冬 霞     169句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
湖凪ぐやみかどを悼む冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 199811
橋かゝる日も近づきぬ冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 199811
近づけば展けゆきけり冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 199811
冬霞六甲遠き朝かな 稲畑汀子 ホトトギス 199812
海に懸けし道の遙かや冬霞 中根美保 風土 199902
冬がすみお台場沖の巡視艇 市橋進 春耕 199903
日に一度鳴呼と言ひたし冬霞 林朋子 船団 199903
冬霞ひとに会ふべく舟使ひ 岡本眸 199906
桃太郎現れさうな冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 199911
よく晴れしことに旅路の冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 199912
上毛の三山さがす冬霞 阿部ひろし 酸漿 200001
海荒れの史話秘む果の冬霞 大橋敦子 雨月 200001
はるけきは浅間の雪か冬霞 阿部ひろし 酸漿 200001
観音の御姿あり冬霞 村越化石 200001
柵と柵との違ひ冬かすみ 中原道夫 銀化 200002
冬霞餘命に掛けておくらしき 中原道夫 銀化 200002
湖はお皿吾が飲食の冬霞 本橋怜加 冬牡丹 200003
あがりても低き遮断機冬霞 岡本眸 200003
冬霞展望階に待ち合す 東海千枝子 200003
濃淡も色の一つや冬霞 西山胡鬼 京鹿子 200004
わが墓の黒く小さく冬がすみ 岡本眸 200004
冬霞口ごもるとき鳥に似て 岡本眸 200005
議事堂の冬霞して会期果つ 坂井建 ホトトギス 200005
冬霞とは先の最高速路 稲畑汀子 ホトトギス 200012
立体の富士平面に冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 200012
冬霞ひとりの客に舟戻す 中川冬紫子 春耕 200101
冬霞む浦賀造船鴎来る 中川冬紫子 春耕 200101
終ひの地の京の町の灯冬がすみ 中川芳子 200103
冬霞波の篩ひし汀砂 品川鈴子 船出 200104
舂けば筑波のあたり冬霞 金子浩子 馬醉木 200104
冬がすみ両手で測る島の幅 小林あつ子 火星 200104
どの路地も汀へ抜けて冬霞 品川鈴子 船出 200104
遠ければものみな美しき冬霞 須田千代 200104
六甲に近づけば消え冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 200112
冬霞抜け街抜けてをりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200112
にはとりに蹴爪が二つ冬がすみ 吉田島江 火星 200201
冬霞去りし海辺の色変る 坊城中子 円虹 200202
逃げみちは残しおくもの冬霞 海輪久子 円虹 200202
筑波嶺は女体山が高し冬霞 金子つとむ 春耕 200202
鳥一羽舞はせて岳の冬がすみ 小澤克己 遠嶺 200202
逝かれけりレインボーブリッジ冬霞 楠原幹子 200203
高原の一番電車冬がすみ 大曽根育代 遠嶺 200203
冬霞いのちいくつか草臥れぬ 中原道夫 銀化 200203
湯の里の火の山模糊と冬霞 村瀬初実 春耕 200204
色ちがふ釦が一つ冬がすみ 田中武彦 六花 200205
冬霞車窓に富士を嵌め込みて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200212
冬霞小さくなりて母逝きぬ 伊藤総司 雲の峰 200302
巻貝の吐き出す冬の霞かな 高橋将夫 200303
海に入る日のむらさきに冬霞 鈴木夫佐子 200303
重畳の嶺シルエット冬霞 二瓶洋子 六花 200304
夢舞台より対岸の冬霞 青木光子 築港 200304
暖流も沖ゆく船も冬霞 熊岡俊子 雨月 200304
ツインタワーの画する景色冬霞 泉田秋硯 200304
切株を蹴つて鳥たつ冬霞 柴田佐知子 200305
富士の空晴れて大地は冬霞 木村享史 ホトトギス 200306
影絵めく高層ビル群冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 200312
まつり明け神の後朝冬霞 須田紅三郎 200312
面影の消ゆることなく冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 200312
富士のせてうすうすと冬霞かな 稲畑汀子 ホトトギス 200312
柚子味噌を舐めて大和の冬霞 山尾玉藻 火星 200401
儀式果てし扉の外や冬霞 河崎尚子 火星 200402
振返る木喰の里の冬霞 小林優子 酸漿 200402
定刻の出港佐渡は冬霞 中嶋弘子 帆船 200402
奈良太郎段々として冬霞 長谷英夫 馬醉木 200404
列島の長さなど言ひ冬霞 前迫寛子 河鹿 200405
冬霞木立は海の香に沈む 長山あや ホトトギス 200406
冬霞戸隠忍法資料館 白鳥義岳 帆船 200501
