土 202012
どつしりと出雲の神や鏡餅 大日向幸江 あを 202102
神在りの出雲は遠し旅心 太田良一 末黒野 202103
神迎へ出雲の四辻はき清め 萩原登代子 春燈 202202

 

2022年10月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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