98句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ばりばりとさくらに雹の降りきたる 水野節子 雨月 199907
交差点の君は木琴雹の街 塩見恵介 虹の種 200005
腹這いにハーモニカ吸う雹の夜 塩見恵介 虹の種 200005
葉たばこを雹が破りし噂あり 岡本高明 200006
いつときの闇の轟音雹降れり 松本潔子 200007
雹去りて穴ぼろぼろとトタン屋根 佐藤和子 200007
機銃掃射の如くに雹の窓たたく 佐藤和子 200007
雹浮かべ豪雨の水の流れ行く 佐藤和子 200007
蕗の葉の破れ傘めきて雹あがる 佐藤和子 200007
ワイングラスに入れたる雹の宝石めく 佐藤和子 200007
すかんぽの日昏れぶつかる猫や雹や 小林一枝 海程 200011
次々に玻璃を割りゆく雹つぶて 副島いみ子 ホトトギス 200106
憤り忘れゐし地に雹をどる 林翔 200107
雹降るや身振り手振りののち語り 神野佐嘉江 船団 200201
雹降つてみな笑ひをり雹祭 長田秋男 酸漿 200206
いかづちと雹降れる夜をひとりゐる 今井妙子 雨月 200208
六甲の闇を破りて雹荒るる 山田弘子 円虹 200208
雹降つてさぼてんの花匂ひけり 竹内悦子 200208
大粒の雹もダイヤに磨けまい 泉田秋硯 200209
雷神の一喝に雹こぼれくる 中島知恵子 雨月 200209
雹飛んで風神雷神神のほと 延広禎一 200210
薔薇園に雹の狼藉ありし跡 今井千鶴子 ホトトギス 200210
うちつけに雹の降りくる桜桃忌 山口マサエ 雲の峯 200308
慈雨ながら特大の雹ともなへる 井関祥子 酸漿 200409
豹変の天気や雹を暴れさせ 羽田岳水 馬醉木 200412
大粒の雹俄かなり狐塚 三関浩舟 六花 200504
晩年の大詰めとなる春の雹 二瓶洋子 六花 200505
東海道一宿を雹打ちて過ぐ 須田紅三郎 200506
掻き曇る音が転がる春の雹 森理和 あを 200506
雷のあと砂場のバケツ叩く雹 谷合青洋 酸漿 200507
今仕方雹降らしたる空青し 谷合青洋 酸漿 200507
雹の傷癒え初茄子の色のよき 中村廣子 酸漿 200508
曾てなきこの大粒の雹嵐 壇原さち子 酸漿 200508
ぴしぴしと四月の雹が物たたく 長澤健子 酸漿 200508
雹降つて川の消えたる橋渡る 金澤明子 火星 200509
天帝の怒りか一瞬雹礫 田中時子 八千草 200511
蓮の葉を八つ裂にせり秋の雹 宝玉トシ子 200601
大粒の雹を敷きたり庭の芝 籾山和子 酸漿 200610
雹ころげ送って行って送られて 中原幸子 以上、西陣から 200705
雹コロコロ昼は喪服を着ておりぬ 中原幸子 以上、西陣から 200705
時ならぬ雹に実梅のあまた落つ 二神節子 200707
小晦日人工芝に雹跳ねる 赤座典子 あを 200802
雹降つて猫そそくさと軒下に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200805
人遁がし雹を躍らす石だたみ 林翔 200808
百合の木を痛めて雹の去りにけり 阿部文子 酸漿 200810
雹打つて平らな水の沸騰す 神蔵器 風土 200908
生りそめしばかり雹に打たれけり 根岸善行 風土 200909
雹降るを見る幼子の眼となりて 竪山道助 風土 200909
玻璃を打つ雹の烈しさ魂奪ふ 竹内悦子 200909
夫の体四角に雹の中を来る 柴田久子 風土 200909
ゲリラ雨雹を伴ひ畑荒らす 山口キミコ 200909
群衆を見事蹴散らし雹一過 泉田秋硯 200910
雹去りて大聖堂は人を吐く 山本浪子 風土 200910
不意を撃つ窓の礫や冬の雹 安本恵子 201001
忽然と高尾の雹やみどりの日 海上俊臣 酸漿 201009
雹はねて二つ三つは四阿へ 大崎紀夫 やぶれ傘 201011
雹降つて都心止まつてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201106
春の雹降るや天変地異の昼 鈴木礼子 末黒野 201107
春の雹昨日の言葉忘れたく 中尾廣美 ぐろっけ 201108
雹一穎献ずるごとく硯海へ 荒木甫 201110
雹降つて青葉の傷の香にむせる 鳥居おさむ 鳥居おさむの、背骨。 201207
不揃いの雹をバラ撒き夏嵐 木村茂登子 あを 201207
真空の色は灰色雹来るか 吉田政江 201207
ボンネットに雹の禊や路地の騒 和田政子 201207
雹跳ねて関東平野ひた濡らす 鴨下昭 201208
雹の晴ひとりになりたい小半日 鴨下昭 201208
雹過ぎしあとの明るさ修司の忌 広渡敬雄 201208
天気予報雹降る気圧配置告ぐ 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201208
雹降るや弾む高さのランダムに 藤沢秀永 201209
雹降りて混沌の世を叩きたる 岩月優美子 201209
雹となり龍の鱗のぱらぱらと 近藤喜子 201209
或る夕べ牡丹の花を雹が打つ 今井千鶴子 ホトトギス 201209
雹降りしあとの満月的皪と 古川夏子 201210
竹藪に風の音地に雹の音 國保八江 やぶれ傘 201211
俄なる暗さよ雹が窓を打つ 齋藤朋子 やぶれ傘 201211
雹一過やさしき雨を残しけり 大久保白村 ホトトギス 201212
雹はげし家庭菜園壊滅す 大久保白村 ホトトギス 201212
雹降りてあれよあれよと溝を埋む 大久保白村 ホトトギス 201212
突然の雹雨にあわてる猫じゃらし 鎌田慶子 ろんど 201301
五センチの雹フェラーリを直撃す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306
雹予報ありしが出掛けねばならぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201306
雹降つて都心を白く塗り替へる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306
雹の音とは気づかざる五六人 稲畑汀子 ホトトギス 201306
初夏の雹の飛び散る昼の闇 舩山東子 ろんど 201309
仰天や傘に転がる春の雹 松田和子 201406
雹降らし天の憤怒の鎮まりぬ 斉木永久 馬醉木 201407
黒雲や数多の雹が戸を叩き 土井久美子 201409
天の采配丁々発止と雹降れり 黒澤登美枝 201409
この世への天の戒め雹降れり 大室恵美子 春燈 201410
雨音のはたと弾みて雹となる 今橋眞理子 ホトトギス 201411
青梅をたたき落として雹去りぬ 見田英子 春燈 201411
一丁目だけにありたる雹の害 木村享史 ホトトギス 201501
雹降りし虚碧の句碑の除幕式 稲畑汀子 ホトトギス 201506
鎌倉に大粒の雹虚子忌なり 竪山道助 風土 201507
崩れ伏す真昼の雹に打たれゐて 押田裕見子 202010
雹打つて平らな水の沸騰す 神蔵器 風土 202208
残りいる実を狙い撃ち雹の降る 高畑太朗 202209
混沌の社会を叱咤雹猛る 本池美佐子 202209

 

2023年8月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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