七島を隠し切れざる冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 200501
冬霞富士点描のごとく置く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200501
子育ては夢のごとしや冬がすみ 高畠陽子 河鹿 200502
悪人も死の手は組まれ冬霞 柴田佐知子 200502
冬霞真珠筏の並ぶ海 平尾信一 帆船 200502
果実棚へだてて遠の冬霞 小島とよ子 遠嶺 200503
誘はれし熱海の海の冬霞 芝宮須磨子 あを 200503
富士裾野牛舎を包む冬霞 原みさえ 200503
雪舟の絵画の真偽冬霞 中川美代子 ぐろっけ 200505
冬霞ホワイトホールよりきたる 高橋将夫 星の渦 200507
蘭奢待冬の霞となりにけり 高橋将夫 星の渦 200507
思ふときその人来たり冬霞 岡本眸 200512
富士五湖の三つまり湛へ冬霞 瀧春一 常念 200606
室に入り室を出でたる冬霞 瀬川公馨 200704
満天星友人みちのくの冬がすみ 池田澄子 200704
燦燦の日に山の消ゆ冬霞 山村修 酸漿 200704
冬霞さつきとちがふ沖の船 服部早苗 200704
祝ぎごとや冬の霞も午下り 岡本眸 200712
朝の間の冬霞抜けゆく旅路 稲畑汀子 ホトトギス 200712
冬がすみ村にひとつの葬かな 谷榮子 雨月 200712
冬霞カッパドキアは素描の景 今川千鶴子 春燈 200801
絵の鬼の呵々と酒飲む冬霞 山田美恵子 火星 200802
海と湖分けし連峰冬霞 足立武久 酸漿 200803
海の上に富士浮いてをり冬霞 島谷征良 風土 200804
冬霞ハートの砂絵残る浜 川合まさお ぐろっけ 200804
冬霞む飛鳥の端に香具山も 稲岡長 ホトトギス 200804
冬霞奥まで見えてをりにけり 高橋将夫 200804
六甲の山ふところの冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 200812
大島は品川区とや冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 200901
畳なはる嶺々冬かすみふゆかすみ 小澤克己 遠嶺 200902
冬霞雪舟の絵に少し似て 波田真澄 遠嶺 200903
蕭条と日矢立つ湖面冬かすみ 北尾章郎 200904
冬霞ビルの伸びゆく丸の内 稲畑廣太郎 ホトトギス 200912
冬霞む天の橋立股のぞき 前田美恵子 201002
冬霞を枕にしたる大鴉 瀬川公馨 201004
冬霞脱ぎしばかりの富士俯瞰 稲畑汀子 ホトトギス 201012
冬霞より抜け出せぬ山路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201012
金峰山黄砂の衣冬かすみ 原田圭子 ぐろっけ 201102
方角を方位と言ふや冬がすみ 高橋龍 201105
冬霞こんちやと言ふて嬉しがる 白石不舎 201105
六甲の山遠ざかる冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201112
六甲の稜線模糊と冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201112
冬霞浪速は川の多き街 稲畑汀子 ホトトギス 201112
炭焼かぬ日の畑にをり冬霞 蘭定かず子 火星 201202
東山西山統べて冬霞 涌羅由美 ホトトギス 201203
残照を溶かし込みたる冬霞 府川昭子 春燈 201203
素粒子は無常なりけり冬霞 高橋将夫 201203
大江山鬼の吐息か冬霞 涌羅由美 ホトトギス 201203
冬霞セピアの記憶なる港 涌羅由美 ホトトギス 201203
林立のビルに表情冬霞 今橋眞理子 ホトトギス 201204
対岸に夢を繋い−で冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
町の音吸ひ込んでゆく冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
冬霞神話を秘めし湖面かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
冬霞君の気持も判らずに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
栗駒の頂浮かぶ冬霞 菅野蒔子 末黒野 201302
冬霞史蹟となりし乾ドック 田中貞雄 ろんど 201302
冬霞二川は光りあひて合ふ 塩貝朱千 京鹿子 201302
空と海同じ明るさ冬霞 出口貴美子 雨月 201303
慈眼寺の鐘ひきりなし冬霞 桑原逸子 201303
除籍簿のその先の祖冬霞 大畑善昭 201303
鐘の音を円く包みて冬霞 涌羅由美 ホトトギス 201304
十二月十四日とふ冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201312
炭坑節のみが残りて冬霞 柴田佐知子 201403
冬霞富士を立たせてものを焚く 佐藤弘香 ろんど 201403
房総の懐深し冬霞 橋場美篶 末黒野 201304
冬霞より街現れて高速路 稲畑汀子 ホトトギス 201412
忽ちに富士消えて現れ冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201412

