古 草    51句

おもしろき野をばな焼きそ古草に新草交り生ひは生ふるがに 万葉集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
古草やまだ読み終へぬ始皇帝 岬雪夫 199905
古草やいつもの道を乳母車 市川伊團次 六花 200104
輝やかに古草沖を向きゐたり 中根美保 風土 200106
古草や開かずの門に猫二匹 阿波谷和子 俳句通信 200106
古草の嵩のゆたけし朱雀門 前阪洋子 俳句通信 200106
古草の海へ吹かるるほどの丈 松岡隆子 200106
古草に立ちはだかりし崩れ小屋 加藤翅英 京鹿子 200110
いつか来し道古草に消えてをり 中杉隆世 ホトトギス 200207
古草の波形となる浜辺かな 谷合青洋 酸漿 200304
水の中にも古草のありにけり 大串章 百鳥 200406
古草の馬柵に来て父の声 大東由美子 火星 200505
古草へてのひら青く差し出せり 鳴海清美 六花 200508
古草へこぼるる灯あり人恋ふる 松村多美 四葩 200607
伍しゐても古草みどりくすみをり 高崎武義 200702
古草や斜面に吹かれゐる二人 布川直幸 200704
行商の荷が古草の上を行く 岩木茂 風土 200705
古草や縁切寺の奥の院 菅原末野 風土 200705
古草の髭根ずつしりからみ合ふ 内田郁代 万象 200806
古草やまるくねむれる鴨十羽 永田二三子 酸漿 200806
古草の風のこゑきく衣川 小森泰子 馬醉木 200807
古草も若草もなく山羊食めり 澤辺たけし 万象 200808
古草の青たけだけしまのあたり 直江裕子 京鹿子 200808
古草のどこで終ればよいのやら 直江裕子 京鹿子 200905
古草や置いて定まる石の数 三上程子 春燈 200905
風吹けば揺るるほかなし古草は 安立公彦 春燈 200906
下萌や古草なぶる風の中 ことり 六花 201003
古草や七堂伽藍ありし地の 三代川玲子 春燈 201004
古草にまだ日のありて家路かな 千手和子 馬醉木 201005
古草の容良く抜けて土匂ふ 中田のぶ子 ろんど 201006
古草にほつこりたまる日差しかな 布川直幸 201102
たつぷりと濡れ若草も古草も 天谷翔子 火星 201105
古草や二階へ上がる外梯子 瀬島洒望 やぶれ傘 201107
対岸の古草揺れて鶴四五羽 田野倉和世 酸漿 201107
古草の根に土つけて抜かれけり 丑久保勲 やぶれ傘 201108
古草に降るか降らぬかほどの雨 細野恵久 ぐろっけ 201202
古草や雪の下なる古戦場 岩城茂 風土 201205
古草や夕日を惜しむ水あかり 成田美代 201205
古草の朝の小雨に濡れてをり 藤井美晴 やぶれ傘 201305
古草に盛り上げられてゐたる肥 山田六甲 六花 201403
古草に新芽のまじる霜の華 鴨下昭 201405
古草を焚くや昼月烟るまで 森和子 万象 201502
古草のひかる堤防よりくだる 大島英昭 やぶれ傘 201505
古草の藤ノ木古墳暮れなずむ 辻村拓夫 船団 201508
磧にて古草らしく土まぎる 小林文良 春燈 201705
古草や明日香は謎の史をもちて 鈴鹿仁 京鹿子 202005
古草の斜に構へる雨催 鈴鹿呂仁 京鹿子 202006
古草や洞穴のこと他言せず 鷺山珀眉 京鹿子 202008
古草を踏んで力を確かむる 高井修一 春燈 202105
古草の耐へゐる道や人の道 高井修一 春燈 202105
古草は高きを残し風の中 谷貝美世 末黒野 202108

 

2022年2月23日 作成

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