 悼 渡辺昭氏

登四郎門十哲の人冬霞

大畑善昭 201502
冬霞うすれ天草引き寄する 吉田政江 201502
千畳の網敷き替はる冬霞 岩木茂 風土 201502
冬霞便りなければ便りせり 井上信子 201503

 悼 櫻桃子前主宰

大いなる鴟尾つとかくす冬霞

白神知恵子 女坂 201508
冬霞棚田は神の高さまで 岸洋子 201602
立てて干す磨き丸太や冬霞 奥田茶々 風土 201603
冬霞盃ほどの富士の影 森直子 あを 201603
冬霞刻の止まるる向う岸 山荘慶子 あを 201603
東京の灯はメタリック冬霞 田丸千種 ホトトギス 201604
ポケットに飴入れて出る冬霞 和田絢子 春燈 201604
抜けて来し山路なりけり冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 201612
三川の一つが見えず冬霞 堀田清江 雨月 201701
冬霞力抜くとき富士現るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
冬霞伊豆七島の模糊として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
三川の一つが見えず冬霞 堀田清江 雨月 201701
冬霞力抜くとき富士現るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
冬霞伊豆七島の模糊として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
コルセット強めに締める冬霞 中江月鈴子 201701
タクシーに空車の表示冬霞 瀬島洒望 やぶれ傘 201703
ほこほこと身に溜まりたる冬霞 近藤喜子 201902
マラソンのびり見えてくる冬霞 白石正躬 やぶれ傘 201903
沖合の冬霞より夕汽笛 片山博介 春燈 201903
京へ入る七つの峠冬霞 栗坪和子 201903
冬霞の城塞破りゐたりけり 瀬川公馨 201904
冬霞三十六峰裏返す 鈴鹿呂仁 京鹿子 202001
冬霞抽斗といふ過去の箱 松井志津子 202001
冬霞重機蠢く市場跡 森なほ子 あを 202002
冬霞挽茶羊羹色の河 森なほ子 あを 202002
遠近のビルの墨絵や冬霞 森なほ子 あを 202002
冬霞膳所のあたりにさしかかり 根橋宏次 やぶれ傘 202003
神統ぶる伊勢は対岸冬霞 岡田ちた子 雨月 202003
昨日来て今日も大阪冬霞 稲畑汀子 ホトトギス 202012
噴煙に加勢してゐる冬霞 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
視野に余る甲斐の稜線冬霞 下村たつゑ 202101

 

2021年1月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。